第19話 召喚魔法
おむすびを2人で食べて、土鍋も収納魔法で空間に入れた。
「後、アロニーの村まで、どれくらい?」
ウォルは少し考えて
「このペースなら8時間かな?」
えー?8時間?遠いよっ!
もう日が傾き空はオレンジ色になってきた。
「じゃあ野宿なのかな?」
「そうだね!でもここは、魔物が来たら危ないから高い位置に寝床があるといいけど。」
ウォルは私を見て、ニヤニヤしてるー!
これは、何か作れって期待してるんだな!
「でも、ウォルが結界を張るんでしょう?」
「そうだね。」
ウォルの期待の眼差しは、止まらない。
んー。
「じゃあウォルは、あの木を切って薄い板にして。こんな感じの。」
私はウォルの背丈より高く横幅は大きい木のままの横幅を説明した。
枝がたくさん出てる大きな木を探した。
「ウォルあった!邪魔なあの枝とこの枝と・・・・・・・・・」あれ?ほとんどウォルの風魔法使ってない?
私必要かな?
邪魔な枝を切ってもらった。その枝で『製造魔法』
頑丈なハシゴを作った
「ウォルさっきの板をこの大きな木の上にのせてくれる?」
ウォルは何をしても楽しそうに魔法を使う。
私はハシゴを使ってその木に登った。
「ウォル作るよー」
「あぁ!楽しみだ!」
ウォルのワクワクは止まらない。
出来上がってがっかりしないかな?
これって男の子の子供の頃の男のロマン・・・・・
『製造魔法!』
虹色に大きく光りを放った!作る物が大きいと光りも大きく放つみたい。
「あははは!ハナそれは何ー?」
「男の子のロマン!秘密基地だよ!」
木の上に小屋を建てた!
魔法で作ったからかなり立派になってしまったけど。
「ウォルー!上がって来ていいよ。」
ウォルはハシゴを使って小屋に入って来た!小屋の入口は扉をつけた。
「凄いね!木の上に小屋が建ったよ!ハナなら2階建ての家でも作るかと思った。」
「えー?そんなの作ったら!ここに人がいますよー!ってアピールしてるじゃん。木の上だから気づかれにくいし、壁があるから簡単に侵入は難しいよ?」
私は屋根の一部を背伸びをして外した。
「ここだけ、くっつけてないんだよね!もうすぐ暗くなるでしょ?月明かりが室内に入るように。」
「凄い!素敵だね。」
中は4畳半ぐらいの広さなんだけど
「さすがに、ウォルと同じ部屋はまずいよね?」
「ん?気にしないけど?」
「いや!気にしようよ。」
『製造魔法!』小屋の中に、壁を作った。
「扉つきだけど、これなら問題ないよね?」
ウォルは少しだけ残念そうに
「全く問題ないね。」
「ただ、羊毛がなくて毛布が作れないんだけど。毛布だけウォルの家から借りれない?」
「あははは!ハナは毛布まで作ろうと思ったの?」
「毛布ないと眠れないもん。」
「いいよ!召喚魔法使って、場所はリネン室にあるはずだよ!結界外すよ!」
『召喚魔法!』
私は2人分の毛布を召喚した・・・・・はずなのに
そこには、シェリーもついて来た!!!!
「え?」
「え?」
「え?」
3人共びっくりして言葉が出なかった。




