4人
「光、今日の夜空いてるか?」
「うん。特に予定はないけど?」
「今日友達と会う約束してるんだ。そいつはオレが唯一親友って呼べるやつでさ、オレのこと知ってるんだ。だから光のこと紹介ってゆうか会ってもらいたくてさ」
心の親友かぁ…
やっぱり心と同じでぶっきらぼうなのかな?(笑)
話合わなさそう。。
でも会ってほしいってのは嬉しいな。。
「うん、じゃあいくよ!そしたら由樹も呼んでいい?心、まだ会ったことないよね?」
「あぁ、そういやそうだな。ちょうどいい機会だから呼びなよ」
「うん!じゃあメールするね」
「アイツおっせぇなぁ…」
「そうだねぇ…」
「でも遅くなるって言ってたんじゃないんですか?」
「まぁそうなんだけどな」
僕ら3人がいるのはいつもの居酒屋。
心の親友は仕事の都合で少し遅れるらしい。
「とりあえず飲むか」
「そうだね」
「じゃあカンパーイ!!」
そんなこんなで2時間が経過しようてしていた。
心の親友は仕事が忙しいせいか、来る気配すらない。
「そういえば二人って付き合ってるんでしょう?」
「そうだよ。何改まって?」
「いや、なんかそんな風に見えないからさぁ」
「オレちょっとトイレいってくる」
心は席を立つ。
なんだか不機嫌そうに見えたけど…
「やばい。私、なんか悪いこと言っちゃったかな?」
「大丈夫だよ。心あんまり怒らないから。結構大人だし」
「私とあんまり歳変わらないのに落ち着いてるよねぇ」
「そういえば由樹っていくつだっけ?」
「女性に歳を聞くなんて失礼な男ね!聞かれて答えるほど安くなくってよ☆」
「じゃあ今度ビールおごるからさぁ」
「今年で24になるわ☆」
言うの早っ!つーか安っ!ビールで答えられちゃう由樹の歳の価値って…
「そういえばアンタらってまだキスとかしてないの?」
僕は食べてた焼き鳥を由樹に方に発射した。
「汚いなぁ!もしかしてまだとか??」
「ゴホッゴホッ!!…まだしてないよ…」
「だからだよ!だから二人にはオーラがないんだ!」
「何そのオーラって?」
「ほら、恋人同士が醸し出すオーラって普通あるじゃん?それがないから二人は付き合ってるように見えないんだよ」
「そんなんでてたらバレちゃうじゃん…」
「あっ、そうだよね。にゃはは!」
「にゃははじゃないよ、まったく…」
「そうか!オレらはキスしてないから恋人同士に見えないのか!」
『えぇっ!!!』
心のいきなりの登場と思いもよらない言葉に僕と由樹は持っているビールをこぼしそうになる。一体いつからいたんだ!?
「よし!客もいないことだし、ここで由樹さんに見届けてもらおう!」
「はぁ?何を…?」
「オレらのキスを!」
「ちょっ!ちょっと心、酔っ払いすぎだよ!ねぇ、由樹からもなんか言ってよ!…って、あれ?おーい、由樹ぃ?」
心の予想もしない言葉に驚いたのか、由樹は持っていたビールを完全にぶちまけていた。
「すっ!すいませーん!おしぼり!おしぼりくださぁい!!」
僕は店員さんを呼びつつ、手元にあるベルスターを連打する。
「はっはっは!あいかわらずだなぁ!心!」
突然現われたのは体格のいい男。背は僕と同じくらいだ。
「冬司おせぇよ!」
「わりぃわりぃ。仕事長引いちまってよ」
「心?この人が?」
「あぁ、こいつがオレの親友の春日冬司だ」
「ども!よろしくよろしく!んでこのお二人さんは?」
「こっちが柊 光。そんでもってこっちが光の友達の田中由樹さんだ」
「どうも。よろしくお願いします」
「よっ、よろしくお願いしましゅ!」
「由樹?なんであいさつで噛んでるの?」
「えっ!?私噛んでた?」
「うん。思いっきり」
「気のせいよ気のせい!ねぇ?冬司しゃん!?」
また噛んでるし…
もしかして由樹ってば冬司さんのこと…
「まぁ、とりあえず飲もうよ!!夜はこれからだぁ!」
『おぉ!!!』
こうして僕ら4人は楽しく飲んだ。
由樹と冬司さんは初対面とは思えないほど、意気投合していた。
そして心と冬司さんを中心に、会話が展開していく。笑い声が絶えない時間だった。
どうやら4人とも相性がいいみたいなんだ。
それがなんだか嬉しかった。
この4人の出逢いは忘れたくても忘れられないものになることをこの時はまだ知らなかったんだ。
なんだかんだで閉店時間になり空は少しずつ明るくなっていってた。
外にでてそれでも話し足りない僕らは店の前で少しおしゃべりをしていた。
「このままだと永遠にしゃべってそうだから帰ろうか!?(笑)」
「そうね。なんだか空も明るいし」
「光、お前歩けるかぁ?」
「うん。大丈夫、大丈夫」
とか言いつつ、足元がおぼつかない僕。
「しょうがないなぁ。ほら」
心が後ろを向き、しゃがみこむ。
「いいよ、恥ずかしいから…」
「いいから」
「光君、観念しといたほうがいいよ。コイツ頑固だから」
「そうゆうこと。ほら」
僕は心におぶられる。
「由樹ちゃんは家近いのか?」
「駅の反対側のパチンコ屋の近くなんです」
「おっ!うちと近いじゃん?じゃあ送ってくよ」
「えっ!?あっ!一人で帰れます!大丈夫です!」
「うちも近いから送ってくって感じより、一緒に帰ろうって感じだよ!それともオレと一緒に帰りたくないとか?」
「いえ!全然!!もっと一緒にいたいです!」
由樹の言葉に一同騒然。。3人は唖然とした。。
「えっ!?私変なこと言った?!」
「い、いや!大丈夫だよ!じゃあ帰ろうか!」
こうして由樹と冬司さんは並んで帰っていった。
僕と心も帰路につく。
家に着くなりベッドに倒れこむ二人。
「ねみぃ、やべぇねみぃ」
「僕も眠い。かなり眠い」
「なぁ、光?」
「なぁに?」
「キス…しないか?」
「えっ?!何いきなり?」
「いや、さっき由樹さんに言われたこと思い出してさ」
「由樹の言うことなんか気にしなくていいのに」
「それもあるけど、オレがしたいんだよ…ダメか?」
「ううん。いいよ」
僕らは初めてのキスをした。
心の唇は荒れていて少し痛かったけど、すごく幸せだった…。




