表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アナザーステージ  作者: 榛葉 旭
1/8

プロローグ

 俺は生まれた世界を間違えたのかもしれない。


 俺は生まれつき周りとは身体のできが違った。水切りで海が割れたこともあったし、軽く跳んでは雲を超えた。この前は投げたボールが地球を一周してきた。


 この力を子供のときは制御できず、怖がって誰も近寄らず、15歳になった今も友達は0人であった。


 まあ、その事はあまり気にしていない。別に、人とコミュニケーションをとるのが苦手というわけでもない。


 ……本当だよ?


 高校は誰も俺の事を知らないところを通えば友達もできるだろう。そして、彼女を作ってイチャイチャするんだい!と考えていた。


 そう、考えていたのだ。


 現実は俺に夢さえ見せてくれることはなかった。







「いたぞ!捕まえろ!」


 警察官の声が夜の町に響き渡る。


 今、とある町で大規模な鬼ごっこが行われていた。


 ビルとビルの間を懸命に逃げまわる俺、追いかける警察官(数えきれないくらいたくさん)。


 捕まったら人生終了のこのゲーム。時間無制限で俺の勝利条件は無しときている。


 ……なんだよこのクソゲー。


 サイレンの音がそこら中から聞こえてくる。


 日にちも変わり、夜の真っ只中にもかかわらず警察は一切手を抜く気はないらしい。少しくらい手を抜いてくれてもいいじゃないか。俺泣いちゃう。


 何でこんなことになってしまったのか思い返してみ…………ようとしたら頭に銃弾が当たった。


「信じられねえ……発砲してきやがった……。」


 俺じゃなきゃ死んでたぞ。


 あー俺だから撃ったのか……


 このままだと捕まらなかったとしても、もうまともな人生を送ることもなさそうだ。短かったなあ俺の人生。


 高校では友達も作って、彼女も作って、今までの分を取り返すつもりでエンジョイしようと思ってたのになあ。


 次の人生は絶対に目立ちすぎないように生きよう。出る杭は打たれる世の中、周りに溶け込み周りに合わせて生きていこう。


 そう決意した時


「誰も君を知らない世界に興味はないか?」


 頭上から声が聞こえてきた。


 見上げるとそこには、空に浮かんだ美少女がいた。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