表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

高速シリーズ

高速を目指す君へ

作者: ヒレカツ定食

Episode1 [HighSpeedRacing]


 人には必ず何かの才能がある。

 どこかでそんなような言葉を聞いた覚えがある。

 世間で謳われている名言っていうのは、大抵はどれも真理をついたようなニュアンスを含んだ、ただの結果論でしかない。というのが最近の私の持論だ。

 そしてそれは、裏を返せば、真理をついたようなニュアンスを含ませると大抵の言葉は名言っぽく聞こえてしまう、という事でもあるのだろう。と私は思う。

 ならば、私の才能とは一体なんなのだろう。

 なんて事を考えてみたところで、どうせ最終的にはつまらない一般論に落ち着くのだろう、という事は痛いほどに理解できる。

 結局、私程度が考える感情なんてものは、所詮は他の誰かが辿った事のある道の類似品でしかなく、自分が特別、なんて事は一般人である私にしてみれば、そんな事は全然ないのだ。全くと言っていいほどに。

 もし機会があるならば聞いてみたい、道行く人々に「あなたは自身を特別だと思いますか」と。

 そしてそれにイエスと答えた人に、続けて問うてみたい、「その特別な部分は、世界中の他の誰も持ちあわせていないものですか」と。

 たしかに、家族や恋人を例えに引用すれば、それらにとってあなたは替えの効かない特別な存在になるのでしょう。ただし、それを「身内から大切にされている人間」と一括りにしてしまえば、ほら、もうあなたは「特別な存在」なんて資格は剥奪され、どこにでも居るような家族から愛されているだけのごく普通の人間だ。

 なんて、もっともらしい事を偉そうに語っておいて、結局は何が言いたいのかと言うと、この世に特別なものは存在しない。

 特別かどうかを決めるのは、どんな時もその人次第という事だ。

 つまり、とてつもなく砕いた物言いをすれば、他人の目など気にせずに自分を強く持って生きていくべき、というような事を言いたかったのだと思う。


 おしまい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