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 気がつくと大分時間が経っていた。

 もう外は真っ暗だ。

 それでも全く眠くならないし、チグルもこれからの話を聞いていないのか、集中した目をして立っていた。


 「いつものように自分の中のオーラを感じてな、移動をさせようとした時だった。オーラの元になっていた第七チャクラが少し溜まっていることに気がついたのだ。三十年以上溜めていた第四よりもな。」


 「第七に? どうしてなんだ? 元になっているのは分かったけど、溜めたことなかったんだろ?」


 「そうだ。オーラには色があってな、第七は紫色だ。そして第四は緑。だから私は紫から緑に変える修行をしていたのだな。しかしな、その日何故か紫の光が強くなっていることに気がついたんだ。緑に近づけているのにも関わらず、強い紫だった。だからな、身体中にある自分のオーラを第七に溜めてみよう、そう考えたんだ。」


 色かぁ。

 なんだかすげーファンタジーな感じだな。

 俺には全く分からないけど。


 「移動を開始して少ししたらな、昔から第七に移動をしていたことを思い出したんだ。それも何百年もな。そして認識したんだよ、シャマルを。いつの時代のシャマルも、常に第七にオーラを溜めてたんだってな。だから記憶はないが修行内容の記憶が戻った、そんな感じだな。そのあとはすごかったぞ。上の人間に伝えたところ、色々調べられてな、私はシャマル•リンポチェだと公表されたのだ。」


 「なるほどなぁ。そういうことなら認識したっていうのも分かるよ。それで? 俺はどこに関係があるんだ?」


 「まぁ落ち着け。これは今まで誰にも伝えてないことだからな。私も緊張しているよ。」


 「そんなにか……。なんか緊張が俺にも伝染してきたぞ?」


 「僕にもです……。本当に僕が聞いていてもいいのでしょうか?」


 久しぶりにチグルの声を聞いた気がするな。

 な、緊張するよな?

 

 「第七チャクラは『神との繋がり』だ。それはさっき伝えたな?」


 ゴクリ

 

 唾を飲み込み俺はうなづく。


 「神様とな、少しだけ繋がったんだよ、私は。」

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