表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私は巻き込まれただけなので、すぐに元の世界に帰して下さい。  作者: NALI


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

20/70

第20話 瞬間移動



「ウォルト様?・・・・・ハナ様?」


「シェリー?」

私は恐る恐る尋ねた。


「!!!!っハナ様ーーーー!?」



シェリーはブワッと涙を流した。


「シェリー?」


「ハナ様良かったです!!今からみんなでハナ様を捜索に行こうと準備していたのです!私はハナ様が寒くないように、毛布を準備している最中でした!」


「え?」


シェリーはウォルを見て

「ウォルト様は戻って来られませんし、伝言の使役も飛ばされてなかったので。」


ウォルは

しまった!っという顔をして

「すまない!!すぐに飛ばそう!」


と言って、紙に伝言を記入してウォルがその紙にフッと息をかけると紙は蝶の形になって空に飛んでいった!!



「素敵・・・・・・ウォルの魔法?」


「急用などは、こうやって使役を飛ばすんだよ。ここからだと、一刻で着くだろう。」





「へ?ここは公爵邸ではないのですか?」


シェリーはまたまた驚いている!涙は止まったようだった。



「私が召喚したって事だよね?」


ウォルに尋ねる。


「んー。召喚だね。物を召喚できる人はいるけど、人間を召喚できるのは祭司ぐらいだからね。祭司は異世界からでも召喚できるけど、帰す事は出来ない。もし元に戻せるなら、『物質移動』かな?その時は生きている物が移動できるのかな?聞いたことがない。」


「そういえば、ウォルは王都の北口に一瞬で来たけど、あれは何?」


「あれは、『瞬間移動』だよアリス王女が使えるんだ。王女と一緒であれば、いろんなところに瞬時に移動できる。ただし1度行った事がある場所に限るけどね。それに人だけを瞬間移動はさせられない。」


「ここは王都からも離れて距離があるのに、どうやって召喚したんだろう。」







「え?ここは王都でもないのですか?」

シェリーの驚きは、限界のようでもう顔は泣くでも驚くでもなく、普通に会話しだした。



シェリー・・・。驚きどころが多くて逆に、普通になったのね。


「シェリーごめんね。私のせいなのね。」


「あ!いえいえ!びっくりしてますけど、ハナ様に会えた喜びのほうが大きいので嬉しいです!」

シェリーは優しく私に微笑んでくれた。



「ありがとう。」

私はシェリーに抱きついた。


私は久しぶりの人肌の暖かさに涙が出て来た。

「ハナ様大丈夫ですか?」


私は泣いてるのを見られたくなくて

「・・・・・うん。」

シェリーの肩に顔をくっつけたまま返事そした。



「ごめん・・・・少しだけこのままでいて。」



シェリーは何も言わずに

私の背中をなぐさめるように、トントン叩いてくれた。



今日はいろいろあった。


雷斗に会えたのに、雷斗に苛立ちを感じてしまって。

アリス王女の言葉にも腹が立って、王都を飛び出してしまったし。

結局ウォルを巻き込んでいる。

1人で、いろいろ決めるのってきついんだね。

17年生きてきて、こんなにも自分の言葉や考えたかに責任がかかるなんて。



お母さんに会いたい。



シェリーに抱きついたまま、涙は止まらず。



そのままシェリーの腕の中で泣きながら眠ってしまっていた。





「シェリー、私は隣の部屋にいるから何かあったら呼んで。」


「はい。ところで、ここはどこですか?」


ウォルはフッと笑って、

「この建物はハナが作ったけど、建ってる場所はその扉を明日の朝開けて見るとわかるよ。ハナを寝かせてあげたいから、扉を開けるのは明日の朝にしてね。」


「そう言われると気になりますね。私は邸に戻らなくてよろしいですか?」



「大丈夫!さっき一緒に連絡したから。結界をかけてるけど、怪しいのを感知したら教えて!」



「はい!かしこまりました。」



ウォルは隣の部屋に入って行った。




私は2人の心配をよそに、シェリーの暖かさに久しぶりゆっくりと眠れた。
















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