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【第三王女】観察者

 【アイリス第三王女視点】


 

 アイリス第三王女は、とある部屋で双眼鏡片手に紅茶を飲んでいた。

 

 私の視線の先では、赤髪の少女が屋上プールで日向ぼっこしていた。

 あらあら。

 奇麗な赤髪でかわいらしいお顔だこと。

 双眼鏡越しにニッコリする。


 私は赤髪少女が聖女マリアではないかと疑っていた。

 以前の彼女とは全然違う。

 そもそも子供になっている。

 しかし・・・聖女マリアが失踪してから現れた別のマリア。

 王城で会った際。

 私の直感は赤髪少女がマリアだと言っていた。

 

 だけど・・・

 うーん。

 どうしてもしっくりこない。

 聖女マリアではない気もする。 

 そもそも全然似ていない。

 それに・・・もし聖女マリアであっても問題ない。

 誰も赤髪少女のことを聖女マリアだとは思わないだろうし。

 赤髪少女も自分のことを聖女マリアだと言っていないのだから。

 なら・・・私の障害にはならない。

 

 社交界に赤髪少女が出る事はないだろうし。

 ミハエル公爵の婚約者にもならないだろう。 

 しかし・・・・

 何故か赤髪少女が気になって観察していた。

 双眼鏡でじっくり見てしまう。



 ガチャ

 扉が開く音がすると・・・


「アイリス様。ご観察中失礼します」


 従者のトビの声。

 私は赤髪少女を観察したまま返事をする。


「どうしたのですか?」

「はい。王城にて細事がありますので、もうそろそろお戻りになられました方が」


「そうですか・・・」


 仕方がありませんわね。

 もう少し赤髪少女を観察していれば何か分かる気もしましたが・・・

 王城に戻るとしましょうか。


「分かりました。ではっ、戻りましょうか。続きの観察はトビに任せます」

「はっ。分かりました」



 私は部屋を出て王城に戻った。

 どうなんでしょうねー。

 赤髪少女が聖女マリアなのでしょうかー。

 

 分かりませんですわっ!

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