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長老猫は頼りにになるんです

 今日のおやつはレモンメレンゲパイにしよう、ビタミンで疲れを癒やしてくださいね(少しだけど)。


 パイというけれど台はタルト生地で、分厚いメレンゲとレモンカスタードクリームが絶妙なのよね~コーヒーより紅茶の方が合うかな。


 野営って御飯以外、楽しみが無いだろうしね。


 古竜お爺ちゃん、身体が小さくなっても食べる量は、あまり変わらないような……解せぬ。




 ちょうどルーチェちゃんとミルトが長老猫を伴って戻って来たので、キスルンルンもね……


 シリウスが「長老は初めて召し上がるわけなので色々なお味を、お試ししていただいたら…」て、何気に上目遣いなのがね~


 甘やかしてるな~と思いながら、肉や魚の種類やブレンドを変え数種類を皆にお出しする。長老猫には、お金の御礼もあるしね。やっぱり長老猫さんも悶絶してましたよ。




「まさか、この歳で古竜様にお会い出来るとは……あなた様が同行して頂けるなら、これ程に安心な事はありませぬ」


 古竜お爺ちゃんも、おやつを堪能すると前脚をバッテンみたいに重ねて地面に寝そべる。


「イヤ、イヤ、わしも歳じゃからの〜」と言いつつ、目の前を飛んで行くアピスちゃんの後姿を眼で追っている……これは…………




 アピスちゃんは飛ぶ時にシッポを左右に振る癖があって、シッポの動きと連動してお尻も左右に揺れるんだけど…………

 まだまだ元気っていうか身体の大きさとか種類は関係ないのかな? ドラゴン枠で一括りとか? ニクスさんをチラッと見ると、また口がへの字になってる………




 アピスちゃんにとって、ニクスさんはお父さんみたいな存在だって言ってたしね。保護者としては、ね……


 長老猫は目をキラキラさせながら「せっかく古竜様にお会いできたのだし、わしも王城までお供いたします。ぜひ色々、御教示いただければ」




 長老猫様〜! すっごく、有り難いです(泣)私が寝落ちしている間が心配だったんですよ~




 シリウスの今夜のリクエスト、チキン南蛮に欠かせないタルタルソースは二種類お出しした。多分シリウスと従魔契約した辺りから、何故か生の葱全般が苦手になってしまって(今なら従魔契約の弊害だと分かるけどね)玉ねぎを、どんなに水にさらしても食べると気分が悪くなるので入れなくなった。


 けど本来は入っていた方が美味しかったしね。まあ、葱類も火が通っていたら食べれるので問題ないし。


 ニクスさんと兵達には玉ねぎ有りを出し、ケットシー達とアピスちゃんには念のため玉ねぎ無しバージョンで。


 以外とパンにも合うのよね。今日も皆、何度もお代わりしてましたよ。


 デザートには、これもシリウスのリクエストで、かき氷にする。


 イチゴ味は前に作った事のある生のイチゴから作ったソースと、練乳と小豆と抹茶のを。




 こちらにも氷はあるけど、王族や裕福な商人が食材を冷やすために使っていて、食べるのは初めてらしい、氷は貴重みたい。


 シリウスと暮らすようになって、すっかりお家ごはん派になって自炊していて良かった。


 シリウスは、あまり市販のフードが好きじゃなくて、ササミや魚をトッピングしたりと工夫していたし、材料やレシピを知っていると再現性が格段に違う。


 やっぱり魔法って具体的なイメージが大切みたい。




「氷が、このようになるとは不思議じゃな〜」


「イチゴと練乳の組み合わせも、スゴイ美味しいの~」アピスちゃんとルーチェちゃんも頬に手をあてて歓声を上げてる。


 シリウスは私の表情に気がついて腕に触れてきた。「どうしたの?」


「かき氷なんて誰でも食べれるのが、当たり前だと思ってたから…私が変性させるとかじゃなくて、ここでも誰もが気軽に食べられるようになったら良いな……」

 私は少し複雑な気持ちになってしまった。


「うん! そうだよね~」シリウスは私の目を見つめると力強く、うなずいてくれた。







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