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ん?死んで?・・・。

っておおおおオイィィィ!なんだそれ!なんでそうなるの?

うっかりハイ喜んで!

とか言っちゃいそうになるくらいの笑顔で何言ってくれちゃってるんですかこの女神が裸足で逃げ出す美少女三神さんは?

俺が絶句して立ち竦んでいると

「無言…と言う事はイイんですね、やったあ!」

俺は慌てて否定する。

「え・・・ダメですけど?」

なにそんなにはしゃいじゃってるんですか?そんなに俺を殺したいの?やだよ。

一体俺になんの恨みがあるというのか。

途端にしゅんとなる三神さん。

あるぇ?なんか凄い罪悪感が…いや俺は悪くない。

よく見ると彼女は手にいつの間にやら一振りの日本刀を持ち出していた。

え?何この娘?怖いんですけど。

だからいつの間に?何かおかしいぞ、と思っている間にも彼女は言葉を続ける。

「でもあなたが必要なんです、欲しいんです。」

なにそのキュンとくるセリフ、でも欲しいのは命なんですよね?

もっと別のシチュエーションで聞きたかった。

「ちょっと落ち着いて三神さん。」

切羽詰まる様相で縋ってくる彼女を宥めるように俺は言葉を続けた。

「いきなり死んでと言われても、いいよと言う人はいないよね?それはわかるよね?」

すると彼女はピンときた!みたいな表情で…ああもう可愛いなあ…。

「じゃあ言い方を変えます、私を助けて下さい。」

えっと…言い方変えるって事は俺を殺したいのは変わらないの?

それが彼女を助ける事になる?…駄目だ全然わからん。

「殺されてあげる訳にはいかないけど、説明してくれるかな?」

「死んで貰わないといけないので説明しますね。」

…何故そう頑なに俺を殺したがるのか。

「実は私は神…女神なんです。」

いやあアァァァァァ自分で言っちゃったよこの人!

自分のこと女神とか言っちゃったよ!

「今私の世界、こことは違う世界が危機に陥ってしまってピンチなんです!」

うおォォォォォン私の世界て、私のて、しかも危機がピンチってそんなベタな重複…ん?こことは違う世界?

いやもう引いた、何かが一瞬で水平線の彼方まで引いていった。

OKナルホド了解した。

それはアレだ、本多とかが好きなやつだ、あいつがしつこく勧めてくる漫画になんかそんな様なのがあったわ。

異世界に召喚されて魔法とか使って魔王とか倒してお姫様とかとどうにかなっちゃうやつだ。

「なるほど、話は分かった。」

「え!?じゃあ」

「そういうのは間に合っているので他をあたって下さいじゃあこれで失礼。」

顔を輝かせる彼女に、俺は若干棒読みで別れを告げる。

「そんなあ、ちょっと待ってくださいよお。」

いやあの、制服引っ張らないでもらえますかね、あっボタンとれた、もおおおお!

几帳面な俺は立ち止まりポケットからおもむろにソーイングセットを取り出し、その場でボタンを縫い付けながら彼女に言い放つ。

「いい加減にしてくれないか?ごっこ遊びなら他所でやってくれ、俺も暇じゃないんだよ、家に帰ってやらなきゃいけない事がたくさんあるんだ!」

そう、これはそういう設定の元に会話を楽しむロールプレイってやつなのだろう、

所謂一つの厨二というやつなのだ。

俺は特に興味はないが、そういうのが好きな奴に心当たりがある。

本多とか。

おかげでその手の話に付き合わされて変な知識が増えて困っていたのだ。

どうして彼女が俺に目を着けたのかは分からないが、それは別にどうでもいいし、さっき気になった事もきっと気の所為だったのだ、彼女は最初からここに居たし、日本刀も最初から持っていた。

当然模造刀だし、その全てに俺が気付かなかっただけなのだ、そうなのだ。

「お願いだから、助けて欲しいの。」

なおも彼女は言い募る、しつこい娘だな。

「もうあまり時間がないの、あなたが死んじゃうのは確定しているから、出来れば快く快諾してほい。」

だからその頭痛が痛いみたいな言葉をやめろ。

っていうか遊びにしても酷すぎるだろ、なんで快く殺されなきゃならないんだ。

なんなんだ死ぬのは確定しているって、そりゃそうだろうがそれは今ではないだろう。

希望的観測だが俺は100までは生きるのだ。

そもそも俺は今年の夏こそ絶対甲子園に行くんだし、共働きで帰りの遅い両親に変わって妹達の面倒を見なきゃならないし、来年の受験に向けて勉強もしなきゃならないし、読んでない本も沢山あるしで、たとえ冗談でも死んでもいいなどとは口が裂けても言えないのだ、あっ、明日の朝の新聞配達もさぼれない。

「そっかー、やっぱり最初からちゃんと話さないとダメだね。」

「もう勘弁してくれよ、早く帰って飯の支度を…」

そこまで言って周りを見て俺は愕然とした。


なんだか勢いだけで書き殴っているので、お見苦しい所もあるかも知れませんが、温かい目で見てやって貰えれば幸いです。

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