【詩】「何処までも青い空」「平面的な絵画」
「何処までも青い空」
そこには誰もいないのだ
透明すぎる大気の上
光線の収束である太陽
何処までも青い空を映す水
その空間は
誰の存在も許さないのだ
研ぎ澄まされた光に
かつての詩は貫かれてしまった
沈まない太陽が見ている
再び起き上がって来る地平を
厚い氷を下から
おまえは叩いている
泡を吐きながら
僅かな裂け目を探して
「平面的な絵画」
その絵画は平面的だったが
そのときのわたしもそうであった
わたしと黄色や赤のような花と
花瓶とカベは
一面的であり
つまりは同じ存在の部分に過ぎず
全ては一元なのだと
その絵は
主張ともいえない色彩で
キャンバスをはみ出して
わたしを含む世界を包括した