善も悪も
善き者も、悪しき者も、彼の前では全て平等である。
それは死。
いかなる者も逃れられぬ者。
神格化され、それは敬われるべき存在となった。
それが死神である。
サイン神、という神がいる。
彼こそ、死神であり、みためはどこにでもいそうなサラリーマンといったところだ。
スーツはかっこよく決まっており、それでいてどこか冷徹な雰囲気がある。
彼がどうして死を司っているのかは誰も知らない。
それでも彼は、やはり死をもたらしている。
誰に対しても、どんなときでも、彼は、相手に死が来たことを知らせる。
今日も、明日も、これから命ある者がなくなるその日まで。