107-2、2度目の対峙。裂ける空の下で。俺が綿毛と血飛沫の戦場を突き抜け、新たな世界へ突入すること。
ある夜、突如として部屋にやってきた深紅の瞳の少女・フレイアに誘われて、俺(水無瀬孝、26歳ニート)は魔法の国サンラインへと旅立った。
「蒼の主」ことリーザロットの館に招かれ、正式に「勇者」としての役目を引き受けた俺は、自警団の少女ナタリーらとの出会い等を経て、サンラインの歴史を左右する重要儀式「奉告祭」に参加する。
だがそこで俺達は五大貴族の一人、及び異教徒「太母の護手」を手引きとした、敵国・ジューダムから襲撃を受ける。
辛くも危機を脱した後に、俺達は少数精鋭で、都市・テッサロスタの奪還を目指し遠征を開始する。
旅はつつがなく進むかに見えたが、その途上で俺達はまたもやジューダムからの刺客と遭遇、ついにはジューダムの王…………俺のかつての親友、ヤガミと対峙する事態にまで陥った。
戦いの最中で仲間とはぐれ、満身創痍の俺達の下に現れたのは魔導師・グレン。彼は俺達に救いの手を差し伸べ、再びテッサロスタの奪還へと挑ませる。
そして無事、ジューダムの支援を行う「太母の護手」の指導者を倒し、奪還まであと一歩という所まで迫った俺達。
しかしジューダムの王は、そんな俺達を見逃さなかった。
ヤガミの隣に控えている騎士は、フレイアを斬りつけたあの男であった。
鮫…………いや、今ならわかる。牙の魚を象った彼の特徴的な兜を見紛うことは決して無い。
鋭く突き出た兜の目庇が、まだ明るい日の光を反射して鈍く不気味に光っている。彼はタリスカとグレンにロングソードの切っ先を向けたまま、微動だにしなかった。
名は確か、ローゼス。
ひどく複雑かつ巨大な魔力場が、俺の感覚をとことん鈍らせていた。
さっき感じたヤガミの魔力…………アルコールと土、そして硝煙の香を纏った魔力は、今は辛うじて感じ取れる程度だった。それよりも、ローゼスの暴力的な酸の魔力の方が圧倒的である。
…………頭が割れそうだった。
脳裏に強引に展開されていくのは、レヴィと一緒に払拭したはずのジューダムの白い腕の地平であった。
ジューダムの力場は今までよりも明らかに密度を増しており、サンラインの魔術師達が着実に押し戻されつつあるのが、ひしひしと肌に伝わってきた。
俺は額の冷や汗を拭い、自分の意識まで塗り潰されないよう歯を食いしばった。ナタリーを気遣うと、彼女もまた眉間を険しくして、精一杯に耐えていた。
疲労がひどい隈となって目の下に刻まれている。俺の胸を掴む手の弱々しさが、今もう一度レヴィを呼ぶのは無謀だと物語っていた。
睨み合いの時間は、俺には1時間にも2時間にも思われた。だが、実際には秒にも満たなかったろう。
重苦しい空気を、グレンの落ち着いた声が破った。
「ごきげんよう、ジューダム王。自ら玉体を敵前に曝け出すとは、たまげた胆力だ。…………だが、東の戦線はいいのかね? 我らが総指揮官ヴェルグツァートハトーは、君の不在の機を逃さんぞ。柱無きジューダムの魔術では、彼女と彼女の弟子達が編み上げる力場は崩せまい」
ヤガミは水銀じみた冷たい眼差しを老魔術師に垂らし、静かに答えた。
「心配には及ばない。すぐ終わる仕事だ。…………むしろ、己が身を案ずるべきではないのか、グレン殿?
