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第90話 ナンパ?

「前回のクイズの答えは『第3話』だ!」

 「よし、今度は他の人とプリクラ撮ってもらうよー!」


 冬乃があの写真を持ちながら元気に言う。

 もうあの写真捨てようよ……。


 ……ってか他の人と撮るの……?


 「じゃあ、康輝くんと大雅くんと皆嘉くん、知らない女の子と撮って!」


 ……は?

 知らない女の子……?


 「……どういうことだ……?」

 「ナンパするんだよ、ナンパ!」


 はぁ……?

 ナンパするの……?

 俺が……?


 「なんのために美容院行ったと思ってるの? 今日はこれをしてほしかったの!」


 これのためだけに俺は髪を緑色に染められたんだ……。


 ってかナンパするの普通に嫌なんだけど……。

 まぁ、水麗と美月がとめてくれる―――


 「あ! 面白そう! お兄ちゃんがナンパするんでしょ?」

 「我は康輝が最初に成功すると思う!」


 ……こいつらダメだ……。


 「お、おい水麗……。俺がナンパとかしてるところ見たいのか……?」

 「え? うん。面白そうだし」


 えー……。

 義理だけどさ、一応俺はお前の兄だぞ……?


 兄のがナンパしてるところ見たいの……?


 でも大雅なら断ってくれるかな……?

 『んな面倒なことしたくねぇよ』とか言いそうだけど……。


 「……ナンパ成功したら何をくれる?」


 大雅が冬乃に訊く。

 めっちゃ笑顔だ……大雅……。


 「一日うちのラーメン食べ放題にしてあげる」

 「よしっ! 行くぞ!」


 …………。

 どうしよう、もう何も言えなくなった。


 「皆嘉……どうする……?」

 「どうしよっか……」


 よし、皆嘉も嫌そうだ。

 二人で抗議すればいけそうだ―――


 「なぁ、そこの姉ちゃん!」


 嫌な予感がする……。

 俺は振り向く。


 大雅が女二人をナンパしてる……。

 見た目は……女子高生くらいか……?


 「俺とさ、プリクラ撮らねぇか?」


 初めて見たよ……『プリクラ撮ろうぜ』って言ってナンパするやつ。

 絶対失敗しただろ……ナンパ。


 「え……」


 大雅にナンパされている女が大雅見て固まっている。


 ああ……これ確実に失敗したな……。


 「い、いいですよ……」


 なんでー!


 「よし、じゃあ行くぜ」


 大雅を先頭に、三人はプリクラの箱に入った。

 こんなあっさり成功するんだ……。


 「おお、大雅のやつ、成功したぞ!」


 美月が興奮してる……。


 「……ちょっとトイレ行ってくる」


 皆嘉が俺らから離れようとする。

 その瞬間だった。


 「ちょっとお兄さん!」


 知らない女が皆嘉に話しかける。


 「ちょっとさ、連絡先教えてよ」


 ……すげぇ……。

 皆嘉がナンパされた……。


 「あ、皆嘉も成功してる」


 水麗が笑いながら皆嘉を見て、その次に俺に見る。


 「お兄ちゃん、次だよ?」


 ええ……俺、ナンパしなきゃいけないの……?

「皆嘉がナンパされた……すごいな……。ではクイズだ! 『始業式は何月何日にあった?』。……まぁ、考えればわかるな……」

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