⑺身分証明について
商人さんの名前が出てきます。
ついうっかり忘れて名無しにしてごめんね?商人さん。
今回はのんびりほのぼの回です。
リヒトとクロトの仲の良さが全開に出たほのぼの回です。
お楽しみください。
出発して暫く経った。
その間に3度程魔物に襲われ討伐した。
それにより、レベルが1上がった。
今はレベル15だ。
相変わらず、俺のステータスはぶっ壊れたままだ。
信用できる人にしか俺のステータスを開示するのは危険だな。
思わず溜息が溢れる。
「どうしたの?リヒト。溜息なんてついて…」
心配そうに俺の顔を覗き込むクロト。
「お加減でも悪いのですか?リヒトさん」
ナムルさんも心配そうに声を掛けてくる。
あ、商人さんの名前はナムルさん。
韓国料理みたいな名前だ。
俺は、愛想笑いを浮かべつつ誤魔化すように言う。
「大丈夫、ちょしたレベルアップ酔だから。一気にレベルが上がって酔っただけだ。問題ない」
「そう?少し休む?」
「いや、必要ない。進もう」
クロトからの申し出を断る。
「わかった。進もう。もう少し行けば、キリリカが見えてくるよ?」
「マジか?よし頑張ろう」
俄然やる気を出す俺を見て苦笑を浮かべるクロトとナムルさん。
「あ、クロト俺身分証明できるものがないんだが大丈夫かな?」
「え?」
「この大陸に来てまだ日が浅いし、この国の街に立ち寄るのは、キリリカが初めてなんだよ」
「あ~なるほどね。大丈夫、金貨1枚を保証金として衛兵に手渡して、街に入ってから冒険者ギルドで登録すれば良いよ。冒険者カードが身分証代わりになるから、作っておいて損はないと思うよ?」
「そっか…それなら安心だな。教えてくれてありがとう」
「どういたしまして」
美少年スマイルで答えてくれるクロト。
笑顔が眩しいぜ。
眩しいクロトの美少年スマイルに、ダメージを受ける俺。
それを微笑ましげに見つめるナムルさん。
特に大きな問題もなく順調に旅は続く。
キリリカに到着するまでの間に、俺はとんでもレベリングをしてしまった。
気づけばあれから20もレベルが上がった。
スキルの力すげぇ…。
自分の事なのに軽く引いてしまった。
まぁ上がって困る事はないし、良いかな?
などと呑気にこの時の俺は考えていた。
ナムルさん良い人だなぁ〜こういう人割と好きだなぁ〜俺。
クロトとリヒトが何気にラブラブしてる様な気がしなくもないな。
BLにならない様気をつけねば!
次回はキリリカの街に到着します。
では次回をお楽しみにして下さいね。