優れた魔導師を戦などという些事で葬るのは、俺の本意ではない。だがこの場で相見えた以上、貴方とて例外にはできない」
ヤガミの視線が冷たい息を吐く骸の騎士へと移る。
ヤガミはその鋭い目つきをさらに鋭く研ぎ澄ませ、言った。
「蒼の剣鬼…………。ローゼスの風刃を真正面から斬り落とし、あまつさえ俺の「顎門」へも刃を伸ばしたその腕、敵ながら感嘆を禁じ得ない。
その剣、何のために鍛え上げた? 悠久の時を越えてお前を駆り立てるそれは…………いずれお前の主をも亡ぼすように思えるが」
タリスカは答えなかった。
ただその虚ろな眼窩と、風にはためく漆黒の衣と、蒼く煌めく双刀だけが全てを囁いている。
ヤガミは睨む目の厳しさを変えることなく、今度は俺の方へ首を向けた。
「…………「扉の魔術師」」
不愉快。苛立ち。懐古。疑念。悲哀。侮蔑。
押し寄せる隠し立てのない感情の波に俺は堪らなくなって、声を荒げた。
「そうだよ! 何か文句あるか!?」
「別に」
肩を竦める気怠い仕草。
そのあまりに似付かわしいのが、俺の神経を一層逆撫でた。
「…………いちいち癪に障るヤツだな! だからお前、友達いねぇんだよ! 昔から!」
「王に友など要らん。気安く話しかけるな。…………お前は馴れ馴れし過ぎるんだ。昔から」
ナタリーが不思議そうに俺とヤガミを見比べている。
俺は説明を省き、会話を続けた。
「お前…………そもそも何でこんな戦争をするんだ!? どうせ「お前には関係無い」とかクソつまんねぇこと抜かすんだろうが、それでもしつこく聞くぞ! 何でだ!? 何が望みだ!?」
「…………「お前には関係無い」」
「言えよ! またいつもの察してちゃんか? 本当の僕は誰にもわからないもん、って、いい歳こいて今更中二病か? メンヘラも大概にしろよ! 今時、女の子でもそんなのウケねぇぞ!」
「…………鬱陶しい。女々しいのはどっちだ? 俺の目的がどうあれ、もうやることなんざ決まりきっているだろうが!
お前こそ一体何がしたい? どんな筋合いでサンラインに与している? 少しでもまともに考えたことがあるのか? 答えろ、「勇者」!」
集まってきた新たな濁竜達の鳴き声が耳をつんざく。
開戦の狼煙はとっくに上がっている。
俺が踏み込むべき一歩を先送りにしているのは、最早誰の目にも明白だった。
言い詰まる俺を、ヤガミは素っ気なく突き放した。
「興醒めた。終いだ。…………どう足掻いたところで、運命は変わらない。…………少なくとも、今は」
問い返す暇は無かった。
一瞬――――瞬きすら遅すぎる程の短い間に、ローゼスとタリスカが斬り結んでいた。
竜に乗ったまま急降下してきたローゼスの剣を受けたタリスカは、1、2歩後退して何か詠唱した。
日差しを浴びた蒼い剣が猛烈に輝かしい。
ローゼスは流された勢いを殺さずに急旋回、再度上空から打ち掛かっていく。直上からの攻撃に、タリスカは珍しく…………本当に珍しく、2刀を交差させて防御の姿勢を取った。
同時に、グレンの詠唱が響いた。
短い。
タリスカのそれと同じものに聞こえた。
途端にタリスカの刃の上に、鮮やかな黄色の障壁が張られた。
ローゼスが微かに動揺を見せた時には、すでに彼の切っ先は半球状の障壁によってわずかに滑らされている。
タリスカの片方の刃が、英雄的に翻る。
返した刀で、タリスカはローゼスを逆袈裟に斬り上げた。
相手の勢いと相まって、相当に深い。咽喉か、顎にまで届いたか。
