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私は巻き込まれただけなので、すぐに元の世界に帰して下さい。  作者: NALI


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第18話 手料理




「このピアスに私の魔力が入っているから、少しはハナを守れるよ。本当はハナの魔力の結晶が欲しかったけど、頑張って作ってみて。」



「どうして私の魔力の結晶が欲しいの?」


ウォルはニコッと笑って

「内緒!」

と答えた。




それから、私達は虹色の道標を頼りにアロニーの村までウォルから魔法を教えてもらいながら歩いた。



2時間は、歩いたと思う。時々ウォルは私に回復魔法をかけてくれたおかげで、全く疲れる事がなかった。


「ウォル!お腹空かない?何か食べようよ。」



私は近くの木々を確認した。


「うーん。木の実とかないね〜。」



「ハナは、召喚魔法が使えるだろう?うちの邸から何か召喚していいよ。料理長はびっくりするだろうけど。」

そう言ってウォルはクスクス笑った。


私もクスクス笑った

「じゃあ、倉庫にあったお米と塩をもらっていい?」



「いいけど、それだけでいいの?」



この世界に土鍋がないんだよね。

「うん!」


「じゃあ一旦、結界を外すよ。」


やっぱり外からは結界があったら干渉できないんだ。



「ハナいいよ!」


『召喚魔法』

と唱えて、塩とお米をもらった。



そして再びウォルは結界を張った。



「ウォル!地面の土が粘土っぽいところを掘り起こしてもらえる?鍋を作るから!」



「鍋?」



「私は石と小枝を探してくるね。」


「ハナ!全部私が集めれるよ!」

そういうとウォルは風魔法を使って、小枝や石を集めた。そして土を掘り起こしてくれた!



私はその土を使って

『製造魔法』

土鍋が出来た!!

「やった!思ったとおり出来たよ!」


小枝を半分使って器を作った。


「ウォル!お水頂戴!」

ウォルは私が楽しそうにいろいろ作るのを見て、ウォルも言われるがまま嬉しそうに水を魔法で出してくれた。



その水でさっき作った器を使いお米を洗った!


土鍋に入れて、ウォルに水を入れてもらった。

土鍋はもちろん蓋付き!


「ウォル!火は出せないんだよね?」


「そうだよ。ハナここからどうするの?」


「多分、生活魔法なら衣食住に関する物なら魔法が使えるんだけど。前回魔法の確認では、火が私は出せなかったから・・・・・もしかしたら。」



私は残りの小枝を集めて中央に起き、周りに石を並べ囲んだ。


小枝2本を使って、原始的に点けるしかないでしょう!!


小枝を使って摩擦で、つけるため両手で小枝を挟んで

うぉーーーーーーーーーっと擦り始めた!

ウォルは初めて見たのか、ケラケラ笑いだした。


私の手から虹色の光りが出て来た!やっぱり!火は起こせるんだ!

そう思った瞬間、下の小枝に火がついた!


「ウォル!!この小枝を石で囲んでる小枝の中に入れて!」


ウォルは風魔法を使って火のついた小枝を中に入れてくれた!無事火起こしが出来た!



土鍋をその上に置いて、ご飯が炊けるのを待った。



「ハナ!楽しいね。火属性が使えなくても、火は使えるし!ハナと一緒に作る物が全て新鮮で楽しいよ!」



「そう?ウォル達は、魔法があるから苦労せずに火が使えて羨ましいけど、ウォルみたいに火属性が使えない人はどうやって火を使うの?」



「魔石があるんだよ!属性ごとに魔石は作れるけど、生活に必要な火と水の魔石は街で売ってあるよ。」


そうなんだ。魔石かぁ。

それ今度は買おう。






話してる間にご飯が炊けた!


私は、熱いのを我慢して塩おむすびを作った!



「ハナ!手が真っ赤だよ!」

ウォルが心配して回復魔法をかけようとしてくれるけど


「大丈夫!大丈夫!このおむすび食べて!食べて」


私は嬉しそうにウォルに渡した。


ウォルは初めて食べたみたいで、目を輝かせて

「ハナ!物凄く美味しいよ!こんなに簡単にできるのに。今まで食べた事がないよ!」


「美味しい?良かった〜。」



私もパクっと一口

「おいし~い!」


「外で食べるから美味しいね〜!」

私がウォルに話しかけると

ウォルは泣いていた。




「ウォル?」



「ハナ・・・・・私はハナと離れたくない。」




「もう決めた事だよ!もしさー私が魔力の結晶が作れたら、取りに来てよ!このピアスに魔力を流したら、ウォルどうせ気づくんでしょ?」

ウォルに優しく微笑んだ。




ウォルは、私をぎゅうっと抱きしめた。

「会った瞬間から、わかっていた。君が私の探していた女の子だって事を。」



「ん?どういう意味?」



「私はこの世界では君を手に入れられない。だから辛くて仕方がない限られた時間だけでも側にいたかった。」



「えっと?心配してくれてるって事かな?ありがとう。ウォル。」





ウォルの気持ち。









ウォル・・・・・・・何も返事出来なくてごめんね。











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