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第85話 体育祭の練習 〜大玉送り〜

「前回のクイズの答えは『君』だ。……意外……」

 「今日は体育祭で君たちがやる競技、玉入れと大玉送りを練習します」


 体育の時間。

 今日は体育祭の練習をするらしい。


 「じゃあ大玉送りからやります。玉は用意してあるので、今から五分で並ぶ順番を決めてください」


 五分って……。


 大玉送りってあれだよね……?

 二列になって最初は大玉を列の間で転がして、次に大玉を上に投げて送るやつ。


 わからない人は調べて。


 「よし! みんな! テキトーに並ぼう、とりあえず!」


 委員長がそう言う。

 とりあえずテキトーに並ぶ……。


 まぁ、やってみないとわからないし。


 テキトーに並んだら、俺が大玉を最初に転がす係になった。


 「はい、じゃあまずやってみて」


 先生が言う。

 やり方とか説明しないの……?


 ルールわからない人絶対いるよね……?


 でもみんなは『よし、やるぞ!』って顔してる。

 みんなわかるの……?


 「よし、やるぞ」


 俺の隣から声。


 白斗がいた。

 こつも大玉転がす係か……。


 「……康輝、体育祭で勝ちたいか?」


 急に白斗が俺に訊く。

 なんでそんな質問……。


 「まぁ、やるからには勝ちたいな」

 「そうか、じゃあ本気でやるぞ」


 確かに練習を本気でやらなかったら意味ないし……。


 「じゃあいきます!」


 白斗がみんなに向かって言う。


 よし、やるか。

 俺は大玉を転がそうとした、手を前に出したが―――


 ―――俺の手が大玉に触れる瞬間、大玉が前に進んだ。

 白斗が押したのか……。


 俺は一歩進み、大玉を押そうとする。

 そしたらめっちゃ速いスピードで大玉が転がる。


 白斗がひとりで押していた。


 あいつ、転がすスピード速いな……。

 ……って速すぎるだろ!


 大雅が走ってるときくらい速いぞ!


 俺は本気で走る。

 けどなかなか距離は縮まらない。


 大玉が列の間に入る。

 あとはみんなが転がしてくれれば―――


 ―――って思ってたけど、大玉がめっちゃ速いスピードで列の間を転がる。

 白斗が列の間に大玉が入る寸前に、大玉を両手で押していた。


 あいつ一人の力であんなに転がるの……?

 白斗って陰キャだよね……?


 「お! 来たぜ!」


 向こうには大雅がいる。

 その隣には皆嘉。


 あいつらが大玉を転がすのか……。


 二人は大玉を転がす。

 そしてカラーコーンで一周し、再び列に近づく。


 今度は大玉を上に投げるのだ。

 そして大玉を地面につかないまま俺のところに持ってくる。

 説明下手だからこれで勘弁して……。


 「よし、皆嘉! いくぞ!」

 「……本当にやるの……?」

 「ああ! 絶対に勝ちてぇからな!」

 「わかった……」


 ……なんの会話してるんだ……?

 そう思って二人を見ていた。


 すると二人は大玉を持ち上げ、投げる。

 そしたらその大玉は、一気に俺のところまできた。


 あいつら、本気で投げやがった……。


 俺はその大玉を一度とめた。

 体育祭……絶対勝った……けど……。

「康輝、大雅、皆嘉がいる時点で体育祭は一組の勝ちではないか……。ではクイズだ! 『サバゲーのとき、康輝たちはしりとりをしていた。最後に言った単語は?』。しりとりか……懐かしく感じるな……」

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