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第55話 一対一

「前回のクイズの答えは『ドミノ』だ。普通に楽しそう……」

 敵も大雅に銃口を向ける。

 最初に撃ったのは大雅。


 敵は弾を避ける。

 ……今の避け方……俺と違う……?


 何が違うんだ……?

 ……早い……?


 続けて大雅が撃つ。

 その弾も敵は避ける。

 やっぱり俺と比べると避けるのが早い。


 俺は弾を見て避けるけど、あいつは撃つタイミングを見て避けてるのか。

 結構危ない避け方してんな。


 敵も大雅に撃つ。

 大雅はそれを避けて、また敵に撃つ。


 ……これ終わんねぇじゃん……







 十分後

 まだ続いている。


 こっちめっちゃ暇なんだけど。

 てか大雅と互角に戦ってるの敵もすげぇな。


 「……そういえば水麗、お前夏休みの宿題終わったのか?」


 暇だから水麗に話しかける。


 「えーっと……まだ……」

 「急いでやらねぇと間に合わなくなるぞ?」

 「数Aの範囲が広いの!」

 「急に怒鳴るなよ……」


 てか数Aの範囲、別にそんな広くねぇし。

 美月も終わったのかな……?


 「美月、お前は終わったか?」

 「我か? 我は一応終わったぞ。最近料理も勉強しててな。今度つくってみるから、食うか?」

 「……いい……」


 美月の料理……ヤバいからな……

 わかる人はわかる。


 「……あ、しりとりしようよ!」


 水麗……とうとうしりとりまでやるか……

 暇なときにやることランキング第一位のしりとりをするか……


 「私からね! ダイオウグソクムシ!」


 なんでいきなり『ダイオウグソクムシ』から始まるんだよ……

 普通『リンゴ』とかだろ……


 「次は我だな。子宮」


 美月もなんで『子宮』なんだよ。

 もっと一般的なやつ言おうよ。


 「俺か……ウシ……」

 「資格」


 今度はちゃんとしたやつを言ってくれた。

 ありがとう……


 「クマノミ」

 「み……。……未来……」

 「ミライ? 誰、その女?」


 水麗が俺をめっちゃ睨む。

 お前は俺の妻か。


 メンヘラみたいな事言わないでよ。


 「まぁいいや。いりタマゴ!」

 「ご……ゴリラゴリラゴリラ」


 何それ……

 初めて聞いたぞ……

 ふざけてるのか……?


 「? 美月ちゃん、何それ?」

 「ニシローランドゴリラの学名だ。次は康輝だぞ?」

 「ら……落下」

 「カササギ」

 「義理の妹に恋されてます」


 ……美月? お前何言ってるんだ……?

 文はダメだろ。


 そしてドヤ顔するな。


 「す……スルメ」

 「メダカ」

 「カモノハシ」


 お前ら言うの早いんだよ。

 もっとゆっくり考えてから言えよ。


 そのとき、笛がなった。

 大雅がめっちゃ息を切らしている。


 そんなに互角の戦いだったのか……


 敵は叫んでいる。

 敵が負けたみたいだな。


 見ればよかった……

「面白いしりとりだったな。我がしれっと『義理の妹に恋されてます』と言ったのに、スルーされたのは悲しかったな。ではクイズだ! 『バーベキューに行ったとき、我が食べられなかった、康輝が作った料理は?』。なんか我に対してひどい問題が多い気がする……」

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