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第78話 出し物

「前回のクイズの答えは『B列』だ。覚えていたらかなりすごいな……」

 「出し物……」


 俺はめっちゃ考えるけど特に思いつかない。


 「ん〜、どうしよっかな……。笑いをとるか、かっこつけるか」

 「……一番いいのは康輝と大雅の喧嘩……」

 「だからそれはダメ!」


 早くしないと……部活が……。

 先輩たちが怒っちゃうよ……。


 「……美月の地声……」

 「絶対に嫌だ!」


 ええ……つぶやいただけなのに……。

 そんなに嫌なのか……。


 「あー、確かに美月ちゃんのあの声可愛かったな……。あれ地声だったんだ」


 ……? 冬乃……?

 なんでお前が知ってるの……?


 「お主、何故我の地声を知っておる? 康輝と大雅と……それと水麗くらいしか知らぬのに」


 ……あれ?


 確かに俺は美月の地声は知っている。

 水麗もよく水麗の前で地声出すことあるし……。


 でもなんで大雅が知ってるんだ……?

 俺が見てないところで出したのかな……?


 「えー、今日出してたじゃん。『遊びに来たぞー』って」


 ……そっか、冬乃、美月をストーカーしてたのか……。

 だから今朝のあの会話聞いててもおかしくないな……。


 「うう……我の声がどんどんバレる……。またストーカーに遭う……」


 そっか、こいつ地声が可愛くてストーカーされてたのか。

 色々と大変なことに……。


 「演劇とかどう?」

 「まぁ……。確かによいな……」

 「……一年生全員でやるのか……? 百人くらいいるぞ?」

 「五十人くらいは『村人A』とかでいいんじゃない?」


 いやいや……かわいそすぎるだろ……。


 「私さ、康輝くんがメイクとかしてかっこよくセリフ言う姿みたいなー」


 ……は?


 「あ、我もみたい」


 ……は?


 「知り合いの美容師さんがいるんだ。その人に……」

 「いやいやちょっと待て! 俺の意見も聞けよ!」

 「嫌なのか? 康輝演技力あるからいけると思うんだが……」


 俺がイケボ……。

 絶対みんなに笑われる。


 体育祭って親も来るんだよね?

 見られたくないよ? そんな姿。


 水麗にも見られたくないし……。





 『康輝ならいける!』





 なぜ急に出てくる……芽依……。


 「じゃあ康輝はどんなのがいいのだ?」

 「俺か……えっと……。……やっぱりみんなで演劇……?」

 「ね! 『村人A』!」


 いや、別に『村人A』はどうでもいいんだよ。


 「よし、決まったことだし、早く先生に行こうぜ。俺、部活行かねぇと先輩に怒られるから」

 「へー、厳しい先輩? そもそも何部?」

 「将棋部」

 「……似合わないな……お主に……」


 そう? ……まぁ確かに俺がこの部活選んだ理由ひどいしな……。

 『地味な部活』って理由で選んだからな……。

「村人Aか……。逆になってみたいな……。ではクイズだ! 『康輝は将棋部だが、顧問の先生の名前は?』。これは覚えておらぬだろ〜。作者すら忘れていたことだからな! 自分でつくった名前を忘れるなんて、バカな作者じゃのう!」

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