TALE48:マリアンヌ
必死に手を伸ばした。その手を掴みたくて。
だが無惨にも離れていってしまう手に、オレの手は空しく宙を彷徨った。
――――いかないでくれ――――。
雲の厚い今にも泣きそうな空の下を馬車が行く。
「嫌な天気だ。降ってくるな」
馬車を走らせているのはドクターだ。
「ドクター早く!! ルヴィアお姉様が死んじゃいます!!」
水晶球を手にしたティナが泣きそうな表情で言った。
「わかっている!」
ドミニオはルヴィアを抱えながら馬で駆ける。
背中にはナイフが刺さったままで服を鮮血が染めている。
『……あれ?』
ドミニオを宙から見下ろしているルヴィアがいた。
『……ドム……』
そして抱えられた自分の姿に愕然とする。
『アレ……あたし?……じゃーこのあたしはっ!? ユーレーッ!? キャータイヘンッ!! はやくもどんないとッ!!』
慌てて自分の体に近づき同化しようとした。
だがスカッと通り抜けてしまった。
『えっ!?』
失敗したと思ってもう1度試してみる。
だがやはり通り抜けてしまった。
『もどれないッ!! ウソーッ!!……あたし、死んじゃうの……?』
信じられずにしばらく呆然とした。
『……ヤダッ!! ジョーダンじゃないわッ!! まだ死にたくないわよッ!!』
再び自分の体に近づき同化しようとしたが無駄だった。
『そんな……』
体に戻れない。それを意味するのは。
ずっと頭にある、ただ1つの言葉。
……死。
ルヴィアは絶望感にみまわれた。
「プリンセス、オレがゼッテー死なせねーからな」
『ドム』
ドミニオの背中に刺さったナイフにルヴィアはハッとする。
『ドム、ケガしてんのにあたしのコト』
必死に自分を助けようとしてくれているドミニオ。嬉しい。その気持ちに報いたい。
……ありがとう、ドム。うん、あたし諦めないから。
あたしは、絶対死なない。
だがその思いは脆くも砕かれようとしていた。
突然、背後から光が差して周囲が明るくなりルヴィアは振り返る。
「ルヴィア=アン=アイルーン様ですね?」
声をかけてきたのは神々《こうごう》しい光を放つ1人の青年。
優しげな目元をした整った顔だちの美形で、かなりの長身だ。
ルヴィアと同じく宙に居るが幽霊ではない。かといって人間でもない。それはルヴィアでも解った。
『ダレ?』
「私は竜族の王を務めております、リオナルディスと申します。天界より、あなた様をお迎えに参りました」
『天界からッ!? それってあたし、死んじゃったってコトなのッ!?』
「……残念ながら」
目を閉じて言うリオナルディスにルヴィアは大ショックを受ける。
『…………』
頭の中が真っ白になり、ルヴィアはうつむく。
天界から迎えが来たのなら、それはもう受け止めなければならない事実。
でも、そんなの信じたくない。ドミニオが助けようとしてくれているのに、そんなのってない。まだ諦めたくない!
――誰か、誰か嘘だと言って!!
「最後に、お会いしたい方などいらっしゃいますか?」
リオナルディスが尋ねるとルヴィアは顔を上げる。
『ええ、いるわっ!』
すると再び周囲が明るくなった。
ルヴィアが目を開けると、そこはエレンティア家だった。
ランディとレーシアはベッドで眠っている。
そんな2人にルヴィアは怒りが込み上がり体をワナワナと震わせた。
『ナニよふたりともッ!! あたしが死んじゃうって時にッ!!……なんとかふたりに伝えらんないかしら』
空から雨がポトッ、ポトッと落ちサーっと降り始めた。
ドミニオは必死で薄暗い道を急ぐ。
冷たい雨が顔を打ち、体温を奪っていく。
忘れていた背中の傷に雨が染みて痛みを思い出させる。だが今自分の事などどうでもいい。
ルヴィアを救いたい。大切な人を失いたくない。
「いやぁ、とうとう降ってきたな」
ドクターが手をかざしながら呟いた。
「まだ遠いか!?」
「いいえ! もうすぐです!」
「そうか。……ん?」
ドクターの目前に何かがボンヤリと見えた。
それは馬に乗ったドミニオとルヴィアだった。
「いたぞ!」
「えッ!」
ドクターの声にティナが前方を見る。
「お兄ちゃん!」
ドクターは馬車を止めた。
馬車から降りたティナはドミニオに駆け寄る。
「お兄ちゃーん!」
「ティナ……」
血色の悪い顔をしたドミニオがティナを見た。
「お兄ちゃん! 大丈夫!?」
「ドミニオ君!」
ドクターと2人のナースも駆けつけた。
「ドクター、プリンセスを早く助けてください。お願いします……」
ドミニオが抱えているルヴィアをドクターに託した。
「わかった」
「お兄ちゃんもケガしてるでしょ!?」
「オレは、平気……」
馬から落ちて倒れ込むドミニオ。
「お兄ちゃん!!」
レーシアの夢の中。
『…シア。レーシアッ! レーシアッ!!』
ルヴィアの姿が現れた。
お姉さま?