間髪入れず、もう一刀が撥ね上げられた相手の手首を容赦無く狙っていく。
血飛沫。
斬った。
…………かに、見えた。
空を斬る虚しい風音が俺の鼓膜を冷やす。
ローゼスは咄嗟に身をよじって、致命傷を逃れていた。代わりに竜が首の片側を裂かれ、悶えている。
刃は胸元の鎧を抉っただけであった。鎧の下の帷子が露出してはいるが、肌には至っていない。
距離を取りつつ、ローゼスが片手で印を組んで竜に翳すと、痛みに血走っていた竜の目がたちまち死んだ魚のように暗くなった。
大人しくなった竜は夥しい血をボタボタとバルコニーに垂らしながら、静かに命令に従って飛んでいる。
グレンが長く高く口笛を吹くと、上空を舞っていた藍佳竜が俺達の下へ滑り降りてきた。
「勇者、水先人の娘。乗れ。逃げよ」
ナタリーが身体を起こし、即座にタリスカの命に従う。
疲れでぎこちないながらもテキパキと俺と自分にハーネスを装着していく彼女に、タリスカは続けた。
「何を目にしても止まるな。決して振り向かず、街を出よ」
「わかった」
俺はいやに素直なナタリーに代わって、タリスカに尋ねた。
「タリスカ達は? みんなは?」
だが、その時にはすでにタリスカは再び襲いくるローゼスに向かって駆け出していた。
彼は欄干を蹴って宙高く跳ね上がるなり、擦れ違いざまに目にも留まらぬ斬撃でローゼスの竜の左脚を斬り落とした。
タリスカは折良く飛来してきた濁竜を足蹴にして反転し、またもやローゼスへ斬り掛かる。
弾かれる刃。さらに翻る刃。蒼天に火花が散る。
信じ難いことに、タリスカは続々と集結してくる濁竜を足場にして、その身一つで空中戦をやってのけていた。濁竜達はあたかも光に群がる羽虫の如く、無我夢中でタリスカへ牙を剥き突っ込んでいく。
死神はそんな彼らにチラとも視線をやることなく、軽やかに濁竜達を「乗りこなす」。そして黒衣の騎士の命を少しずつ、確実に掠め取っていく。
呆然としている俺を藍佳竜の上へ乱暴に押し上げ、グレンが話した。
「ミナセ君、今は自分の心配だけしなさい!
ジューダム王に捕まってはならん! 今は私の結界が彼の魔力を抑え込んでいるが、破られるのは時間の問題だ。君達はその前に、出来る限り街の上空へと離れなさい! 後のことは、この私とタリスカ氏が何とかする!」
ヤガミを仰ぐと、すっかり人形じみた灰青色の瞳とかち合った。
透明な水銀に覆い尽くされた彼の表情から読み取れるものは、今は何も無い。あえていうなら、虚無か。
ジューダムの力場を成す白い腕が巨大な、蟻地獄じみた大渦を巻いて彼を取り囲みつつあった。
「さぁ――――――――行きたまえ!!!」
ナタリーが手綱を握り締め、藍佳竜の腹を蹴った。
藍佳竜が翼を広げ、バルコニーを足早に駆け抜ける。
風が翼を包み、飛び立つ。
大型種である藍佳竜の一段とダイナミックな羽ばたきが、俺達をあっという間に風と雲の世界へと引きずり込んだ。
街がぐんぐんと遠ざかっていく。
振り返ると、几帳面に襟と髪を正すグレンが見えた。
ヤガミがわずかに腕を伸ばす。互いの詠唱が始まる前の、束の間の沈黙が心臓をぐ、と掴んだ。
やがて拡声器の張った魔法陣中に、グレンの詠唱が響き渡った。
「――――――――時の番人、誇り高き狭間の住人よ!!!
巨大な翼の羽ばたきが、力強く大竜の身体を引き上げる。
そう言えば、俺はこの竜とは共力場を編んでいない。
振り落とされやしないだろうか?
