表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私は巻き込まれただけなので、すぐに元の世界に帰して下さい。  作者: NALI


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

66/70

第66話 魔王の城


魔王が絶対住んでます!って感じのお城の前に着いた。



それまでに、魔物には数十匹と出くわしたが、殆どが私達に怯え攻撃はしてこなかった。


唯一この城の前に門番として、私達を拒んだ魔物がいた。


雷斗は剣を振った。


正直これだけの魔物に出くわして、一匹も倒さなかった雷斗は凄いと思った。

私は魔物の言葉がわかるからいいけど雷斗には一切わからない。見た目だけだと禍々しい空気を纏い赤い目を光らせてこちらを睨む魔物に敵意がないと言われてもなかなか信じれる事じゃない。

だけど雷斗は私の言葉を全て信じてくれた。



最後の門番に悪気はないのに私達は入れてもらえない



雷斗は

「ハナ、俺を信じろ!」


「うん」


私は目の前で、罪なき命が亡くなるのが嫌だ。



門番の魔物は3m位の高さはあったかもしれない。雷斗の剣は金色に耀き

雷斗は詠唱した

『我に仕える剣よ命奪わず、目の前の敵を倒せ』


虹色が重なった金色の剣


雷斗は私達を拒む右腕を狙った

魔法陣を足元に繰り出し、魔法陣の上でジャンプをして3mの高さまで上がって行く。そして一気に剣をふり下ろす。


魔物は大きな悲鳴を上げ横に倒れた。



「雷斗・・・・」


雷斗はにっこり微笑んだ

「流石ハナの為の剣だ。そいつは死んでいない。眠っているだけだよ。剣の衝撃で痛みは伴ってしまったけど、腕も切れていないよ」


「え?そうなの?」


私は魔物の近くに駆け寄った。


「本当だ!眠ってる」


凄い!本当に害のないものは切れないんだ。



私達は門番の魔物の横をすり抜けお城の前に今立っている。




私は足が震えて来た。


「ハナ?行かないのか?」


私は震える手で雷斗の手を握った


「ハナ!?大丈夫か?」


「雷斗、私は大丈夫。これから先何を見ても聞いても私の言葉だけを信じて、その通りに動いて欲しい」


「あぁ。最初からハナの為に俺はここにいる。最後までハナの言う通りに動くよ」





お城の中から魔物の「ダイ」と「ショウ」が出てきた。




『魔王様がお前ら2人に会うと言ってる。ついて来い』




「魔王様が会ってくれるって」


私は雷斗と手を繋いだまま、お城の中へと入った。





お城の中に魔物はこの2匹以外に見かけなかった。





『お前、その危ない物をなおせよ』


ダイは雷斗の剣を見て言った


「雷斗、一旦剣をしまってくれる?」


雷斗は不服そうだったけど、剣は一瞬で召喚できるし言われた通りに剣を消した。


「ありがとう」




そして私達は魔王がいる部屋の前に案内された



『魔王様に手を出すなよ』


私は返事できなかった




私は扉をノックする




コンコンコン


中から声がした

「どうぞ」



雷斗が驚いた顔をした。



雷斗にも魔王の言葉が通じたから



雷斗の手を離し



私は扉を開けた




そこには魔王が立って待っていた




「・・・・・・・・・なっ!!!」

雷斗は魔王を見てさらに驚いている。驚きのあまり声が出ない。




「待っていたよ。勇者は・・・・」

私と雷斗を見比べて



「女の子の君だね」





私は魔王と目があった。私は目をそらさないし、驚かない。



魔王の瞳は赤く光り、禍々しい空気を漂わせてはいるけど



わたしは魔王に言った





「やっぱり・・・・まだ自我があるのですね。前勇者様」






「あぁ、でもそう時間はなさそうだよ」






魔王の服装は私達がいた世界の制服姿だった。











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 人間に姿形が似ているが 人ではなく、配下に食事を分け与えてばかりの魔王は元勇者でしたか。 [一言] 魔王の正体よりも 気になってしまったのが、魔王城を見たハナの感想。 「魔王が絶対…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