『よかった、聞こえんのねっ!? レーシア、あたし……もーあなたに会えないかもしんないわ……』
えっ、どういう事?
『死にそーなの。ドムがあたしのコト助けよーとしてくれてるけど、もーダメみたい。だからそれ伝えに来たのよ』
死ぬって!? 嘘でしょう!? 何言っているのよ!
『それじゃゲンキでね……。サイゴに話せてよかったわ……』
消えかけるルヴィアの姿。
レーシアは懸命に手を伸ばした。
「お姉さまァ――!!!」
手を伸ばしたレーシアが叫びながら起き上がった。
「……あ……。私、今までずっと眠っていたの?」
「ルヴィア――ッッ!!!」
隣のベッドで眠っていたランディも叫びながら起き上がった。
「ランディさん!」
「あ……。夢……?」
「ランディさんもお姉さまの夢を!?」
「えっ、てことはレーシアちゃんも?」
2人が顔を見合わせた。
「ルヴィアが夢に出てきたんだ。変な夢でな、こんなことを言ってたよ。『あたしもうアンタと一生会えないかもしんないけど、あたしがいないからってヘコたれないで、がんばって生きんのよ』ってさ……。おかしいよなっ」
ランディが笑うとレーシアは目を見開き驚愕する。
「ランディさんにも、そんなことを!?」
「えっ!?」
「私の夢にもお姉さまが出てきました。お姉さまは死ぬかもしれないって……」
「エッ!!? ルヴィアが死ぬッ!!? 一体どういうことだよッ!!」
「わかりません……。でも、お姉さまが言っていました。ドミニオさんがお姉さまのことを助けようとしているって……」
「アイツがッ!!?」
ランディが目を見開いた。
ランディとレーシアは部屋を出た。
廊下でドミニオとティナの母に会い足を止める。
「あら、あなた達起きたのね」
「あっ、あの、僕達」
「家に運ばれてきた時からずっと眠っていたのよ」
「そ、それはご迷惑おかけしました」
2人が頭を下げた。
「いいのよ。盗賊を退治してもらってとても感謝しているんだから」
「そうですか。あ、あのティナちゃんは」
ランディが訪ねると母は血相を変えて口を開く
「あっ! そうそう大変なのよ! お嬢さんが大怪我を負ったそうでティナは助けに行ったわ!」
リオナルディスの前に愁いを帯びた表情のルヴィアが居る。
「もう、よろしいですか?」
尋ねたリオナルディスにルヴィアは顔を上げる。
『ええ……。さー天界でもドコでもつれてってちょーだい』
……嫌だ。
「はい、それでは……」
リオナルディスの体が光り輝き大きな黄金の竜へと姿を変えた。
……まだ死にたくない。
「私の背にお乗りください。天界へと参りますから」
『わかったわ』
……あたしは、まだ……。
降りしきる雨の中をランディとレーシアは馬車小屋へと走った。
「おじさんッ!! おじさん開けてくださーいッ!!」
ランディが戸をドンドンと叩くと主人が開けてくれた。
「おや、君達は昨日の。一体どうしたんだね?」
「フィール・ビリッジまで大至急馬車を出してくださいッ!!」
「今からかい? 雨が降っているのに」
困り顔の主人。
「ルヴィアが大変なんですッ!!」
「ルヴィアって、昨日盗賊を退治してくれたお嬢さんかい!? 一体どうしたんだい!?」
「大ケガしたらしいんですッ!! だからどうか馬車を出してくださいッ!!」
「お願いします!!」
懸命に懇願するランディとレーシアに主人はうなずく。
「わかった。そういうことなら出そう」
顔を上げた2人は明るい表情になる。
「ありがとうございますっ!」
ランディとレーシアの乗った馬車はフィール・ビリッジへ急ぐ。
ルヴィア、どうか無事でいてくれ……!
両手を握り合わせたランディがルヴィアの無事を祈った。それはレーシアも同じだ。
「だけど僕達が盗賊に眠らされてから一体何があったんだ? どうしてルヴィアが大ケガして死にそうなんだよッ」
「……盗賊にケガを負わされたのかしら……」
呟くレーシアにランディは反応する。
「盗賊にッ!? だったらなんでルヴィアだけなんだッ!? ああ、早くルヴィアの側に行ってやりたいよッ! こんな所でジッとしてるなんて辛すぎるよッ!」
そう言いランディは自分の太ももを片手で叩いた。
……お姉さま。早く、早くお姉さまの所に!