不安なぞお構いなしに、藍佳竜は群青へ突入していく。
「…………何とかやってみる! やってやるッス!」
ナタリーの決意が、かえって俺に腹を括らせる。
グレンの詠唱は、高らかだった。
「――――――――我は夢幻を好む者。
――――――――夢より出でて幻へと至る、遥かな道を往く。
――――――――我は願わず、想わず、
――――――――一心に足跡を辿るのみ。
――――――――塚に積まれし、無限の石を数えるのみ」
背筋を、スッと冷たいものが走った。
舌を焦がし尽くす強烈なアルコールの熱と、咽喉を燻す硝煙の香に、俺は息を詰まらせる。
ナタリーを振り返ると、彼女もまた瞼と頬を引き攣らせていた。疲労と緊張とで、唇が色を失っている。
「――――――――彼は、夢幻を紡ぐ者!!!」
グレンの詠唱が脳の髄を震わせる。
ナタリーが翠玉色の瞳を不安げに左右に泳がせ(濁竜が3頭、俺達を追って昇ってきていた)、それから意を決した風に背後を振り返った。
俺もまた、彼女につられる。
「――――――――時の扉よ、導きたまえ!!!
――――――――風と踊る竜の子を、
――――――――未だ見えざる夢の、
――――――――はぐれ子を!!!」
あれは…………何だ?
「…………牙の、魚…………?」
ナタリーがか細い声で呟く。
だが俺の見る限りでは、それは明らかに牙の魚とは異なっていた。
「――――――――巡れ…………!!!
――――――――風の回廊よ、
――――――――時の螺旋よ」
生温かい風が、透明なタンポポの綿毛のようなものをたくさん孕んで激しく街中を吹き荒れる。
詠唱がついに最高潮に達した。
「――――――――今こそ、
――――――――あるべき地へ、
――――――――収束せよ!!!」
グレンが導いた突風が、ジューダムの腕の蟻地獄に逆らって深く豊かな旋風を巻き、街の上空全体を覆った。
綿毛は俺を、ナタリーを、藍佳竜を、濁竜をも通り抜けて天へと昇っていく。
俺は上空を見上げ、ギョッとした。
「じっ…………時空の扉!?」
恐ろしい程の大きさであった。とんでもない規模の魔力の流れが、文字通り全身の毛穴を突き抜けていく。粘膜という粘膜がヒリヒリして、全身の血が吹き出して吸い込まれてしまうんじゃないかと怖くなった。
気付けば眼下に広がるテッサロスタの街の格子模様が、綺麗な正方形を成していた。緑色に煌々と輝く魔法陣が拡声器の魔法陣と重なって、街一杯に緻密に張り巡らされている。
藍佳竜が雲へ突っ込む。
グレンは詠唱の終わりに、大いに叫んだ。
「行け、ミナセ君!!!
扉の向こう…………オースタンへ!!!」
「――――オースタン!? 何で!?」
「わからない!!! 時の導きだ!!! 俄かには信じられないが…………真の「勇者」が、彼の地で君を待っている!!!」
「ハァァ!? 意味がわからないよ!!!」
「わからんから、行くのだ!!!」
逆らう隙すら無く、突如ヤガミから冷たい念話が伝ってきた。
(――――させねぇよ)
「――――ミナセさん!!!」
ナタリーが被せて叫ぶ。
3頭の濁竜の断末魔が風を切り裂き、俺の全身を震わせた。
ジューダムの魔力場と時空の扉が作り出す力場同士の壮絶な擦れ合いが、血飛沫を瞬く間に風の彼方へと攫っていく。
綿毛と残った血雫が青い空と陽光の中を交差しながら、消える。
俺達のすぐ後ろには、ゆうに全長20メートルはあろうかという巨大なシロワニ…………俺の故郷の海をのっそりと泳ぐ、大ザメが迫ってきていた。
牙の魚の流線形が可愛らしくすらみえる、ずんぐりとした醜悪な巨体に、錐で穿ったような小さな昏い目が2つ、無感情に灯っている。
吻部には蒼白い燐光を放つ、真新しい二重の刀傷。
シロワニは無惨に引き千切られた帆のようなものを牙の隙間にたなびかせながら、俺達へ向かって黙々と身体を揺らしていた。
「アイツ…………食べちゃったの!!! 濁竜を!!! 仲間の竜を!!!」
ナタリーが興奮している。シロワニが半開きの口に咥えているボロ切れは、確かに濁竜の翼の切れ端に他ならなかった。
シロワニは吹き荒れる魔力場の風にも一切動じることもなく、音も立てずに泳いでくる。
ヤガミの魔力が、うんと強く俺の咽喉を焼いた。
(――――やれ、「顎門」…………!!!)
