第13話 新しい魔法
次の日に、ウォルが文献を読んで帰ってきた。
「ハナ!今日もいろいろ試して見よう!」
私は庭園の休憩する場所で(四阿って言うのをシェリーに教えてもらった。)今、まさに!チーズケーキを食べる瞬間だった。
急に声をかけられて、思わず落としてしまった・・・しかもドレスの上に。
「あ・・・・」
私は、恥ずかしく顔が赤くなる。
「ハナ、ごめんね!私が急に声をかけたから。」
慌てて、シェリーやジャンが私の元に来る。私は恥ずかしく
「大丈夫!大丈夫!でもドレスがシミになったらどうしよう。」
と言って私はドレスのスカート部分に落ちたケーキをナフキンで取っていたら
「そんなの気にしなくていい・・・・・え!!!!」
ウォルは私に声をかけている途中で言葉を失っていた。
シェリーもジャンも目の前で魔法を見て
「これは、素晴らしい!」
「ハナ様!すごいです!」
「え?」
私の手から虹色の光りが出ていた。
固形がなくなる事はないが、ドレスについたケーキは跡形もなくなくなっていた。むしろシミもなく、綺麗になっている。
「ハナ?魔法を使ったみたいだよ・・・・。」
「え?いつ?」
「ハナは、思った事が魔法になるみたいだ!」
「私、魔法を使った感覚が全くないんだけど。」
「それなんだよね、魔素を使うと疲れるし魔力を使うのに、それなりに体内の魔素の減少に気づくはずなんだけど。ハナは、魔素がなくならないのかもしれない。無限なのかな?」
あ!思い出した!この世界に来る時に
『生活魔法INFINITY』
後なんだっけ?
『共通言語、体感対応、ウィルス拒否・・・そしてギフト』
これってウォルに言った方がいいよね?
「ウォル、今思い出したんだけど。この世界に来るときに、私も特殊能力をもらってたの。」
「え?ハナ、どうして黙ってたの?」
「黙ってたわけじゃなくて、忘れてた?」
私は、エヘヘっととぼけて笑って見せた。
「ハナらしいね。」
ウォルも優しく微笑んでくれた。
ウォル〜!ウォルってばめっちゃ優しい!
「何の特殊能力なのかな?」
「えっと、『共通言語、体感対応、ウィルス拒否、生活魔法INFINITY』だったよ。」
ウォルはその場で考え込んだ。
「共通言語は、理解できる。結局ハナ達の言葉も文字もきっと違ったんだろう。だからハナは、初めて会った時に文字を確認したんだね?」
私はうんうんと頷いた。
「体感対応とウィルス拒否って・・・・ハナがいた場所と、気候が違うのかな?ウィルスって何かな?」
「ウィルスって、風邪の原因だったり、病気の原因だったりするよ。多分私も雷斗もこの世界の免疫がないから、これがないときっとすぐに病気になるのかも?裏を返せば、めったに病気にならないのかな。」
「そうか。それは良かった。」
「問題は生活魔法INFINITYだよね?ウォルは聞いたことある?」
「文献にも少しあったけど、それと同じかわからない。同じなら、自分の身の回りに関する物を召喚できるとあった。」
「私も召喚できるのかな?どちらかというと、こうなったらいいなとかが魔法になってるような気がするけど。」
ウォルも初めて聞く魔法に、困っている感じだった。
「確かに収納魔法も今のClean魔法も、生活に役立つよね?インフィニティってもしかしたら、無限に、生活魔法なら使えるって事なのかも。ハナの魔素はなくならないんだ。逆に攻撃魔法、防御魔法は全然使えなかったから、勇者様と魔王を倒しに行くのは、絶対に無理だね。」
ウォルは『絶対に無理』って強調した。
「じゃあやっぱり、私の魔法じゃ役立たずなんだね。」
私はその場に崩れ落ちた。
「ハナ、落ち込まないで!ハナはここで生きて行けるんだから!どうやって、身を守るかを考えて行こう!」
「ところでその魔法って人にも使えるのかな?」
ウォルは地面の土を自分の顔や洋服につけて汚した。
「ハナ!Clean魔法をかけてみて!」
ウォルは私に両手を広げて見せた。
私は心の中で『Clean』と唱えてみた。
すると私の両手から円形の文字のようなものが出て、ウォルに向かって虹色の光りが飛んでいった。虹色の光りはウォルを包み込んで、パッと明るく光ると虹色の光りはすーっと消えていった。
「すごい!土がどこもついていない!それに・・・・」
ウォルは自分の服をクンクンと匂い出した。
「ハナ、ちょっとごめんね。」
ウォルが私に近づき私の顔の横でクンクンと匂いを嗅いだ。
「やっぱり!私の服とハナのドレスがとてもいい匂いがする!香水やお香とかじゃなくて、凄くいい匂いだ!」
私は着ていたドレスをクンクン匂った!!!
あ。洗剤の匂いだ。
じゃあ
私はウォルに近づいて、ウォルの頭を両手でガシっと掴んで、クンクン嗅いでその後私の髪も匂ってみた。
「シャンプーだ。」
私が急にウォルの頭を掴んで、間近でウォルを匂ったので、ウォルの顔は真っ赤になっていた。
「ハナ、どうしたの?」
「ウォル身体中さっぱりしてない?お風呂っていうか湯浴みと同じ効果が出たみたいだよ!」
「確かに髪の毛がサラサラだ。汗もかいていない。」
私の魔法は私の世界の知識が含まれてるんだ。
「ハナ!すごいな!こんな素敵な魔法をみた事がないよ!」
ウォルはとても嬉しそうに、私の魔法を褒めてくれた。
私はそれが、とても嬉しかった。




