表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/64

王城へ

 朝起きて顔を洗う。

 ささっと宿のパジャマから着替えて赤いドレスに。

 赤いドレスは何着か持っている。


 実はあたし。

 オーク洞窟で見つけたアイテムボックスを隠し持っている。

 アイテムボックスとは、袋の中にたくさんの物をいれられる品。

 空間魔法で中の空間がつくられているらしい。

 専門じゃないので詳しい事はよく分からないけど。

 

 アイテムボックスの中に赤いドレスとお金をいれてある。

 オーク洞窟にあったものだから盗品かもしれないけど・・・

 まぁ、いいかな。


 


 部屋のラウンジに向うと・・・


「おはよう」

「おはようじゃけん」

「おはようございます。マリア譲」

「はよう~マリアっち」


「おはようございます」


 皆既に起きて机についていた。

 朝食は部屋に運び込まれているみたい。


 あたしは席について朝食を食べる。

 パンと野菜。

 ナイフとフォークを使い食す。


 

「今日の予定ですが・・・まずは王城に赴きます。その後は自由行動になります。

 私はマリア譲と王立図書館に行き、呪い関連について調べようかと」

「俺は図書館に行こうかな。闇属性の魔導書をみたいからな」

「我もじゃけん。防御魔法を研究するけん」

「俺も~氷属性の魔導書を見るのはいいんじゃね」


「では、結局皆いっしょになるようですね」

「だな~」

「じゃけん」

「そうじゃね」



 行動予定は決まったみたい。

 あたし達は食事を終えると、宿を後にした。





 

 



 テクテクと皆で王城へと向う。

 うーん。

 ちょっと緊張するなー。

 誰かにあたしの正体がばれないか、ひやひやしちゃう。

 従者トーマス曰く、襲撃の犯人は第三王女様みたいだし。

 あたしの正体がばれれば大変な目に会うかもしれない。

 多分、こんなに見た目が変わっていれば・・・

 ばれないと思うけど・・・


「どうした?マリア、王城に行くのは緊張するのか?」


 バッカスが歩きながら尋ねる。


「ううん。大丈夫」

「そうか。まぁ、気にするな。ちょっと事務報告をするだけだ。

 大体はメギドが調整してくれるよ。俺達は特に問題を起こさなければいいだけだ」

「はい、マリア譲。特に心配する事はありませんよ。

 大抵は顔見せの挨拶をするぐらいですから。最近は目立った任務もありませんし」


 へぇー。

 そうなんだぁー。

 それなら知り合いに会うことはないかもしれないな。


「うんっ。ありがとう。因みに王族にお会いするのですか?」

「いえいえ。マリア譲。普段は事務方に報告して終わりですよ。

 何か特別な用事でもなければ会いません」


 ふぅー。

 一安心。


「なんだ、マリア?王族に会いたいのか。

 それなら手配して会うこともできるかもしれないぞ。

 適当に理由をつければいい。新メンバーが入ったとかで」


 バッカスが妙な気の利かせ方をする。


「ううん。いいよー。あたしは平和に暮らしたいから」

「そうだなー。のんびりが一番だ」

「マリア譲は、落ち着いた女性ですからね」



「おっ。王城の入り口が見えてきたぜ」

「ではっ、私が手続きをしてきますので。皆さんはここで」


 サッとメギド王城の受付へ向った。

 何やらお城の人とお話して戻ってくる。


「ではっ、入りましょうか」

「おう。久しぶりの王城だな」

「じゃけんのうー。この城は変わらんじゃけん」

「俺はあんまり好きじゃねぇーけどな」


 あたし達は王城に入った。








 

 お城の人に案内され。

 見慣れた王城内を進む。


「この部屋でお待ち下さい」


 あたし達は待合室に通された。 

 お茶とお菓子がささっと机の上に出される。


 チョコンと椅子に座っていると・・・

 皆の様子がちょっと変だ。

 ソワソワしている。


「どうしたの?」

「いや。あれだな・・・いつもと違う部屋だからな」

「そうですね。何か私達に用事もあるのかもしれません」

「面倒くせーことじゃねーといいけどな」

「じゃけん」


 まさか・・・

 知り合いに会っちゃうのかな。

 それとも・・・

 まさかまさか・・・

 あたしの正体がバレタとか・・・

 やばいかも・・・

 ドキドキする。 






 暫くすると・・・

 ガチャ

 度が開く。

 お城の人が入ってきたかと思うと・・

 思いをよらない人だった。

 飲んでいたお茶を噴出しそうになった。



「勇者パーティーの皆様。始めまして、私はミハエル公爵と申します」



 そう・・・

 そうなの。

 あたしの婚約者・・・・

 ミハエルが部屋に入ってきた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