いざダンジョンへ!
受付の机の上でゴロンと寝ていた三毛猫はハナ達の話し声が酷く響いてたのか、頭を抑え唸り声を上げながら起き上がり、机を椅子がわりに座る。
え、ずっとそこにいたの?
先に思った言葉はそれだった。
初めてきた時に見たあのモコモコのクッションのようなモニュメントはこの猫の毛だったのか…
『あっごめんなさい[シズ]五月蝿かったかしら』
『私も騒いじゃってごめんね』
ハナとトーニャは謝っていたが、シズと呼ばれた猫は、はぁとため息を付く。
『イテテ…此処は静かだから昼寝場所として最高なのに、邪魔しないでよね…、ただでさえ二日酔いで頭が痛いのに…』
とボソボソと悪態をついている。
『ごめんごめん…そういえば、お祖父様から頼まれた身分証は出来てる?』
トーニャは頭を掻く仕草をし、軽く謝りながら本題に入る。
『あー…とっくに出来てるよ、あとはその子の血を染み込ませるだけで大丈夫。』
シズは寝ていた時に跡がついてしまったエプロンを手で伸ばし、ズレていた三角頭巾を頭に括り直してから、ゴソゴソとエプロンのポケットからカードを取り出し自慢げにひらひらとたなびかせそう言った。
『えっ?血をとるの?』
少し嫌な顔をしてシズに聞く。
注射嫌だから出来るなら別の方法がいいなぁ…。
『安心して、ココに手を翳すと自動的に痛みもなく血を抜き取るから』
受付台の上で座り足をぷらぷら動かしながら淡々と答えるシズ
ハナは言われた通り、恐る恐る言われた通り手を翳す、少しカードが光った後、一雫の血が手から離れるとソレは幾何学的な模様に移り変わりぐるぐるとランダムに浮き上がる…その模様の一つが決まったのかそのままカードの中に吸い込まれるように消えると、
スッと[E]の文字が現れた。
『何このEって?』
『あー、どうせこの後ダンジョンでも潜ると思っていたから入場許可も一緒に登録しておいたんだよ。で、この[E]ってのはダンジョンの入場出来るランクを表していて、最大で[A]まである。一先ずトーニャと一緒にダンジョンを潜って色々コツを掴んだら続きを話してやるよ』
一通り説明を終えた後、ふぁ〜っと大きな欠伸をして、眠そうな顔をするシズ
『ダンジョンの手続きまでしてくれてたのね!
手間が省けたわ、ありがとう!シズ』
トーニャのお礼を、コチラを見ずに早く行けと片手でジェスチャーするシズは、睡眠の続きをしようと机の上で丸くなる準備をする。
『まぁ、分かってると思うけど日が落ちるまでには帰るんだよ、アイツら凶暴になるからね…。』
そう気だるげに説明すると、ふぁ〜っと長い欠伸をして直ぐにすーすーっと寝始めた。
『じゃあ、私たちも用は済んだし…早速行きましょう』
『よし!気をとりなしてしゅっぱーつ!!』
『五月蝿い!!早よいけ!!』
『あぁごめんなさい!!』
シャーっと猫の威嚇ポーズでシズに怒られたハナは、勢いよく謝ると一連の流れを見て笑っていたトーニャの手を取り足早にダンジョンに向かった。
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『着いたね!』
大きな古井戸が占拠している広場にやってきた。
入り口近くにあるという言葉通り、大きな鳥居が直ぐそこに見えていて、初めに登ってきた階段の下を覗くと草原の景色が道中の隙間から見えている。
ハナは周りの景色を見た後、トーニャの視線の先にある古井戸に向き直った
『此処がダンジョン…あっ、この井戸の中にあるの?』
中をそーっと覗き込んで見たが暗闇しか見えなかった、風が中へ吸い込まれているのか髪が揺れる
『そう、昔井戸じゃなく階段だったんだけど、魔物が街に傾れ込んだ時、広範囲に散るから迎撃がしづらかったらしいの…そこで階段を埋めて井戸の形にしてからは魔物はここをよじ登るしか無く迎撃も少なく済むから簡単という理由で作り替えたって話。因みに中は洞窟のようになっていて、進んでいくと直ぐダンジョンの一層に着くよ』
『へー…井戸の中にダンジョンって中々斬新なアイデアだね』
昔の人の経験則は凄いな…よく考えられてる。
『立ち話もなんだし、早速行こっか!』
トーニャを先頭に古井戸へ入って行く、垂れ下がっているロープを股から首に掛けると、両手でロープを掴みまるで消防隊のダウンクライムの様に器用に壁を蹴ってスルスルと降りて行く。
それをじーっと見つめるハナ…
うわ…カッコいい……。
でも私には無理だ!!
