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JK吸血姫×バトルロイヤル・デスゲーム~突然吸血鬼にされたJK32名が1人になるまで殺し合う!壮絶蠱毒バトル!~  作者: 兎森りんこ


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八日目・優笑、夢のなかで……

 

 聖奈の話が終わった後、優楽が『明日、あの小屋で待つよ』とだけ言った。

 もうそれだけしか、話す時間が残っていなかった。


 聖奈を睨みむショウの苛立ちが、伝わってきた。


『それではおやすみィ・幼虫達よ☆』


 画面が消えて、片付けをした。

 猫型配膳ロボットに退室を促される。

 ゾロゾロと部屋に戻った女生徒達。

 

 なんの癒やしにも、ならなかった。

 ただ疲れただけの、お茶会。


 優笑はシャワーを浴びて、ドレッサーの前に座る。

 今日も生き延びる事ができた……。

 もう七日も経ったのだ。

 沢山の少女達が死んだ。


 慣れることのできない恐怖。


「ソフィア……」

 

 印刷してもらった、ソフィアの写真。

 古めかしい写真だが、自分を救ってくれた女性は確かにこの人だ。


 名前を伝えあった事しか、思い出せない……。

 

「お願いソフィア教えて……私は貴女と何を話したんだろう……」


 とても大事な手がかりがあるかもしれないのに……。

 聖奈を頼れば、思い出す事ができるのだろうか。

 彼女とも協力して、ゲームマスターに対抗する事ができるのだろうか。


「お前も外に出たいよね」


 いつも部屋で待っていてくれるネズミ。

 窓から逃してあげようとしても、出ていかない。


「明日は一緒に小屋に行こうね」


 夢に出てきてくれないかと……優笑はソフィアの写真を抱いて眠った。


 カラスの鳴き声が響いている……。


 優笑は夢のなかにいた。

 

 あの誘拐された小屋で、ソフィアに抱かれて二人で地面に横になっている。


 血が流れて冷えた身体を、後ろからソフィアが抱きしめてくれていた……。


 ぼんやりと天井を眺める。

 

 屋根はところどころ穴の開いた、ボロボロのトタン屋根。

 誰も来ることのない、廃倉庫だった。


 沢山のカラスが、空を舞っているのが見える。

 恐ろしかった。

 何羽か優笑とソフィアのまわりにカラスは降りてくる。

 血だらけの姿を見て、カラスに食べられてしまうのではと『怖い怖い』と泣いた。


 でも、ソフィアは言ったのだ。


『これで見つけてもらえるわ……』と。


 ギャアギャアと鳴く恐ろしいカラス。

 恐怖しかなかった。


『ん……? どうやってやるのかって? ……ふふ……それはね……けん……』


 会話の先の言葉が聞こえない。


 そして気付けば一人だった。

 ソフィアはいない……。

 まだ動けない優笑は静かに涙を流した。


 泣いているうちに、開いた倉庫から沢山の大人が入ってきて優笑は救助されたのだ。


 ソフィアの事は忘れてしまったのに、カラスに対する恐怖だけは覚えていた。


「ん……」


 ふと……優笑は目覚める。

 

 誰も来る事のない山奥の廃倉庫。

 捜索はされていただろうが、不自然に集まるカラスが優笑発見につながったのだろう。

 まだ幼い優笑には、ソフィアの言葉が理解できなかったのだ。


 あれだけのカラスを集められた……やはりソフィアの力は凄まじい。

 何か方法を教えてもらったようだけど、思い出せない。


「……でも私は役立たず……もっとソフィアと何を話したのか思い出したい……」


 ここで落ち込んでいても仕方がない。

 優笑は制服を着て、食堂へ向かった。


 

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