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剣術世界の魔法剣士  作者: れお
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第3話 自覚と覚醒


本日3話目の投稿!


ある程度話が進むまでは頑張って書き進めるので応援していてください!


「………い、………く…い」


どこか懐かしいような声が聞こえる…。


「…て…さい。」


誰だろう呼び掛けてるのは…


「…てください!」


「…あと5分だけ」


「起きてください!」


ふと目が覚める。

目が覚めると見たことのない空間に居ることに気づく。


「ここは…、一体…?」


「ようやく目を覚ましましたね。全く、何度呼びかけさせるのでしょうか。」


そこにはどこか懐かしい面影があった。

生まれてから一度も会ったことの無い筈なのに突然涙がポロポロと頬を伝っていく。


「起きましたか?光俊(みつとし)君」


「彩…奈……?」


口から出た名前に心当たりはなかった。

だけど涙が止まらず、それと同時に懐かしさが込み上げてくる。


「おはようございます。光俊くん 目は覚めましたか?」


そこで疑問に思ってしまう。

自分の名前はノクトであり、光俊では無いことに…


「俺の名前はノクトですよ…? 人違いでは…?」


「あれ、私の事分からない!? どうして!?」


突然目の前の女性が慌て始める。

そして何かを考える込むかのように頭を抱え始める。


数分はそうしていたであろうか、自分の中でもこの込み上げる感情が何なのか考えてみたけど何も思いつかなかった。


「待たせてしまってごめんなさい。私の名前はホーラ。一応この世界の神の1人よ。」


神と言われ更に困惑する。

元々昔から神は信じて居なかったからだ。


(あれ…?昔って…?)


「何もかも覚えてはなさそうね…

でも、違和感は感じ始めたのかしら?」


そう言われ、ドキッと思ってしまう。

まさに心の中を見透かされているかの様な感覚だったからだ。


「そうね…。どこから説明したらいいかしら。

とりあえず、自分の感じた違和感だけでも教えてもらえるかしら?」


「何故、俺が貴女の事を彩奈(あやな)と言ってしまったのか…。

そして、涙を流したのか…。」


「他にはあるから?」


「まだ8歳のはずなのに何故そんなに懐かしいという感情になるのか…かな…?」


「ええっー!?たったそれだけ!?」


目の前の神が目を丸くして驚いていた。

たったそれだけってまだ違和感を感じなければいけないところがあったのだろうか…。

そんな困惑顔をしていると


「それは沢山あるわよ。

8歳なのにそんな大人口調とか村では嫌々皆やらされてる剣術修練を積極的に行うとか、5歳上の子にも模擬戦で勝つとか。

普通じゃありえない事よ?」


そう言われてしまうと違和感だらけでしかなかった。

ユメアとは1つしか年齢が違わないのに口調が全く違うこと、筋力差がある筈の歳上に楽々勝ててしまうこと、何故こんなにも強くなりたいと思うのかも。


「なんで…。なんでホーラさんはそんなに俺の事に詳しいんですか…? それと彩奈って一体…」


「その質問には答えることは出来ないわ。

だけど、貴方のことはよく知ってるし貴方の味方よ。」


そう言いホーラは近づいてくる。


「じっとして居て、そして目を瞑って…」


言われるがまま目を閉じじっとしている。

すると額になにかがあたりそして自分が何者なのか思い出す。


「俺はあの時トラックに轢かれて…!?

それと、ホーラさんのその声!?」


その声は俺がトラックに轢かれて気を失う前聞いた声だったのである。


「ホーラさん、貴女は一体…!?」


「ホーラでいいわ、ノクトくん

そしてその質問には答えることは出来ないの。」


ホーラは身を翻しながら楽しそうにそう答える。


「俺は…転生していたのか…」


自覚をした瞬間この前感じたデジャブの事もおもいだした。


(あの時のデジャブは事故の時のものだったんだ…)


記憶が戻る事で様々な疑問が浮かんでくる。

何故転生したのか、何故忘れていたのか…

どうして今ここにいるのか…


「色々と思い出して聞きたそうな顔をしてるね。」


ホーラは茶目っ気全開で話しかけてきた。


「ホーラはなんでもお見通しなんだね。」


「そんな事ないよ。ノクトくんが分かりやすいだけだよ。」


笑いながら返答するその姿は一緒に帰ってた時の彩奈の姿そのものだった。


(やっぱり…ホーラは彩奈なのか…?でも、どうして…?)


考えに耽っているとホーラが話し始めた。


「色々と話したい事があるんだけど、そろそろ時間だから聞きたいことを一つだけ答えてあげる。

あ、答えられない質問は答えられないからね?」


聞きたいことは沢山あったけどその中で一つだけ1番気になっていた事を聞いた。


「あの後、智也と彩奈は無事だったのかな?」


ホーラは驚いた顔をしたが直ぐに答えてくれた。


「ええ、二人とも無事だったわ。だからノクトくんの行動は無駄じゃなかったわ。」


それを聞いてとてもほっとした。

一番気になっていたこと…

記憶が戻って直ぐに二人の安否だった。


「ごめんね、そろそろ時間がないから質問とかは受け付けられないし1度しか話せないからよく聞いててね?」


ホーラは焦った様子で語り始めた。


「ノクトくんとして転生したのにはしっかりと理由があるの…

それが何かまでは言えないけど、成し遂げるためにノクトくんには潜在能力が秘められていわ。

1つは身体能力が他の人よりも高いこと。

これは既に発動しているし直ぐに実感すると思う。」


身体能力が高いことに関してはよくよく考え直すと実感出来た。

更にここから実感できるということはさらに身体能力が上がるのかもしれない。


「そしてもう1つ、この世界は魔法が存在しないけれどノクトくん、貴方だけは魔法が使えるわ。

今はまだ身体強化魔法しか使えないけれど…

13歳になったら冒険者になって遺跡を探索してみて。

そしたらきっと新しい魔法も使えるようになって世界の…し……も………るわ…」


「ホーラさん!最後なんて!?」


そう言った時ふとお腹のあたりに重さを感じた。


「…きて!」


「お兄ちゃん、起きて! 朝だよ!」


目を覚ますとお腹のあたりにユメアがのしかかっていた。



お読みいただきありがとうございました!


遂に転生自覚と覚醒!


女神ホーラ

彩奈と似てるとは一体何者なんでしょう…


魔法使えるようになった次回からのノクトに期待!

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