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第74話 また変なやつが来た

「前回のクイズの答えは『第10話』だ! 我の演技力、どうだった?」

 あれから二日後。


 本当は昨日も『皆嘉、役に立ってる作戦!』をするつもりだった。

 しかし、例の男が皆嘉のところに来た。


 「……お前……前までは悪かった」


 って言った。

 こっちとしては許せないけど、皆嘉が許したみたいだから仕方ない。


 昨日は何もやってない。


 今は放課後。

 皆が帰って、残っているのは俺と水麗と大雅と皆嘉、それと美月。


 なんか知らないけどラーメンの話でみんな盛り上がってる。


 「はぁ!? ラーメンは味噌だろ!」

 「醤油でしょ!」

 「我は塩だな。皆嘉は?」

 「俺は……」


 お前ら、なんでラーメンの種類でそんな揉めるんだよ……。

 しかも皆嘉、めっちゃ困ってんじゃねぇか……。


 そしてなんで誰も俺に『何ラーメンがいい?』って訊かないんだ……。

 俺の意見も訊けよ……


 「私は桃ラーメンかな!」


 なんだよ……桃ラーメンって……。

 ……? なんだ……? 今の声……。


 俺の後ろから声がした。

 振り向くと、一人の女子生徒がいた。


 「あ? 誰だ、お前」


 大雅が女子生徒を睨みながら言う。

 流石大雅、初対面の人に『お前』って言える。


 「よくぞ訊いてくれた! 私は三組の桃山(ももやま)冬乃! 健全な女子高生!」


 なんだこいつ……何の用だよ……。


 「あ、キミとキミのこと、ボク知ってるよ!」


 俺と皆嘉を指しながらその女子生徒は言う。

 それよりもなんで一人称が『ボク』になった……?


 「キミは新坂皆嘉くん、キミは橋本康輝くん!」


 うん、合ってる。


 「なんで康輝のこと知ってて俺のことは知らないんだよ、やっぱお前怪しいな」


 大雅が女子生徒……冬乃に近づく。

 どこが怪しいんだよ……。


 「えー、そんなに怪しい? この前のテスト合計三十点だったよ?」


 いやいや、何の説明にもなってませんよ?

 てかこの間のテスト合計三十点って……


 期末テストだよね?


 「……! お前いいやつじゃねぇかよ……!」

 「でしょ! このあとラーメン屋行こうよ! お金は払わなくていいから!」

 「お! マジか! 行こうぜ!」


 ツッコミどころ多すぎる……。


 「……あ、お昼用意するの忘れた」


 水麗が思い出したように言う。

 お昼忘れた……?

 ってことは……


 「……じゃあ私も行こっかな……?」


 ああ、今日の昼ラーメンか……


 「水麗が行くなら我も行くぞ! 皆嘉も行くだろ?」

 「あ、ああ……」

 「よし、じゃあレッツゴー!」


 冬乃は元気よく腕を上げ、教室から出る。

 俺の意見は訊かないのかよ……。


 ってかあいつ『お金は払わなくていいから!』とか言ってたよな?

 全員分(おご)るつもりなのか……?

「桃ラーメン……! 食べてみたい……! よし、今度つくるか! ではクイズだ! ……と言いたいが……ネタがない……。これしか思いつかないからこれで我慢してくれ……。『この小説で名字が、あ、から始まる人が出てきた。その人の氏名は?』。こんな変な問題ですまぬ……。それと明日は投稿できぬ。これもすまぬ……」

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