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進化するアイドル

絵色 女神  18才

北海道出身 5人兄弟の長女

身長157cm 体重43kg

B83 W57 H85

血液型A型  


趣味 イラストを描く事

特技 クレヨンしんちゃんの

   モノマネ


権太坂36の3期生


公式プロフィールに

記載されている

この内容は

何千万人に閲覧されただろう。


Instagramのフォロワー数

エックスのフォローワー数ともに

1000万人を突破


恋愛報道後に一部の

熱狂的な男性ファンが

1割ほど減ったが


女性ファンから

『恋愛を貫く姿が素敵』と

支持を受けて

2割ほど

女性ファンが増えた。


現在テレビのレギュラー数が

準レギュラーを含めて5本


ラジオ番組、雑誌のコラムが

それぞれ2本


女性ファッション誌の

表紙兼専属モデル一本


CM契約企業数13社


権太坂36の

初センターを務めた新曲

『スプリガン』は

発表後の一カ月で

ストリーミング数

4億回を超えている。


彼女がInstagramで

着ていた服は

たちまち完売して


世の女性の

ファッションリーダーとしても

注目を浴びていた。


だが、その彼女は今

『しまむら』で買った

上下で1500円の

パジャマを着て

立花の家で

くつろいでいる。


『聞いてくださいよ』

『今日、銀行に今月分の

お給料が振り込まれて

いたんですけど』


『その額は、いくらだと

思います?』と

目をキラキラさせて

立花にクイズを

出してきた。


確かCMのギャラが

今月に振り込まれる、って

言っていたな


だとすると他のギャラも

入るだろうから

2500万円くらいか?


立花は頭の中で計算したが

『1200万円くらい

入っていたのか?』と

女神に聞くと


『聞いて驚かないで下さいよ』

『何と、2300万円も

入っていたんですよ』


『すごくないですか?』と

立花に抱きつきながら

キャッキャッと

興奮して話をしている。


女性が自分クイズを

出してくる事があるが


それは相手が驚く

リアクションを見たいからで


立花が2500万円と

答えていたら


正解に近い回答が

出てしまい

女神の笑顔は

見れなかった事であろう。


答えが予測出来ても

あえて間違えて

相手を喜ばせる

大人の、たしなみである。


女性で

『アタシ、いくつに見える?』と

どう答えてもカドが

立ちそうな

年齢当てクイズを

出された場合は


30才に見える女性にも

『25才くらいですか?』と

言ってあげると


言われた女性は

1日ハッピーでいられる。


誰もキズつかない

嘘も必要な時がある。


女神が喜んでいる姿に

『実家に送る仕送りを

多めに出来るな?』と

立花が言うと


『そうなんです』と言って

更にチカラを入れて

抱きついてきた。


すると突然

女神の動きが止まり

立花の目を見つめながら

『さ来週の土曜日は

お仕事は、お休みですか?』と

尋ねている。


思い出すように

考えてみたが

何も予定が思い出せないので

『普通に休みだと思うけど

何かあるか?』と

立花が聞くと


『金曜日の夜のお仕事は

早く終わりませんか?』と

また目をキラキラさせて

聞いてきた。


ディズニーシーか?


立花は予測をしたが

そうは答えずに


『何か、女神の予定があるなら

早めに帰るようにするけど』と

答えると


『ヤッタ〜』と万歳をして

大喜びをしている。


土曜日の

ディズニーリゾートで

絶対にバレない変装は

出来るのか?


立花が、そんな心配を

していると


『アタシ土曜日が1日オフに

なったんです』と

女神が嬉しそうに

報告してきた。


『よくオフが取れたな』

『で、どっかに遊びに

行きたいのか?』と


女神が自分クイズを

出し易いようにパスを出すと


『北海道に行きましょう?』と

ドライブシュ-トを

予想外の角度から

放って来たのであった。


『北海道?』

ホの字も頭になかった

立花が放心状態で聞き返すと


『お母さんが記者会見を見た後

早く立花さんに会わせろ、って

うるさいんです』と

嬉しそうに今日イチの笑顔で

立花に伝えてきた。


『待て、女神』

『お前、お母さんに

何処まで喋っているんだ?』と

余裕がなくなった立花が

質問すると


女神は立花からの

目線を逸らし

違う方向を見て

ごまかしている。


『女神ちゃん?』

立花が愛想笑いをしながら

聞いているが

彼女は急に難聴に

なったようだ。


すると立花が

実力行使に出て

女神の背中側から

抱きしめて

両手で胸を手の平で包み

揉みだした。


『あん、待ってダメ』


スイッチに触られた

女神が悶えると


『答えないと、もっとするぞ?』


喋っても止める気がない

立花が円を描くように

手首を回転させた事で

尋問は、後回しになってしまった。


そこからはイジワルな

立花が現れて

女神を泣かしている。


ベッドの中に入ってから

女神は何度も

お願いするが

立花は許してくれなかった。


『何処に欲しいか

言ってごらん?』


立花の執拗な言葉責めが

続くが


『そんな恥ずかしい事は

言えません』と

女神が拒否すると


立花は、ゆっくり

身体を彼女から離そうとする


下で仰向けで寝ている女神が

立花のクビに手を回し

泣きそうな顔で

頭を左右に振った。


『言ってごらん?』

立花が怪しく微笑んで

女神を見つめると


困った顔をした女神が

『◯◯◯◯◯をください』と

泣きそうな声で哀願してしまい


それを聞いた立花が

女神に近づき

体重をかけていく。


その瞬間、女神の眉間に

強いシワが入り

彼女は幸せな瞬間を迎えた。


彼女は立花に

いじめられている

この時間が大好きだった。


女神は後の事を、

あまり覚えていない。


しばらく経った後


立花が飲み物を取りに行った時に

女神が夢から覚めた。


『女神も飲むか?』

ペットボトルを

渡された彼女は

小さく頷き


立花から

ミネラルウォータを貰い

ゴクゴクと

喉を鳴らして

乾きを癒やす。


『北海道に行くのは決定事項か?』

さっきの話に戻って

女神に確認すると


『決定と言うか、立花さんの

休みが取れたら、どうかな?』と

しどろもどろで

女神が返答するのを見て


『聞き方を変えよう』


『お母さんには

北海道に行く話はしたのか?』と

立花が女神に聞くと


『はい』と

小さな声で答える。


ここで名探偵立花が発動


『その北海道旅行は

何人で行くと伝えた?』

立花が聞くと


しばらく沈黙した後

申し訳なさそうに

『2人です』と

女神が答える。


この瞬間に立花の北海道行きが

決定したのであった。














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