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『Freedom Frontier』  作者: 雪沢 泉
1章.“死狩兎の踊る森”
19/45

1━14.叛逆者ノ心得






【叛逆近衛兎 ヴォーパル・リべリオン】



彼は、本当の意味で皇帝に忠誠などしていないのである。


ただ、他の近衛達を………皇帝を否定するために、打ち砕くために、自身の力の証明と自身の力を磨くために、そのために動向しているだけで、彼の真の目的は他の近衛と皇帝の撃破である。





故に、叛逆。



故に、リベリオン。





彼は、強大な力を打ち返すための能力を持っていた。


しかし、それだけでは足りなかった。


限界がある。


だから、それを補うために、とある能力を取得し、そして、絶対強者に対する一発逆転をするための、心得という名の枷を能力として手に入れた。


それが



叛逆者ノ心得リベリオン・アイデンティティ



まだ3つの心得だが、それでも自身の弱点をカバーし、逆転できる能力を手に入れた。



先ずは、絶対強者の威圧を、強大な技を受けても退くことがない力



心得其一不退(フェイズ・ワン)



それが、発動した。











「キュイ! キュイ!」


「またなんか面倒くさそうな感じだな」


「ですね」


「でも~、戦い方はいいよね~」


「おう! そら!」


「キュイ!」


「『カバーチェンジ』」



霧羽が【ヴォーパル・リベリオン】に剣を叩きつけると、それはマントによって、反撃の一撃として反される。


しかし、次の瞬間には、霧羽とロンターの位置が切り替わり、反撃の一撃はロンターの盾によって受け止められ、それに驚き怯んだ【ヴォーパル・リベリオン】に、光の矢が3つ突き刺さる。



「キュイ!?」


「成る程~、防御力強化ですか~、『ライトアロー』~」


「キュイ!」


「こっちだ! 『ヘヴィ・スラッシュ』!」


「ギュ!?」


「ん!?」



追加で放たれた一つの光の矢は跳ね返されたが、それはロンターが再び防ぎ、反射後の無防備な身体に霧羽の渾身の一撃が【ヴォーパル・リベリオン】に叩きつけられたが、剣は【ヴォーパル・リベリオン】に当たった状態で、止まっていた。


これが、『心得其一不退(フェイズ・ワン)』の力


物理ダメージ・魔法ダメージ70%減


物理エネルギー消失


威圧無効化


恐怖・畏縮無効化


以上の能力を持っているのである。


そして、敵を倒すまでその敵から20メートル以上離れられなくなる。



勝つまでは退くことはできない。それが不退である。



「なんか気持ち悪いな」



【ヴォーパル・リベリオン】に当てた瞬間に手応えがなくなった剣を見つめながら、呟く霧羽。そして、攻撃があまり効いていなさそうな【ヴォーパル・リベリオン】を見て、ため息を吐いた。


しかし、三人はこの程度ならば時間をかければ勝てると判断した。



「うおっし! やるぞ!」


「お~け~」


「ですね!」


「『リープ・スラッシュ』!」



霧羽が飛ぶ刃を飛ばし、直ぐに【ヴォーパル・リベリオン】の背後に移動し、それを撹乱するために蒼百合が光の矢を放つ。


そして、ロンターはいつでもカバーできるように身構える。


【ヴォーパル・リベリオン】は、そんな三人の行動を見ながら、身体にマントを巻き付けて、飛ぶ刃と光の矢を受けた。



「ん?」


「あれ~?」


「これは……」



今までと違う【ヴォーパル・リベリオン】の動きに、三人が戸惑っていると、【ヴォーパル・リベリオン】は霧羽のほうを向いて、マントを振るった。



「キュイ!」


「んなっ!?」



霧羽が驚愕の表情を浮かべる。何故なら、霧羽に向けてマントから、エネルギーの塊が放たれた。


霧羽は、ギリギリでエネルギーの塊を避け、ゴロゴロと転がる。



「んなのありかよ!」


「あらら~」


「そりゃまぁ、普通の攻撃もありますよね」



マントよりエネルギーの塊を放った技は、反撃する攻性ダメージを貯めて放つ能力。



蓄積されし怒りの弾丸(ストック・ブラスター)



これによるものだ。


ダメージをストックし、エネルギーの塊として放ったり、次の反撃・反射時にダメージを上乗せすることができる能力である。



「まぁ、なんとかなるかな」


「だね~」


「とにかく気をつけていきましょう」



三人の言葉に、【ヴォーパル・リベリオン】も納得する。


なので、次なる手を発動させる。



「キュイ(『心得其二狂闘(フェイズ・ツー)』)」






まだまだ続きます

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