表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ランプを片手に異世界へ  作者: 烈斗
憎悪の角編
45/400

第四十三話・襲来!3幹部!



「皆さーん、残さず食べて下さいねー」


私とミライさんはギルドメンバーの為に料理を用意しました。


「「「いただきます !」」」


何十人ものギルドメンバー達は一斉に私達の作った料理を食べ始めました。


「うんめぇぇぇ !」「こんな旨い飯今まで食ったことねぇぞ !」「最高だぜぇ !」


メンバー達の満足そうな声が次々に飛び交いました。


「お口に合って良かったです」

「やったね~リリィ~」


ミライさんと私はハイタッチしました。


私達はあっという間に憎悪(ヘイドリッド)(ホーン)に馴染んでいきました。

私達の仕事は闇ギルドの皆さんの身の回りのお世話です。


「いやぁ、お前達が入ってくれて良いこと尽くしだなぁ !」

「将来良いお嫁さんになれるぜぇ?」

「可愛い……料理旨い……完璧……」


幹部達も絶賛してました。


「何かこのままこのギルドに入ってもいいかな~」

「ダメですよミライさん!目的を見失っては!ミイラ取りがミイラになんて !」

「分かってるよ~ワカバちゃんを助けるんでしょ~」


私達はこのギルド内を自由に動き回れるよう、周りの警戒心を無くす必要がありました。


「もう少しで隙が生まれるはず……そろそろですか……」


その時、突然大きな音が響き渡った。


「何事だ !」


オーバさんが叫びました。


「大変です! 何者かが外からアジトに攻撃を仕掛けました !」


手下の一人がオーバさんに報告しました。


「やつらの攻撃のせいで壁が破壊されています!」

「何だと……! よし、お前達!我らにケンカを売った侵入者を捕らえてやれ !」

「「「はい !」」」


そう言うと幹部達はメンバーを連れて外に出ていきました。


「あの~私達は~……」

「お前ら……ここ……残っていろ……」


ガギさんは私達に指示すると出ていって行きました。

チャンスです。


「ご主人様、頑張ってくださいね。さあミライさん、私達も行動開始です !」

「分かったよ~」


私達も本格的にワカバちゃん救出に向かいました。




一方、俺とマルクとエルサは多勢に無勢を強いられていた。

いくら雑魚とは言え、数が多すぎる。


「こいつら次から次へと沸いてくるな……」

「だが何人こようと同じだぜ !」

「私達は一つのギルドを敵に回してるんだ!油断するなよ !」


俺達は次々に襲い来る魔族達を蹴散らし続けた。


「はぁぁぁっ !!!」


エルサは素早い身のこなしで魔族達の攻撃をかわし、かまいたちで敵の防具を瞬く間に破壊した。


「ぐわぁぁぁ !!!」


魔族達はエルサの剣撃を前に次々と倒れ伏した。


「流石騎士、やるなぁ! 俺も負けちゃいられねぇ !」


マルクは腕を十字にクロスした。


「一気に決めるぜ! 魚人水刃(フィッシュリッパー) !」


肘のヒレから鋭利な水の刃が放たれた。

水の刃は風を切る勢いでスパスパ魔族達を切り裂いていった。


「どうよ、遠距離攻撃が出来るのはお前だけじゃねえんだぜ」


マルクは俺に見せつけるようにドヤ顔を決めた。


「まだまだ余裕だなマルク、じゃあ俺も少し本気を出さなきゃなぁ !」


対抗意識を燃やした俺は自らの爪で腕を引っ掻き、血を流した。


「お前それ痛くねえの ?」

「まあ少しな」


俺は血を宙に浮かし、トマト程の大きさにまで凝縮した。


「さっきよりでかいなおい」

「あぁ、血の量もさっきより多いからな」


俺は血の塊を強く握ると腕を大きく振り上げ、魔族達に向かって投げつけた。

鉄球よりも重い血の塊を喰らい、魔族達は悲鳴を上げながらバタバタ力尽きた。


「名付けるなら(ブラッド)天体(スフィア)ってとこかな」


気づけば、数多くの魔族達が辺り一面に転がっていた。


「思ったより早く終わったな……」

「あぁ、闇ギルドと言ってもこんなもんか」

「回りくどい作戦立てなくても良かったんじゃないか ?」


俺達は息抜きに雑談をしていた。

だが休息もつかの間、俺達の襲撃を聞き付け、三人の魔族が現れた。

明らかに他の雑魚共とは違い、強者のオーラを漂わせていた。


「あいつらは幹部…… !」


エルサに緊張が走った。

一度彼等と対峙している為、彼女は警戒心を露にした。

初対面の俺にも分かる……地面に転がってる奴等のようにはいきそうにないと……。

感じる魔力も段違いだ。


「まさか早くも幹部達のお出ましとはねぇ……」


俺は冷や汗をかいた。


「俺はホブゴブリンのゴード !」

「ハイオークのオーバだ !」

「俺……オーガ……ガギ……」


先程の魔族達の上位互換らしいな。


「たった三人で我ら闇ギルドにケンカを売るとは見上げた根性だな !」


オーバは感心していた。


「お前らがここのギルドの幹部か……! この俺がぶっ倒してやるぜ !」


マルクは勇ましく啖呵を切った。


「こいつ気に食わねえな……オーバ、こいつの相手は俺にやらせてくれ」

「うむ、お前の相手にぴったりだな !」


ホブゴブリンのゴードが前に出た。


半魚人(マーマン)! ホブゴブリンの俺が相手をしてやる !」


ゴードは二本の剣を構えた。


「俺はあの女騎士と戦いたいぞ !」


オーバはエルサを見て興奮してる様子だった。


「チッ……ゲスが…… !」


エルサは不快感を露にし、ゴミを見るような目でオーバを睨んだ。


「その顔もたまらん! 何としてでも俺の女にしてやるぞ !」


オーバは興奮しながら準備運動を始めた。


「お前……一番……強い……俺……お前……倒す……」


ガギはターゲットを俺に定めたようだ。

本能が俺の魔力を察知したようだ。

こいつは他の魔族の中でも得体の知れない何かを隠している。


「オーガか……どちらが本当に強い鬼か……決めようじゃねえか……」


俺は武者震いしながら拳を構えた。


ホブゴブリンvs半魚人(マーマン)

ハイオークvsエルフ

オーガvs吸血鬼(ヴァンパイア)


丁度3対3……。闇ギルドの幹部達との戦いが今始まろうとしていた。


To Be Continued

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