アイルーン・ロッドを握り、レーシアは目を閉じて祈る。
するとアイルーン・ロッドが淡く輝きクリスタルの球が光り輝いた。
馬車の側面に光り輝く大きな天使の翼が現れフワっと広がり、ゆっくり浮上する。
「うわ、わっ!?」
何事か解らず主人が慌てふためく。
「浮いてるぞっ!」
ランディが馬車の後方から下を眺めて言った。
それを聞いたレーシアは目を開ける。
「レーシアちゃん、すごいよっ!」
感激するランディ。
「このままフィール・ビリッジまで一気に飛んで!」
レーシアがそう言うと馬車は猛スピードでフィール・ビリッジへ向かってスッ飛び始めた。
「オワァァー!!」
吹っ飛びそうで危険な主人と馬。なんだかんだでいつも災難だ。
白い靄の中を黄金竜のリオナルディスは天界へ向かう。
その背に乗ったルヴィアは瞳を伏せている。
天界に着いたら、もう終わり。
本当に死んでしまったんだ……。まだ、やりたかった事いっぱいあったのに。
瞳から涙が一筋流れる。
……あれ、幽霊でも涙流れるんだ。変なの……。
『チョーット待ったァーッ!!』
突然リオナルディスの前に両腕を広げた人影が現れ立ちはだかった。
驚き急停止するリオナルディス。
『どーしたのっ!?』
「……マリアンヌ様……?」
『エッ!?』
リオナルディスが口にしたマリアンヌという名にルヴィアが反応した。
ルヴィアはリオナルディスの背から降りて靄の中に居る人影に目を凝らす。
『……おかーさま、なのね……?』
その人影はゆっくり近づいてきて姿が明らかになった。
まるでルヴィアが成長したかのような美しい女性。紛れもなくルヴィアとレーシアの母、アイルーン・キングダムの亡きクイーン、マリアンヌだ。
『大きくなったわね、ルヴィア』
『おかーさまーっ!!』
ルヴィアがマリアンヌの元へ駆け寄り抱き付く。
『おかーさまっ! 会いたかったー……』
嬉し涙を流すルヴィア。
マリアンヌはルヴィアが物心ついた頃にはこの世を去っていた。だから声とか、こうして抱き付いたりマリアンヌに甘えた記憶がルヴィアにはない。
今、こうしてマリアンヌと再会できた事がルヴィアはどれだけ嬉しいだろう。
『ルヴィア……』
自分の胸で涙を流すルヴィアの頭をマリアンヌは優しく撫でていた。かと思ったが。
『あたしは会いたくなかったわッ!』
突然ルヴィアの頬に平手打ちした。黄金竜のリオナルディスはギョッとする。
驚いたルヴィアは片手で頬を押さえ涙の溢れた目を丸くしてマリアンヌを見つめる。
『おっ、おかーさまっ!?』
『あんたなんでこんなトコいんのッ!! ココはまだあんたの来るトコじゃないのよッ!!』
フィール・ビリッジの病院。
ドクター達は懸命にルヴィアの治療にあたる。
隣の手術台で背中を包帯に巻かれてうつ伏せに寝ているドミニオはルヴィアを見つめていた。ルヴィアが助かる事を願って。
「ルヴィアお姉様……」
廊下の長椅子でティナは両手を握り合わせてルヴィアの手術の成功を祈った。
「ティナちゃーんっ!!」
そこへランディとレーシアが駆けつけた。
「ランディさん!! レーシア王女様!!」
ティナが立ち上がる。
「ルヴィアはどうなったんだッ!?」
「今、ドクターの手術を受けてます」
「そうか。ルヴィアに何があったのかティナちゃんは知ってるのかッ!?」
「……うっ……」
ティナの目に涙が溢れた。
「ティナちゃんっ!?」
「……ティナの……ティナのせいですぅ……。ティナがルヴィアお姉様に……ずうずうしく何度も……盗賊を倒してなんて……頼んだから……」
長椅子に座り両手で顔を覆ってヒクヒクと泣きだした。
『ルヴィア。あんたのコトね、たくさんの人が必要としてるわ。そ・れ・に、まだ半人前のクセしてこっち来んの早すぎんのよッ! こっち来んのは、せめて子供産んでからにしなさいよねッ! アイルーンの血が途絶えちゃうじゃないのッ!』
『そんなコト言ったって、あたしだってまだ死にたくないわッ!!』
ルヴィアがそう言うとマリアンヌは微笑む。
『大丈夫、助けてあげるから。だからキャッスルに帰ってランディくんと結婚すんのよ』
マリアンヌの発言にルヴィアはビックリする。
『なッ! なんでおかーさま、そんなジョーケン出すのよ。あたしランディなんかと結婚しないわッ!!」
それを聞いたマリアンヌの額に青筋がピキッと立つ。
『あんたねーワガママもいー加減にしなさいッ!! まだわかんないのッ!!? あんたの結婚相手はランディくんしかいないのよッ!!』
