表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
a D.<<アニマ・ドライブ>>  作者: 時田和治
日本が荒廃してから3年後
3/17

博士の娘

「キミが、マリ・トールマン?」

「ええ。あなたが、パパが言っていた使いの人でしょうか?」

降りて姿を見せた彼女はパッと見、父方の日系の血が濃いらしく流麗な黒い髪にしっかりとした顔立ちは、本人よりも日本人らしさは外国人だと見えない。

それは何もかも途切れてしまった日本人よりも日本を感じさせるほどだ。

そして、話に聞いたよりも写真よりも実物の彼女はずっと小さく見えた。


「失礼しました。私は旭日(あさひ)(しょう)。トールマン博士からマリさんの迎えをするように頼まれてね。貴女を施設までの手引きを致しましょう」

「エスコートしてくださるのならそれに甘えようかしら」

「博士からEDを受け取っていると伺っています。EDで移動してくれませんか?」

「分かりましたわ」

彼女は持っていたトランクを取り出すとそれは、一瞬で分解され彼女の身へまとっていく。この間わずか0.01s、現れたのは顔と関節部が露出しているように見えるアーマー。空を思わせる(あお)さに大きな6枚羽は思わず見とれてしまう美しさがあった。


「さて、行きましょう」

「……他の荷物はございません?」

「輸送の職員の方に預けたに決まっているでしょう?…エスコートしてくださるのでなかったのですか?」

本当に見とれてしまうとは。恩人の娘さんの前で無様なマネをさらすわけにはいかない。


「っええ、空中散歩と行こう…良くもまあ、見れた物ではないけれど」


鈍色(にびいろ)の機体が空色の機体を導くように飛んでいる。両手両足の飛行専用ではない噴射口4つに対し、向こうは6枚羽の立派なスラスターを備えているのである。こちらの速度に合わせてくれているのがひしひしと感じる。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