「ダメ…………追いつかれる!!!」
林立した白い牙が、俺達へ振り掛かる――――…………!
その時、高速で飛来してきた1匹の緋王竜の影が太陽を遮った。シロワニの視線がわずかな間、俺達から逸れる。
その刹那、ナタリーは驚くべき手早さで俺のハーネスを解いていた。いつかこうなると予期していたのでもなければ、到底成し得ない手際であった。
「え!? ちょっ、ナタリー!?」
やって来た緋王竜が湧き起こる風に乗り、鮮やかに反転する。次いで戦闘機さながらの高速直線下降。
ナタリーは俺の襟首を掴むや、ありったけの声を振り絞った。
「――――――――あと、任せたッス!!!」
ナタリーが残る力の全てを使って、俺を空へと放り捨てる。
突然の重力からの解放に、俺の内臓全部がブワッと浮き上がった。
――――――――太陽が眩しい…………。
のは、ほんの一瞬だった。
緋王竜に乗った誰かが、すぐさま俺を拾ってくれた。
「レヴィ――――――――ッッッ!!!!!」
ナタリーの絶叫が、大いなる虹色の魂獣を呼び寄せる。
シロワニは動揺しなかった。
が、その決して止まることの無い身体の揺らめきを、微かに異なる方向へと躍らせた。
「承知しました、ナタリーさん…………!」
緋王竜の乗り手が息を切らしてそう呟く。
緋王竜…………セイシュウは脇目も振らず、ぐんぐんと時空の扉へ向かって上昇していった。追い縋ろうとするシロワニは、レヴィの巨体によって阻まれている。
――――O-Oooo-o-n…………
レヴィの放った虹色の衝撃波が力場中に伝播する。
緋王竜の乗り手は痺れる力場をものともせず、荒々しく燃える2匹の蛇の輪で俺と自分自身とを繋ぎ止め、セイシュウの腹を強く蹴って逞しく気合を入れた。
「コウ様は、このフレイアが命に代えてもお守りいたします!!!!!」
再開の感動を味わう暇は無い。シロワニとレヴィの合間を、ミサイルみたいに一直線に突き抜けてくる小さな影が見えた。
途轍もない猛スピード。
それは、両翼と両脚とをピタリと身体に添わせて折りたたんだ、新種の竜…………海中を貫き翔けるペンギンじみた、超小型の飛竜であった。
頭の先にポツリと光る無機質な単眼は、目というよりもセンサーを彷彿とさせる。
「急げ、フレイア!!! 追手だ!!!」
フレイアは振り向かなかった。
戦場での彼女は獣だ。
求めるものだけを全身全霊で追う。
(――――逃すな…………!!! 必ず墜とせ!!!)
ヤガミの合図が、小型飛竜をさらに加速させた。
黒い弾丸はバーナーの如く荒々しい赤い光の尾を引き、馬鹿みたいに真っ直ぐ飛んでくる。
特攻するつもりか。
「コウ様―――――――――…………いざ、参ります!!!!!」
間一髪、セイシュウに乗った俺とフレイアは時空の扉へと雪崩れ込んだ。




