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乙女ゲーム転生

ヒーローは、舞台に興味がない

作者: ちゃとら
掲載日:2017/01/29

目に止めて頂き、ありがとうございます。

ルチアと出会う前、出会い直後のジェード目線です。

ちょっと重い感じで、はじまります。

苦手な方は、そっと閉じて下さい。

嵐の夜だった。

飛び交う怒声、響きわたる叫び声。

目の前で、人が、人でなくなっていく…。


「早く行きなさい!!ジェード!!」


父上は、強く、厳しく誰にも負けないと思っていた。


「早く!お願いだから、早く逃げて!!」


美しく、凛々しい母上は、決して取り乱したり、涙を流さない人だった。


そんな、両親が、目の前で、倒れていく。

逃げろという言葉を残して。

一緒に逝ってくれと言って欲しかった。

一人で生きて居たくなかった。

でも、生き延びて欲しいと願われたのなら…。

逃げて、復讐を誓うしか、道はなかったのだ。


逃げる先は、用意されていた。

隣国の、外交を担当している、公爵家。

髪を黒く染めて、本当は、瞳の色もかえたほうが良いと言われたが、

それは、出来なかった。

両親と同じ色の瞳。

それを失くしたくなかった。

「見つかってもいいから、変えないで…。」

そう公爵家当主に言ったら

苦笑して、頭にポンと手を置かれた。

…優しい手だった。

少し、ほっとした。


公爵家には、娘が居た。

妹になると言われた。

黒髪に金色の瞳の、お人形みたいな子だと思った。

実際はお人形などではなかった。

よく動き、まとわりついてくる、黒い子猫のようだった。


最初は鬱陶しいかった。

どこに行くにも着いてくる。

事あるごとに、抱き着き、話しかけ、頬にキスしてくるのだから。


いつから、だろう。


景色が、色を取り戻したのは。

あの夜を境に、鳴り響いていた、雨の音が消えたのは。

まとわりついてくる、妹が愛おしく思えたのは。



「_____________もう泣かないで。」



言葉に出さなくても

抱き着いてくる妹は、いつも、そう語りかけていた。

単なる思い込みかもしれないが、そう伝わってきたんだ。


抱きしめられたら、抱きしめ返す。

キスを贈られたら、贈り返す。

それが当たり前になった頃、やっと、世界が、綺麗に、見えた。




ルチア、君が嵐の夜から救ってくれた。

まだ、全ての闇から抜け出せないけど

君が居てくれたら_____________。



次回こそは、ラブな話を!!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 優しい柔らかな感じの文章ですね。ありがとうございます。
2019/09/30 16:03 退会済み
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