そう結論づけるとトーニャが下に着いたのを見計らって
ロープを掴むと暗闇しか見えない底にゴクリと喉を鳴らし、覚悟を決め両手両足を滑らせながらズルズルと降りて行く。
流石にあれは練習しないと無理だなぁと一人ごちるハナであった。
体感15m位下り底に着いた。
地下は少しヒンヤリしていた…
地上は日向ぼっこが気持ち良さそうな適温だったのだが、逆にこの涼しさもありだなとハナは思っていた。
地下の薄暗い空間に灯りを付けて待っていてくれたトーニャは、持っていた不思議な灯りを灯すトーチを一つハナに渡す。
『お疲れ様、ここは暗いから頭に気をつけてね、奥にある石碑にさっきシズに貰ったカードを乗せるとダンジョンに入れるの』
トーニャの視線の先にトーチを向けると、この洞窟の全容が見えて来た。
中は程よく広く天井はジャンプして手が届きそうな高さであり半円状になっている、奥には青白い幾何学模様が一際目立つ石碑が設置されていた。
そこまで歩いてカードを腰バックから取り出すと、
トーニャの指示する石碑の、ココにカードを入れてくれ! と言わんばかりの四角の穴にはめ込む。
起動音が鳴り、ガチリッと重そうな錠が開く音が響く。
錠の音方向にトーチを向けると薄暗かった為にはっきり見えなかったが、木製の扉がやけに軽そうにスーッとスライドしながら消えるように開くと奥から光が差し込んできた。
新しい世界のダンジョンというのにハナはかなりワクワクしていた
どんな未知があるか、どんな出会いがあるか…幼き少年少女が初めて行くテーマパークの様なドキドキ感を押し留め、
目を開くとそこには…!
『あれ?ココってあの見えてた草原??』
『え?そうだよ?』
あー…これは、ただ街から降りて来ただけなのでは…
期待に胸を膨らませていたのにこんなガッカリな事はないよ…
隣にいたトーニャは恐ろしく凹んでいるハナを見て、不思議そうな顔をし、この草原について話していく。
『ここは[第一層 天音の草原]って言うダンジョンなの、昼はモチッコと小鬼が良くいるわ、最初はモチッコに[紋]を使う練習でもしてみましょうか…あっ丁度良いところに!あそこにいるのがモチッコよ!』
トーニャの指先の先へ視線を向けると、白くプルプルとしたダイラタンシー現象の成れ果ての固形物モドキがプルプルと飛び回っている…
アレがモチッコ…
スライムとかそういう名前じゃないんだ…
まぁでも流石異世界と言うべきか、あの白い煮凝りが軽快に動いているのは現実ではあり得ない現象で、新鮮みがあり面白いものである、
新しい出会いに自ずとテンションが上がってきたハナであった。
『あの白いのだね!私はどうしたらいいの?』
『んー、とりあえず[紋]を使うからよく見ててね!』
トーニャはハナにそう伝え、フーッと肺の中の空気を抜くように息を吐くと詠唱を始めた。
『ニャルデル神の理の一部を此処に紋として刻む
[白虎の脚][荒熊の爪][百獣の牙]』
頭を下げ祈る所作の後、それに応えるように腹部の[紋]が光り、風に合わせるかのような滑らかな詠唱と同じタイミングを図り動く…
一つ両脚を右手の甲で順に撫でる、かの虎の滑らかな脚の様に白きオーラが両脚側部へ滲み出る、二つ合わせた両手を捻り解き放つそのオーラは赤き熊の爪の如し、三つ高く振り上げた腕を顔に翳し降ろせば青き百獣の牙が現る。
三重奏の身体強化はかなりのパワーがあるのか、トーニャを一回り大きく見せていた。
『見ててハナ…
コレが私の本気…それじゃ行くよ!!』
白いオーラを纏った脚でドンッと地を蹴り走りだす…土と草を巻き上げながら草原を駆け抜ける。
すぐに目標物のモチッコの元に駆けつけると、赤い鋭い爪で対象物を襲う…宙に浮き三枚の輪切りにされたモチッコは、何も気付く事もなくバタタッと地面に落ちた。
