第1話 異世界転生
初の投稿となります。
文字数が多くまだまだ書きなれてなく稚拙な文書ですがお付き合い下さい。
「みつー、今日も帰ったらゲームやろうぜー」
「オッケー、だけど課題終わらせてからな」
光俊は智也の誘いを受けつつ帰り支度を進める。
「何?またいつも話してるバトルロワイヤルのやつやるの?」
そう言いながら帰り支度を終えた彩奈が近づいてくる。
「俺らは最強のタッグだからな!いつもやってるのよ」
智也は自慢げに彩奈にそういう。
「ははは…。そういってもそんなに1位になれてないけどね。」
実際のところは4割くらいは1位を取れているのだが、運がいいだけの時もあるから苦笑いしつつそう答える。
「帰ろっか。」
全員一人暮らしなのだが、智也と彩奈は幼なじみでお互いの親からお互いのことを任されているらしい。
(主に智也が遅刻しないように彩奈が監視しているらしいが…)
そんな俺は智也とは大学の実習で意気投合をし今では家が近いこともあり一緒に帰っている。
智也が彩奈にゲームのことを熱く語り、所々同意を求められる。
俺はそれに受け答えをしつつも、この間の事を思い出していた。
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「俺、邪魔じゃない?」
少なからず智也と彩奈は幼なじみで大学が同じこともあるためそう思わずにはいられなかった。
「いや?全然。寧ろこの年で幼なじみだから2人で帰るとか普通に恥ずかしいから助かってるわ。」
と、智也はそう答える。
勿論、理由はそれだけではなかった彩奈は学年で5本の指に入るくらいの美少女なのである。
目は大きく少しタレ目でおっとりとした顔立ちだが、性格は明るく誰とでも仲良くなる。
身長は小さめだが、胸は服の上からでも膨らみがよく分かるくらいある。
高校ではミスコンにも優勝した事があるらしく、大学の男子内の噂でも人気が分かる程である。
ただ、容姿ゆえに痴漢などもあるらしく彩奈の親から任されているようであった。
「それに、彩奈は…」
そう、智也が小声で呟いたが俺の耳にははっきりとは届かず
「ん?何か言ったか?」
「いや、今日は何回1位になれるかなーってさ。」
「あー、それは武器と円の運次第だな。」
そんな感じで俺達は昼を過ごしていた。
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十字路に差し掛かった頃、智也はゲームの話に満足したのか課題の話をし始める。
今回の課題は中々すぐには終わるものではなく提出日よりだいぶ前だが少しずつ終わらせようと話をしていた。
ここの信号は歩車分離式の信号であり歩行者用の信号が青になった。
俺達は信号を渡ろうと踏み出そうとした時…
トラックが信号を止らず、しかも歩道の方に突っ込んできた。
「危ない…!」
いち早くそれに気づいた俺は咄嗟に智也と彩奈をトラックの進行方向から押し出した。
「みつっ…!」
押されてから気づいた智也は光俊を引き寄せようと手を伸ばしたが…。
ドンッ…
そんな音だったと思う…
いや、実際はほぼ音なんて感じなかったのだろう。
轢かれた勢いで俺は数メートル先に飛ばされた。
(智也も彩奈も無事だったかな…?)
「みつ!起きろ! 今救急車呼ぶからな」
「光俊君… 死なないで!」
意識が遠のく中、誰かが俺を抱き上げ必死に呼びかけていた…
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「よーし、今日も修練頑張るぞー!」
ノクトは毎日の剣の修練を楽しみにしていた。
この村の男子はいずれ何になるとしても必ず8歳になる時に剣の修練を義務付けられる。
村の護衛が出来るまで修得すれば終わる修練なのだが、村の皆は嫌々やっており修得までに時間のかかる人が多い。
そんな中ノクトは積極的に修練に励んでおり5歳になってから半年が経った今では3つ上の先輩にも勝てるようになっていた。
「ノクトは優秀だな。これからも修練に励んでくれ。」
教官であるゴルドーが修練が始まる前に褒めてくれた。
ゴルドーはこの村の衛兵長であり、修練の教官でもある。
修得試験はゴルドーと1対1で戦い認められた人が修得となる。
仕事を始められるのは13歳からであるが、修得が終わってないものは仕事に就けず嫌々ながらも13歳までには修得する人がほとんどである。
「今日は模擬戦を行う。組み合わせは俺が決めてきた。呼ばれた人は指定された修練場に向かい衛兵が立会のもと始めるように。」
そうゴルドーが言い、5つの修練場で着々と模擬戦が行われていった。
「最後にノクトとソウマ お前達はここで行ってもらう。立会人は俺だ。」
ゴルドーがそう言い、ノクトとソウマ距離をとり木剣を構える。
ソウマは13歳だが未だ修得をしていない。
しかしソウマが修得していない理由は特殊であり剣術に関しては10歳頃には申し分なかったが素行が悪く未だ修得とされていなかった。
「ゴルドー教官、なぜ俺がこんなガキとやらなきゃいけないんだ?どうせこんな模擬戦やったところで俺が勝って終わりだよ。」
ソウマはそう言ってやる気がなさそうに構える。
ソウマは普段の修練をサボっているためノクトの実力を全く知らない。
ゴルドーはソウマ無視し試合開始を告げる。
「ッチ…。無視かよ」
そう言いながら剣を肩からノクトに振り下ろす。
ノクトはそれを最小限の動きで回避し、足払いをする。
体制を崩したソウマそのまま倒れかけるが木剣を地面に突き刺し転ぶ前に体制を立て直す。
「へぇー?中々やるじゃん。」
油断していたソウマが気を引き締め木剣を構え直す。
ノクトは足払いで体制崩したくらいで勝てるとは思っていなかった為再度木剣を構え直す。
そこから数分間剣の打ち合いが続きソウマが決着をつけようと大振りの力技で打ち付けてきた。
大振りになり、隙が多くなったソウマの横腹にノクトは木剣を決めた時ゴルドーから止めの合図が下った。
「ありがとうございまっ…」
ノクトは模擬戦相手だったソウマにお礼を言おうとした時
「何止めてんだ?俺はまだまだ全然やれるぞ?」
ソウマはそう言いノクトに剣を振り下ろしてきた。
しかしその木剣がノクトに当たることはなかった。
「俺が止めと言ったんだ。模擬戦は終わりだ。」
ゴルドーがソウマの剣を受け止めそう言い放つ
「っち… 次は絶対負けねーからな。」
そう言いソウマは去っていった。
「ゴルドー教官、助けていただきありがとうございました。」
「いや、お礼など必要ない。アイツと戦わせた俺にも非があるからな。」
ゴルドーはそう言い申し訳なさそうにノクトの頭を撫でる。
「今日は帰って家の手伝いをしてこい。」
ゴルドーがそう言い、本日の修練は終わったのであった。
お読みいただきありがとうございました。
第1話でしたがいかがでしたでしょうか
投稿頻度はなるべく早くして頑張っていきたいと思います!
読みやすいような工夫もしていくので今後ともお付き合い下さい