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『Freedom Frontier』  作者: 雪沢 泉
序章.“修行と竜と覇”
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修行前編:とりあえず殴っとこう






目を開けると、薄暗かった。


辺りを見渡すと、黒い幹に白い葉を生やした木の林と、大きな湖、それと大岩がゴロゴロしていた。


そして、ここは洞窟です。


上を見上げると、ぽっかり空いた穴から満月が見える。


生き物の気配は無く、水の滴り落ちる音しかしない。



「ここどこだよ?」



ランダムにしたので、レベルより大分上のフィールドに来た可能性があるが、とりあえずは安全のようだ。



「おっと、創をフレンド登録しておこう」



『メニュー』のフレンドを開いて、登録のところに創のフレンドコードを入力すると、事前に創に聞いた創のプレイヤーネーム、霧羽(キリバネ)がフレンドリストに追加されたので、俺のフレンドコードと、始めたぞというメールを送っておく。


さて、先に進みたいのだが。道は、上にぽっかり空いた穴と、木が生い茂る横穴……



「上は無理だろうし、横穴も何かいるかもしれんしなぁ」



進むのは一先ず諦めて、とりあえず辺りを散策することにした。


真ん中に広がる湖だが、地底湖ってやつかな? 魚の影が見えたので、生き物は一応いるようだ。


大岩に、木しかない。そう思ってたが、鉱石っぽいのが集中している場所を見つけた。


一周したが、あまりいい発見は無かった。


視界には、いつの間にかHPゲージ、MPゲージ、EPゲージが端しっこに見えている。とりあえず、何か食べ物を見つけないとEPが0になって餓死してしまう。



「うーん。魚採ってみるか?」



湖に入ってみると………



「浅っ!? 足首が浸かるぐらいしかないぞ」



注意深く湖を歩いたが、50センチくらいの魚が通れるくらいの、斜め下に伸びる穴があるくらいで、他の所の深さは変わらなかった。


ということで、モンスターではないただの魚を捕まえていく。なんか知らんが、こいつら全然逃げないので簡単に捕まえられるので、初期装備の一つ、アイテムポーチに入れる。百個しか入らないが、入れたアイテムの時間が止まるという、便利なものだ。


魚を何匹か採ったところで、湖から出て鉱石っぽいのが集中していた場所に向かう。



「とりあえず、鑑定してみよう」



鑑定レベルが低いと、分かる情報は少ないらしいが、アイテムならば最低限名前は分かるらしい



「黒鋼、銀、金、白金、ミスリル、日緋色金、アダマンタイト………オリハルコン?」



あれ? オリハルコンって事前調べだと、現最強の金属だった気がするんだけど………


なんか、ゴロゴロあるというか、大きい物だと俺の背丈よりデカイのがあるんだけども……


とりあえず、そこいらに落ちている使えそうな鉱石を拾っていく。そのなかでも、発火石というのは使えそうだ。なんせ、拾った後に滑って落としたら、地面と当たって火花を出したのだ。


これで火をつけられるから、魚を調理できる。


EPゲージの問題が無くなったところで、火をつける薪てきなものを探して森を覗きこむ。見た感じ、敵はいなさそうだ。



「薪、薪っと」



あまり奥には行かないようにしながら、落ちている枝を拾っていく。手が届くいちの枝も折って、採取しておく。


さて、ここで生活できるだけのアイテムを集めたということで、ここでできることをやりたいと思います。


そこで説明しておく。


実は、レベルアップで手に入るステータスポイントだけでなく、一定の行動でも上がるらしい。


そんなわけで、修行したいと思います!



「とりあえず、目指せ素手でオリハルコン破壊!」



んでんで、オリハルコンを殴ってみた。



超痛い。


HPも少し減ったんだけど………


一先ず、木を殴って鍛えよう。



「痛い。痛い」



やっぱし、大分ましとはいえ痛い。


しかしとも! やれないことはないし、HPの減りもとくにないので続けます。



「一、二、三、四、五、六、七、八、九、十……」



無心になって、ただひたすら木を殴り続ける。


木を殴りつける音が、洞窟内に響く。



「百、百一、百二、百三、百四、百五……」



……………



「千、千一、千二、千三、千四、千五………」



……………



「二千………そろそろいいかな」



《【拳撃強化】スキルを取得しました。【無心】スキルを取得しました》



あら、なんかスキル取得したよ。


【拳撃強化】はその名の通り、拳による攻撃の威力が上がるというもの。


【無心】スキルは、集中のさらに上、心を無にして雑念を捨てることができるスキルだ。【集中】スキルはないんですか? ないんですね



「うーん。次は足でやってみようかな?」



【拳撃強化】があるのなら、足にも類似したスキルがあるだろう。


という訳で、お次は蹴りの修行といきまーす!



「一、二、三、四、五、六、七、八、九、十……」



すねで蹴っているので、拳の時より痛い。痛い。しかし、このまま続けていれば、弁慶の泣き所が泣き所ではなくなるだろうから、頑張りましょう。



「百、百一、百二、百三、百四、百五……」



さてさて、VRゲーム修行生活が始まったわけだが、いったいぜんたいどうなるかな~


ま、自由にいこうとりあえず



《【脚撃強化】スキルを取得しました》



お、手に入った。


いまさらだけど、レベルありスキルと、レベル無しスキルの違いってなんだろう?


とりあえず、今度は湖の周りを走ることにした。





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