まるで疾風の如く、近くにいた残り3匹程仕留めた後、微かにピクッと耳を動かす…次の獲物を見つけたのか首をグルリと回しハナの方向を向く、爪痕を残しながら派手なUターンをかますと、ハナの後ろ側に隠れていた小鬼の首元へ青き牙を突き立てる…『ぐがぁ』と肺の中の空気を紫の血泡と共に吐き切り絶命する小鬼をプッと投げ捨てた。
一仕事終え、小さな溜息と共にトーニャは揺らぐ[紋]を解除した。
一瞬の出来事に口をあんぐり開けて止まっているハナに
『どう?分かった?』と三つ編みの髪をかき上げて伝えた。
いや…トーニャかっこよすぎ…
『す…凄いよ!トーニャ!!一瞬で倒しちゃった!…ちょっとグロかったけど…』
『ふふん!凄いでしょ! 自慢じゃ無いけど三つも同時に[紋]を使えるのは猫族で私が初めての快挙だったのよ』
トーニャはコレでもかと言うくらい胸を張って自慢する…かなりのオーバーキルなのはトーニャでも分かっていたが、ハナに自慢をする為のパフォーマンスも含めてというか、それのみを重点に当てての行動だった。
『本当に凄かった…やっぱり[サモナー]ってカッコいいね!』
『そんなに褒められると照れちゃうなぁ』
くねくね喜んでいるトーニャを微笑ましくニヤニヤと見ていたが、ふとさっき倒された小鬼が気になり視線を向ける…
血色の悪い青肌のゴブリンのような見た目に、小さななツノが一本額から出ている魔物がさっきまで生命活動していたのがわかる位ドクドクと紫色の血を流し、草原の葉っぱを汚していた。
『うえぇ…確か…アレが小鬼ね』
『そう、私の[紋]を見て萎縮して隠れていたんだと思う、でもこの近辺に小鬼が来ているのはよくなかったから早めに倒せて良かったよ…、あっ小鬼の角は討伐証明になるから忘れずにね!』
そう言うと、トーニャは気を取り直し、絶命している小鬼の方に向き歩いていく、腿のホルダーに刺していたナイフを逆手持ちで抜くと、小鬼のツノを掴み、慣れた手つきでスパっと軽快に切り取っている。
『へー…、ん?この近くに居るとよく無いの?』
ふとトーニャの言葉が気になりきいてみる
『さっき言ってた階段を井戸にしたって話の続きになるんだけどね、
ここはダンジョンの入り口近くだから夜になると魔物が凶暴化して、街を襲いにやってくる事があるの…』
街を襲って来るのか…、あれ?じゃああの階段側から入ってくるんじゃ…気になるし聞いてみるか。
『そう言えば入口の鳥居から魔物が入って来ないのは何故なの?あそこも大きい階段だったのに』
『あっ、それ言ってなかったね!ニャルデル神さまのご加護が入口の鳥居に[紋]として備わっているからよ、だからあそこから魔物が入ってくる事はあり得ない事なの、ただ…この恩恵を受けるには街へ形式的になんだけど[入口]と[出口]を設けないといけない不変のルールがあって、その出口と言うのは私達がダンジョンに入ってきた井戸の扉なの』
『つまりその加護が出口には無いから、そこから魔物が入ってくるっていう事?』
『そういう事…お祖父様に昔聞いた事があるのは、ニャルデル神様のご加護という街全体を覆う強力な力を欲する為には何か大きな弱点を晒す必要がある…それが出口と言っていたわ。
あの出口…、そうは言っても開きっ放しだと割と魔物が入ってくるから、せめてもの侵入対策用に、実物の無い目隠し用の扉と侵入検知を知らせる[紋]が両方に施されているの』
トーニャはそういうと、子供の頃聞いたからあまり詳しく覚えてないんだけどね、と困り顔で付け足した。
パンと手を叩くとトーニャは嬉しそうにハナを見つめる。
『よし!じゃあ忘れないうちに、ハナも[紋]を使っていく練習しましょうか!』
そんなトーニャにハナは苦笑いしながら、お手柔らかにと呟いた。
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何処から取り出したのか、メガネを付け先生モードになっているトーニャはメガネをクイッと上げ、ハキハキと話しだす
猫耳にメガネは無理じゃ…
あっ、オーバーヘッドタイプだ!!
