特別
『雅也、なんだこの点数はちゃんと勉強したのか。しっかりしてくれお前は白木院家の人間なんだぞ』
『雅也、何でこんな簡単なことが出来ないんだ』
『雅也、雅也、雅也、雅也、まさや、まさや、マサヤ、マサヤ、マサヤ・・・』
「うわぁぁぁーー!?」
目を覚ますとそこは寮の自分の部屋の寝室だった。
「はぁはぁ…くそ、嫌な夢だな」
時刻は午前9時を過ぎたところだった。平日であったら完全に遅刻だが今日は幸いにも土曜日である
「はぁー、とりあえず汗かいて気持ち悪いし、シャワーでも浴びるか」
そう決めると手早く替えの服とバスタオルを用意して部屋の風呂場や向かった。
シャワーを浴び終わり遅めの朝食にしようと思ったが雅也は大事なことを思い出した。
「あっ、そういえば冷蔵庫の中に何にも入ってないや」
学園に編入する時に自分の荷物は既に家の者によって寮に送られたが先日から手続きなどで忙しく買い物に行けていなかったのだ。
「……駄目もとで食堂に行ってみるか」
時刻は午前9時30分になったいた。マンションの食堂に行っても食べれるか微妙な時間だったが雅也は行くことにした。
雅也はエレベーターに乗り1階の食堂に入った。やはり遅い時間だったため生徒は居なく雇っている料理人とその手伝いをするパートのおばさん達がランチの準備の前の休憩をしていた。
「あのすいません。もう今日は朝食を食べれないですか」
「あ〜、ごめんね君、朝食はもう無理かな、お昼のランチまで待ってて」
「そうですか、分かりました」
雅也は諦めて食堂を後にしようとした。しかし1人のパートのおばさんが雅也の顔をじっと見つめ、何かに気づいた。するとおばさんは料理長の肩を叩き小声で話し始めた
「う、臼山さん、その子もしかしたら理事長のお孫さんですよ」
「えっ、なんだって理事長の孫だって」
「しっ!!声が大きい」
いや、もう聞こえてるから
「理事長のお孫さんが学園に編入して、この寮に入寮したって話しを朝食を食べに来た氷川さんが私に教えてくれたのよ」
「氷川さんがそう言ってるなら確かかも」
おい、その氷川ってやつ何者だよ。何で信じれるんだよ。
「ここで私たちが何も食べさせなくて、この子がその事を理事長に言ったりしたら……」
「…大変だ。今から何か作って食べさせないと」
小声(内容筒抜け)の話し合いが終わりさっき話をした臼山さんが
「待って、そこの君。今から特別に朝食を作るから、そこに座って待ってて」
と言って厨房に飛び込んでいった。パートのおばさん達も雅也に会釈をして同じく厨房に入っていった。
理事長の孫で御曹司だから特別扱いされるのかよ
もし普通の生徒だったら朝食を作らないのかよ
「…これだから嫌なんだよ……」
雅也が呟いた言葉は厨房の音によってかき消されていった
前話から引き続き読んでいただいている皆さん
はじめて読んでいただいた皆さん
どうも作者の平 大和です
2話目も無事に投稿できてひと安心してます。
他の投稿者さんの作品を読ませていただくと
やはり自分の作品は上手く書けてないなって感じます
話しの構成を練って文にしていくのかが他の投稿者さんはどんな感じでやっているのか気になります
私は頭の中で1度考えてそれを紙に書いてまとめて打つかんじでやってます
3話以降も頑張りますので応援よろしくお願いいたします