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冒険の始まりは1輪の花??  作者: Gamu
第二章【魔物研究】
36/47

ーー14話【魔物研究】ーー

今回は短めです

 翌朝、マカロフ達はこれからの方針を決めるべく集まっていた。


「方針も何もレベル上げするにはあそこが1番なんだよなぁ」


 結局はそうなってしまうがあそこにまだメイを倒した奴がいるかも知れないので決めきることができていなかった。


「そうだな。あの野郎がなんでダンジョンに来たかが分かればいいんだがな」


 メイは顔を見ることが出来なかったが、強い人=男 だと思っているらしく、野郎認定していた。


「もしあれがコルドだったらきっと【魔物の研究】のためみゃね」


 ここでネビアから初めて聞く単語が出てきた。


「ネビアちゃん、その【魔物の研究】って何ですの?」


 ビビアンが思案顔で聞く。


「コルドはある時から魔物に興味を持ち始めたってのは言ったみゃね。それで、コルドは魔物の身体がどういう構造をしているのかを研究してたのみゃ」


 魔物は倒すと魔石という小さな宝石のようなものを落とす。

 それは魔導器などに使われているので売れば金になるのだ。


「んじゃ、それでこのダンジョンに来たのか。確かにあそこは独自の進化をしてたからな」


 マカロフは納得したような顔で言っているが、1人何も分からないという顔をしている者がいた。

 メイザーだ。


「あのさ、そのコルドとか魔物の研究とかよくわからんのだけど」


 マカロフ達はどこから説明したものかと唸っていた。

 するとネビアが


「今から言うことを他言しない事みゃ。それに信じられないような話なのみゃけど全ては事実みゃ。以上を踏まえて聞く覚悟はあるかみゃ?」


 メイザーは黙って頷く。


「まずはここにいるマカロフは、ある日【ステンリア・フラワー】という花を見つけ、女神様に会うのみゃ。そして、その女神様に『世界を救ってほしい』と頼まれたマカロフはそれを引き受ける代わりに、路銀とそこの長剣、【アイシクルソード】を貰うのみゃ。その後マカロフは【ステンリア・フラワー】の力で不完全だけど不死になるのみゃ。ここまでいいかみゃ?」


 かなり信じられない話だろうがメイザーは「続けてくれ」と続きを促す。


「そんで、マカロフはゲルリア王国王都ナタリアに行く途中にスライムと遊んでる最中迷子になるみゃ。そこで現れたのがみゃーなのみゃ! 色々あってナタリアに着くとそこで、自称用心棒のナタリア騎士団エースであるサリーにあったのみゃ。みゃーはアイツちょっと苦手だったみゃ......。そ、それはいいとしてその後にナタリア騎士団騎士団員育成を努めてるドボイにマカロフは鍛え上げられて、シーサーペントやワイバーン、ドラゴンを倒してその功績を認められて王城に招かれたのみゃ」


 マカロフはこうやって聞いているとあまりにも急展開だなと思っていた。

 メイザーも物凄いとんとん拍子で強くなってるマカロフに軽く尊敬していた。


「そこで私に会ったんですわ!」


 ネビアの話にビビアンが割り込み、自分とマカロフとの運命の出会いを語る。


「そう、あれはまさしく運命でしたわ。私が陰ながら好意を寄せていた相手が功績を上げて王城まで私に会いに来る。なんて素晴らしいことなんでしょうとあの日ほど神に感謝した日はありませんでしたわ」


「おー、そうだなー。カミカンシャー」


 ビビアンの少し捏造された話を適当に流し、ネビアに続きを話させる。


「少し話が違うみゃけど......まあ紆余曲折あってここノスタリアのアウスエルンの鉱山の発生した魔物の群れを討伐しに行くことになったのみゃ。そこで現れたのがマカロフの死んだはずの父、かつてのみゃーの相棒だったシューディー・コルドだったのみゃ」


 マカロフは今でもあの時のことを鮮明に覚えている。

 交わした言葉を。

 交わした剣の重みを。


「コルドは元はマカロフと同じで女神様に選ばれた人間だったのみゃ。けど、いつの日か魔物に興味を持って狂っていった。だから辛かったけど、それが救ってあげる唯一の方法だと思ったから、不死の力を奪ったのみゃ。本来ならそこで死ぬはずだった。本人曰く実際死んだらしいのみゃけど何故か生きていたのみゃ」


 マカロフは女神との面会でコルドが[念]で憑依されていることを知っていたが詳しいことがわかるまでは伏せることにしていた。


「そして、コルドには逃げられたけどなんとか魔物達を倒したマカロフはここに戻ってきて、コルドに勝てるようにレベル上げをすることにしたのみゃよ。そこでメイザーにあったのみゃ」


 ネビアはメイザーのことを”メイ”と呼ぶのに抵抗があったらしい。

 その理由がとてもおかしなもので、「メイって呼んだあとにみゃをつけると、メイみゃってなるからそれならメイザーみゃの方がいいみゃ!」だそうだ。

 そしてビビアンは少し妥協して”メイザーさん”と呼んでいる。


「なんとなく話はわかった。それで? どうすんだ? ダンジョンに戻るか?」


 現時点ではレベル上げをするならダンジョンが最も効率が良い。

 メイザーを襲った人物をコルドと仮定すると、恐らくもう居なくなっているだろう。

 コルドはあくまでも【魔物の研究】の為にダンジョンに入り、そこで邪魔されないようにメイザーに傷を負わせた。

 そろそろメイザーと会ってから丸1日が経とうとしてる頃だしやりたいことも終わっているだろうとマカロフは考えていた。


「そうだな、ダンジョンに行くか。メイには俺らのサポートを頼む」


 そうしてマカロフ一行はまたダンジョンへと向かうのだった。

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