『とりあえず詠唱の練習をしましょう!ハナには、ニャルデル神様の[紋]の反応があったから問題無いと思うわ!
私がさっき言ってた『ニャルデルの神の理の一部を此処に紋として刻む』と言う詠唱なんだけだけど、力を借りるには最初は神の名を口に出す事が条件なの。
その言葉が神と自分の[紋]を繋ぎ、力を借りる準備を整え、次に望む現象と何処に刻むのかを伝えるの。そうすれば神から力を貸与される…、初めはか細い力でも、力を何度も使っていくにつれて神との繋がりが強くなって、やがて大きな力も借りれるようになるわ』
トーニャの力説を聞き入れコクコクと頷くハナ…
『…っと言う事で、じゃあ最初は、身体強化の『白虎の脚』をやってみましょう!
それでは、ハナ!どうぞ!』
トーニャの熱い視線をハナは苦笑で返しながら『出来るかな?』と口ずさむ…
とりあえず目を瞑り、トーニャのやっていた瞑想っぽく意識を集中する、心の中でヨシっと覚悟を決め詠唱を始める。
『ニャルデル神の…理の…あーえー…っと、[白虎の脚]!』
いや、詠唱ちょっと長いからわすれちゃった
『あっ詠唱忘れちゃった?最初はね……って…えぇぇえ!!!!!』
『あれ?出来てる?』
先生モードだったトーニャがゴキブリでも出たみたいに今までで強烈に叫ぶ、原因は時間差で出てきた両足の[白虎の脚]だろう…しかもトーニャの様なユラユラとしたオーラではなく、白い機械の様な板が両側面に装着され、青白い幾何学模様が複数個浮かび上がっていた。
なにコレ…某ロボットアニメで出てきそうだな…っと思ったのは内緒である。
大きく驚いていたトーニャが何故か段々としょげていっている。
『……本でみた…完全顕現の[白虎の脚]私でも…出来ないのに…』
『そんな凄いものなの?ごめん…詠唱無茶苦茶なのになんか出来ちゃった…』
トーニャのさっきの自信は何処に行ったのか、私の言葉で更にしょげている。
『あっ、ちょっと待ってなんかさっきの[荒熊の爪]と、[百獣の牙]…他にも出来そう!』
これは嘘やハッタリでもなく、自転車を幼少期から大人になるまで暫く乗ってなくても直ぐ乗れるようになる感覚が近いんだろう。
[白虎の脚]の[紋]を使った事、そのキッカケによって、まるで堰き止められていた水を勢い良く抜く様に、知識の濁流の如く次々と力の使い方がハナにドンドンと湧き上がっていく。
この溢れくる情報を一つ一つ噛み締めるように深く目を瞑るハナ
私昔この力を使った事があるのかな?
初めて使ったハズなのに、トーニャに見せてもらった技以外も色々思い出して来ている…なんでだろ?
