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第75話 ラーメン屋

「前回のクイズの答えは『藍欄唆太』だ。こんなやつ、モブだから覚えなくてよいぞ! それより、我のことをもっと知ってくれ! 『藍欄唆太? 誰だそいつ』という者は第7話を見てくれ! ……そういえばもう75話か……」

 「ここだよ!」


 冬乃がとあるラーメン屋の前で止まる。

 そこは結構人気の、安くて美味いと有名なラーメン屋だった。


 俺もよく行ってた。

 でも今日って……


 「おいおい、ここは今日定休日だぞ?」


 大雅が俺の代わりに冬乃に言う。

 そう、今日は水曜日。

 このラーメン屋が休みの日。


 だから誰も並んでない。


 「え? 大丈夫大丈夫! 突っ込もー!」


 いやいや、何言ってんだ……!

 本当にバカじゃん!


 冬乃はそのまま入口のドアを開ける。

 ……定休日なのに開くんだ……結構不用心なんだな……。


 「お客さんが来たよー!」


 冬乃は奥に向かって言う。

 言い忘れたけど、この店は結構広い。


 てか冬乃、自分のこと『お客さん』って言うのか……


 「ま、とりあえず入って」


 自分の家みたいに……。

 冬乃は近くにある消毒用アルコールを掴み、みんなの手にかける。


 本当に自分のものみたいに……。


 「あれー、来ないな……」


 冬乃は奥を覗きながら言う。

 …………。

 もう何も言えない。


 「すいませーん、今日定休日なんですよー」


 奥から男が顔を出す。

 ほら……言われちゃった……。


 「! なんだよ、冬乃か!」


 男が急に声のトーンを上げる。

 何……この人冬乃のこと知ってるの……?

 冬乃……常連客か……?


 「おお! お前が客連れてきてくれたのか!」

 「えへへ〜、じゃあご褒美は一万円がいい!」


 ちょっと待って、色々と話がついていけない。


 「あれ? お母さんは?」

 「あ? あいつは美容院行ってる」


 なんでこのおっさんは冬乃のお母さんのこと知ってるんだ……?

 しかも『あいつ』って言った……?


 「お、まさかキミたちもラーメン食うか?」

 「あ、みんなに『無料』って言っちゃったから無料でいい?」

 「ああ、わかった。メニュー見せといて」

 「席はどこでもいいよね?」

 「当たり前だ」


 ……待って、わかってきた……。

 このラーメン屋、もしかして冬乃の家……?


 まだわからない……。


 「みんな、好きな席に座っていいよ!」


 やっぱり……そう思うと冬乃の言葉もおかしいと思わない……。


 俺はそう思いながらみんなの座っている席に座る。


 みんなこの店に行ったことあるみたいで、メニューを見ないで注文していた。

 いつも通り早めにラーメンが出てきた。


 「冬乃……ここ……お前の家か……?」


 俺は割り箸を割りながら冬乃に訊いてみた。

 美月と皆嘉は俺の質問に特に驚いていない。


 でも水麗と大雅はめっちゃ驚いてる。


 「あ、そうだよー」

 「え、マジかよ!」


 大雅……そんなに驚く……?


 「食べたいときはいつでも来てねー! ……それとさ、メール繋ごうよ!」


 冬乃がポケットからスマホを出す。


 食べてるときに繋ぐの……?

 食べ終わってからにしようよ……。

「ふむ、ラーメン美味かったな! そしてクイズだ! クイズのネタがない……。本当は第100話とか特別な回で出したかったが……! 『美月が出してるこのクイズコーナー、第何話から始まった?』。このコーナーのおかげで我がたくさん喋れてるからな……。作者に感謝だ(マジで感謝しておるぞ?)」

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