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第61話 大雅と合流

「前回のクイズの答えは『クマ』だ! かわいい……」

 「お! いたいた!」


 俺たちが歩いていると、後ろから大雅の声が聞こえた。

 振り向くと、そこには汗を流している大雅がいた。


 走って来たのか……

 その割には全然息切らしてないぞ……


 「あ、大雅……いたんだ……」


 水麗、しれっと失礼なことを言うな。

 美月に関しては『邪魔者が来た』みたいな目してるし。


 「ああ、今さっき喧嘩売られたから遅くなった」


 こいつ喧嘩売られてたのか。

 ずっと『喧嘩売る側』だと思ってた。


 「た、大雅さん!」


 大雅の後ろから数人の男が声を出す。

 なんか……喧嘩強そうなイメージある……


 「や、焼きそばです! ぜ、ぜひ食べてください!」

 「お、サンキュな」


 大雅は、男のうちの一人が持っている焼きそばと割り箸をとる。

 勝ったのか……喧嘩に……


 「大雅さん、俺らこのあと用事が……」

 「あ? 帰っていいぞ。じゃあな」


 大雅が言うと、男たちはゾロゾロと帰る。


 「あいつら、強かったか?」

 「え? お前の何百倍も弱かった」


 どれだけ弱いんだよ……よく喧嘩売れたな……

 大雅みたいに喧嘩バカなのかな……?


 「……あ、この後花火あるみたいだぞ?」


 え……そうなの……?

 それは見たい。

 花火あるんだ……知らなかった……


 「そんなこと知っておる。それを見るために来たのだからな」

 「そうだよ。逆に知らなかったの?」


 はい、知りませんでした。


 「は!? そんなのどこに書いてあるんだよ!」

 「ところどころに看板があるだろ」

 「うん。ちゃんと周り見なきゃダメだよ!」


 はい……わかりました……。

 ……てか水麗、お前が『周り見なきゃダメだよ』とか言うなよ。

 全然説得力ないぞ……


 「マジかよ……。それと俺焼き鳥食いたいから行っていいか?」

 「あ、私も焼き鳥食べたい!」


 本当に食べ物ばっかりだな……

 確かにこういうところの食べ物美味しいけど!


 ……でも今食っても美味しく感じなさそう……

 いつも水麗の飯食ってるから。


 てかそれでもそんなに食べれるんだ……

 お腹いっぱいにならないの……?

 俺が少食なのもあるけど。


 そんな事を考えてたら、みんなが歩き始めた。

 俺も行かなきゃ……


 そう思って俺が小走りしたときだった。

 誰かと当たった。


 「あ、ごめんなさい!」


 この人も浴衣を着ている。

 年齢は水麗と同じっぽい。

 ……あ、もちろん女だよ?


 俺が謝る前に、その人は走って行ってしまった。

 もっと早く謝ればよかった……


 「お兄ちゃん!」


 向こうで水麗が呼んでいる。

 行かなきゃ。

「おお! 大雅がついに手下をつくったぞ! ではクイズだ! 『康輝が大雅と喧嘩したとき、康輝は大雅の目に何をかけた?』。痛そう……」

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