でも
凄くしっくりくる…優しい力…。
足りなかったパーツが揃った、
そんな感じ…。
そうだ[紋]を使うのに何も詠唱も動作も必要ないんだ。
思い、願うだけで力を使える…。
そう、
『こんな感じかな?』
スッと目を開き視線を右手に向けると、赤い機械の腕が前腕を覆う甲冑の様に現れ、三本の爪の部分が刀のように鋭く、その両サイドの爪より真ん中が10センチ程伸びている。
そうコレは[荒熊の爪]
続いて目を瞑ると、戦国武将のような口と鼻を覆う牙が立派な兜の下半分が現れた。
そしてコレは[百獣の牙]
まだまだ出来そうだし、思い出した記憶の中で相性の良さそうな[紋]を他に二つ程重ねてみようかな…
『[鷹の目][月兎の耳]』
興味本意で、更に力を重ね合わせてみる。
昔やった事あるゲームで、子供に大人気なく無双する親の様な悪戯心がハナに宿る。
呼び出す[紋]の名前を呟くと、黒のモノクルに青白いひび割れがある視力強化の[鷹の目]。機械仕掛けのウサ耳がカチューシャの様にハナの頭に現れ、必要な聴力を確保できる[月兎の耳]が現れた。
それら全てに共に青白い幾何学的な模様が浮かび上がっていた。
5重奏の[紋]が起動させたハナだが、トーニャの時と比べると荒々しく無く、酷く静かなものだった…
お互いの力が波長を合わせ、反発を起こさず無駄なエネルギーを出さない様な…そんな完璧に制御された力を身に纏っていた
『ははは…はは…私のアイデンティティが…初の…快挙だったのに……』
神々しく光るハナの[紋]の姿に、既に言葉を失ったトーニャはハナを凝視しながらぺたんと草の絨毯に尻餅をついた。
『トーニャ!!なんか分かんないけど[紋]の事なんでも分かってきた!!ありがとう教えてくれて!
あっ!あっちにモチッコ居たからやっつけて来るねー!!』
溢れんばかりの笑みを浮かべ、機械の耳をピコピコ動かしながら、トーニャから離れる。
耳の動きが止まると、魔物を見つけたのか脚に力を入れジャンプすると、体重に似合わない力が地面の一部にクレーターという結果を置き土産に飛び立った。
尻餅を付き、何か他にもうわ言を呟いているトーニャはその衝撃で少し跳ねた。
白虎の脚で空を蹴る事でホバリングを行い、音のした方向をキョロキョロと見渡すと隠れていたモチッコの団体を見つけた。
鷹の目で狙いを定め、見つけたモチッコの居る場所にそのまま急降下する、白虎の脚での加速も忘れず行い、そのまま右の荒熊の爪を振り下ろす。
その結果は言うまでもなく、ダンジョン[天音の草原]全体に地震のような衝撃をもたらし、地面諸共荒熊の爪で、まるで爆弾のように轟音を発生させると、ハナを中心に半径30m程消滅させた。
もちっこと一緒に隠れていた小鬼も巻き込み周囲の数十〜数百程がその余波で吹き飛び、半径100m程の範囲を発生した土石流が草原を巻き込み茶色く濁った草原に様変わりしてしまった。
地面に着地した後、クレーターの端から周囲を見渡す、土を被った小鬼ともちっこを『白虎の脚』で一瞬で詰めより一匹ずつ倒して行く…
その威力はトーニャと比べると…、
トーニャの3枚切りだったのが、ハナでは蒸発。
突き刺しが、同じく蒸発。
白虎の脚での蹴りが、コレまた蒸発。
全ての攻撃速度が早すぎて、当たった後パァン!っという軽快な後と共に、もちっこと小鬼が残骸諸共全て蒸発してしまう程の威力が確認出来た。
レベル差とか、オーバーキルとか生易しいものでは無い威力…例えるなら蟻にミサイルのような、そんな力の差があった。
当のハナ本人は、溜まっていた鬱憤やストレスを晴らす様にモチッコと小鬼を倒すと言うか、蒸発させていったのだった。