『そんなのわかんないわッ!!』
反論するルヴィアにマリアンヌはため息をつく。
『あたしもね、一途に愛してくれるマックスに悪いと思いながら浮気したコトあったわ』
『えっ!? そーなのっ!?』
ルヴィアが目をパチクリさせた。
『だって若いんだし、他の男とも恋愛してみたいって思うじゃないっ!? でもダメなのよ。アイルーンの血を引く者は血縁者以外とは結ばれない運命だから。あんただって知ってんでしょ?』
『…………』
『だからあんたがランディくんのコトを嫌ってても結ばれる運命なのよ? あたし、あのキングダムのコト好きよ。だからあんたとレーシア一生懸命産んだわ。あんたにもキングダムのコト好きになってほしいと思ってんの。ランディくんのコトも……』
『おかーさま……』
マリアンヌにそう言われてはルヴィアは何も言えない。
『ランディくんはね、あんたのコト大切に思ってるわよ。いつもあんたのコト考えて、あんたのために行動してるわ』
ルヴィアはイヤーな顔をする。
『えッ……。でもあたし……』
『あんたがキャッスル出た夜、あたしあんたのコト見てたのよ。あんた、あたしに言ったわね。後悔のない人生にしたいから、キャッスル出たんでしょ?』
『そーよ』
『ゼンゼン後悔のない人生じゃなかったでしょ』
『うッ……』
鋭く突っ込まれ冷や汗を垂らすルヴィア。
そんなルヴィアにマリアンヌはクスッと笑う。
『これからも後悔のないよう生きなさいっ! あたしの分まで……』
『うん……』
ルヴィアが微笑んだ。
マリアンヌは黄金竜のリオナルディスに目を向ける。
『リオ、お願い。ルヴィア助けてあげて』
「それには大天使様のお許可が」
困惑したリオナルディスが言うとマリアンヌはいきり立つ。
『もーッ!! 許可とかそんなメンドイのいーわよッ!! このあたしが助けてあげてって言ってんだから、あんたは黙って助けりゃいーのッ!! あんただって今ルヴィアに死なれたら困んでしょッ!!?』
マリアンヌの迫力にリオナルディスはたじろぐ。
「それは……」
『だから助けてあげて。もし大天使様に怒られたらあたしも怒られてあげるわよ』
「……かしこまりました」
竜王ともあろう者もマリアンヌには頭が上がらないのだ。
『サンキュっ。リオちゃん。あとでお礼タップリしてあげるわっ』
マリアンヌがウィンクしながら投げキッスをした。
そしてルヴィアに向き直る。
『さールヴィア、そろそろお別れよ。でもあたしは、いつまでもあんたやレーシアを見まもってるわ』
『……ねーおかーさま、ひとつだけ聞きたいの』
『なーに?』
『前に、あたしのコト助けてくれたでしょ?』
『えっ!? なんのコトかしら?』
『あたしがフラれてくるしんでた時……』
『え〜? 知らないわぁ』
目線をそらしたマリアンヌがすっとぼけた。
『ウソッ! だってあの時聞こえた声はおかーさまよッ!』
『……ほら、いーから早く行きなさい。それじゃリオ、お願いね』
「はい、かしこまりました。それではルヴィア様、私の背にお乗りください」
『おかーさま』
『ルヴィア、行きなさい』
『…………』
名残惜しそうだがルヴィアはうなずきリオナルディスの背に乗る。
リオナルディスは人間界へ向かって飛び始めた。
『おかーさまぁ――――』
遠ざかっていくマリアンヌの姿。
ルヴィアは人間界へと引き戻されていった。
病院の手術室。
手術を受けている自分を宙から見下ろし、ルヴィアが背から降りるとリオナルディスは青年の姿に戻る。
「私のライフフォースを、あなた様のお体にお移しします」
『えッ!?』
それを聞いたルヴィアがリオナルディスを見た。
『どーやって?』
「それでは始めます」
そう言いリオナルディスは目を閉じて念じ始めた。
体が光り輝きだす。
目を開けて寝そべるようにルヴィアの肉体に近づいた。ドミニオ、ドクター、ナースにはリオナルディスの姿は見えない。
リオナルディスはルヴィアに唇を重ねる。
唇を離すとルヴィアの肉体は光り輝きだした。
傷口が塞がっていきルヴィアの顔色も血の気が戻る。
「なッ! なんだ!? どうなっているんだ!?」
突然の事にドクター達が愕然とする。
「…脈が! 脈拍が回復しました!」
脈拍を取っていたナースが声を上げた。
「っ」
ルヴィアが息を吹き返した。
「呼吸も回復した! いいぞ!」
その様子をリオナルディスは宙から微笑んで見ていた。
【TALE48:END】