河口さんの歴史授業
河口さんはエリート英才教育を受けていました。
『今日16:00サイゼで』
「○○先生のツンデレ誘い受けがまた秀逸で…すれ違いまくりで受けが素直じゃ無いところを俺様攻めが焦らすわけよ。強気な受けが堪らず涙を零した日にゃあなた…」
「だったら多分△△先生の時代小説とか好きかも…大正時代の話でヒロインが受け君に通づる…」
こんな感じの感想会&情報交換会を以前のファミレスで定期的に開催している。
最寄りから遠いのと知り合いが居ないこの地は良い隠れ家的存在となった。
情報交換半分、雑談半分って感じだ。
「所で河口さんって何でBLに目覚めたの?」
「まあウチは2世だからなあ」
「2世?」
「そ。元は母親。2次創作が主流の人だけどね。キャプ翼、星矢、トルーパー、スラダン辺りのまだやおいと呼ばれた頃からのイニシエの申し子だね。当時のヲタの迫害をモノともせず乗り切って来た猛者だね。」
「ふむふむ。歴史の授業みたいだ。」
「因みに父親とはコミケでお互い知り合いの作家さんの売り子やってて出会ってる。父は主にロボットや美少女系担」
「言葉の意味は分からんが、とにかくすごい自信だ!!」
「まあ所謂血統書付なワタクシ。ヲタの英才教育を受けて来た訳ですよ。小学校行くより先にコミケに連れてかれてる。」
「濃いな…」
「私が男だったら母親好みの美少年に育てたかったらしい。因みに父親は自分をお兄ちゃんって呼ばせてジャンスカ履かせて首輪着ける夢があったらしいけど実際ウンチもゲロもする赤子を育てて夢が覚めたらしい。」
「犯罪者にならなくて良かったな」
「まあ母の夢もあの2人から生まれる私が男でも美少年にはならんだろうな。現実はそんなもんよ。」
「何ともコメントし辛い締めくくりだな。」
「で、話を戻すとまあ英才教育を受けて来た訳だけど、私はイマイチ2次創作にはハマれなくて、もっぱらオリジナルメインな訳ですよ。BLは常に身近に有ったので特に考えた事無かったなあ。ただ世間一般ではまだ大声で好きだと言えるジャンルでは無いからひっそりとね。」
「成る程ね。アレだね。セクシャルマイノリティがどうのこうのと騒がれてる昨今だけどまだ当事者達は大手を振って公言し辛い現象にも近いかもね」
「言い得て妙だね」