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 ある程度お腹を満たしてお茶で口を湿らせてからヤムリは語り始めた。


 「まずはな、チャクラとオーラから話をしようと思う。」


 「おお! 昔も少し聞いたよな! 具体的にどうなのかって気になってたんだよ! 修行内容も聞いてなかったし。」


 「そうだな、まさしくその辺りが大事なんだ。まず、人には七つのチャクラがある。それは知っていたな?」


 「ああ、死者の書を読んだ時に書いてあったからな。それぞれがなんか司ってるんだっけ?」


 そう、中学生の時に買った『チベット 死者の書』にチャクラのことは書いてあった。

 第一チャクラは力を司り、第二チャクラは治癒だったかな?

 なんかそんな感じだったと思う。


 ヤムリは具体的に説明してくれた。


 「そうだな。第一は『力』第二は『癒し』第三は『変化』第四は『慈愛』第五は『創造』第六は『直感』そして第七が『神との繋がり』だな。本当はもっと細かくわかりづらいんだが、英語に訳すとこんな感じになる。」


 「へえ、なかなかに面白そうな……。そのチャクラに集中するとチャクラが意味する事柄が起こる……とかか?」


 「うむ、それにはオーラが関わってくる。例えば第一にいくら意識を集中しようが何も力が湧いてくるわけではない。人間にはそれぞれにオーラというものが携わっているんだ。知っているか?」


 これだな、分からないのは。

 オーラって……。 

 あまりに抽象的すぎてよく分からなかったんだよな。

 みんな持ってるって言われても感じたことがないしな。


 「俺には分からないよ、ヤムリ。オーラってなんなんだ? 俺にもあるのか? 今まで感じたことがないけど……。」


 「うむ、言い方を変えると生命力、存在感、カリスマとかになるのかな。みるからに優しそうな雰囲気の人間がいるとしよう。そのものは第四チャクラに属するオーラが強い。大体のスポーツ選手などは第一のチャクラに属したオーラが強い、とかな。」


 「おお! なんとなくわかるぞ! 雰囲気ってあるよな!」


 「伝わって嬉しい。個人の持つオーラ量は本当に少ないのだ。しかし、自然の持つオーラは凄いぞ? 山ならチョモランマだな。エベレストと英語では言ったか? あれなどは全人類のオーラ量を足しても足りないくらい量があるからな。」


 「へえ。なんか自然の方が強いって言うのは直感的に伝わるよ。人間にはどうしても敵わない、ちっぽけだって感じるもんな。」


 「ああ。すまない、少し脱線してしまったな。その個人が持つオーラをだな、修行によって動かすようにするのだ。そしてな、チャクラに溜め込むのだよ。少しづつな。そうするとそのチャクラに属するオーラに変えることができる。」


 「おい! それって凄くないか?! 第一のオーラに変えると、スポーツ選手みたいな動きができるようになるのかよ! 引退前に知ってたら絶対やってたなぁ。もしかしたらプロテニス選手にもなれてたりして。」


 「お、おう。しかしな、先ほども言ったが個人の持つオーラ量は少ない。生まれ持った才能、オーラに匹敵させるのは一生では足りないだろうな。」


 そりゃそうか。

 それができてたら修行してるチベット僧侶達がスポーツ界を席巻してるわな。

 しかし、凄くワクワクする話だよな。

 


 そんな感じで考えていると更にヤムリは語り始めた。




 「それでリンポチェという役割が重要になってくるのだ。」

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