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2/2

ユキ

すみません。不慣れで「ユキ」が「アキ」になってたりしてました。

解説的で読みにくいと思いますが、がんばりますので、長い目で見ていただけるとうれしいです。

 人や物の輸送や農作業に馬が普通に使われていた時代では、人々の馬に対する認識も今と違っていて、馬が人を噛んだり、蹴ったりすることは常識であった。


 しかし、馬を見ることが競馬場や牧場に限られるこの時代では、そのような認識を持つ人は少ない。

ましてや少年団に入団してくる小学生はである。


 まず彼らが知るのは、馬は、結構怖いということである。

 サラブレットが住まいとしている馬房の掃除は、彼らにとって命がけの作業になる。

 大人でも馬に噛まれたり、蹴られたりすると、場合によっては大きな傷や骨折になるので、そのような気持ちを笑うわけにはいかない。

 実際に、先輩の歯型がつき、どす黒く内出血した腕を見せたれたりすれば、なおさらである。


 ユキは違っていた。耳を伏せ、歯をむき出して威嚇する馬もいる中、ユキは、彼らが掃除しやすいように場所を空けてくれ、極めて友好的かつ協力的な対応であった。

 当然、誰もが、ユキの馬房掃除を担当したがったが、そうならないのが世の中の常である。


 良美が、初めてユキの馬房掃を担当したのは、少年団に行くようになって1か月が過ぎようとしたときであった。

 それまで、他の馬の馬房掃で、馬房の隅に追い詰められて威嚇され、かなり怖い思いをしていた。

 ユキの当番にあこがれた。

 しかし、大人しい性格で、積極的に先輩にアピールできない良美には、なかなかかなわないことだった。


 「おはよう。ユキ。今日は私が当番だよ。よろしくね。」

  ユキが良美を見る目は、やさしかった。


 一般的に馬は、人の三歳児適度の知能を持っていると言われている。

 ユキはひょっとすると自分より、聡明なのではないかと良美が思えるほど理知的な目をしていた。

 「友達になりたい。」

 良美は、切実にそう思った。


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