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第46話 美月の訪問

前回のクイズの答えは『水麗』だ!」

 「……いる……映ってた……」


 水麗がテレビを見ながら呟く。

 もう八月の初め。


 こんな時期になるとホラー番組も放送されるようになった。

 水麗はそれを見ている。


 夜に見るなよ……お前が……


 「……ほどほどにしろよ?」


 俺はそう言い、二階に上がろうとしたら―――


 「え! もう寝るの!?」


 水麗が急に叫ぶ。


 「いや、だってもう十時……」

 「今夏休みだよ!? 高校生なら深夜まで起きるでしょ!?」


 なんて不健康な……


 「不健康すぎるだろ、それ」

 「普通そうだし!」

 「……俺の名前知ってるか? 『(やす)らかに輝く』だ。俺はちゃんと寝る」

 「……恋人とかできて、一緒に夜過ごすときもそうやってすぐ寝るの?」

 「……そんな機会ねぇから」


 俺は階段を一段上がる。

 水麗は不安そうな目で俺を見ている。


 ……顔に出てたか……俺……





 『そういう顔しちゃだめ!』





 ふと俺の脳にとある言葉が響く。

 ……わかってるよ、芽依。





 『もっと笑って!』




 今は笑えねぇよ……。

 てか、今笑ったら水麗に変な目で見られる。


 「お前、怖いの苦手なんだろ? 寝れなくなっても知らねぇからな」

 「大丈夫、お兄ちゃんのところで寝るから」


 なんでだよ……


 そのとき、俺のポケットの中に入れてあるスマホが震える。

 画面を見ると、美月からメールが来ていた。


 『窓を見てくれ』


 窓……?

 俺は不思議に思いながら窓を見る。


 水麗も、俺が窓を見たからその方向を見る。


 そこには、鬼の仮面を被っている人がいた。


 「うわあああああああああ!」


 水麗が叫ぶのは当たり前として、なんでこんなやつが……?

 多分美月だけど。


 俺は窓を開け、外に出る。


 「おお! 驚いたか!」


 目の前にいる人は仮面を外す。

 やっぱり美月だ。


 「水麗はな。てか、こんな夜中に何しに来たんだよ」

 「いや、お主等の顔を見たくてな。ついでに驚かせてやろうと思って」

 「……仮面被ったまま来たのか、ここに」

 「当たり前だ」


 捕まるぞ、警察に。


 「用はそれだけか?」

 「ああ、じゃあまた」


 美月はそう言い、帰る。

 ……本当に何がしたかったんだ……


 ……? また美月からメール?


 『手紙を見て』


 手紙?

 そんなの……


 ……あった。

 美月がいた場所に紙が落ちている。


 俺はそれを拾い、書かれている文字を見る。


 『皆嘉が始業式の日に来てくれるらしい。皆嘉がいた方が良いでしょ? 基本休み時間は私と一緒にいるから、そのとき会いたかったら私のところに来て』


 ……美月……

 ……ありがとな……


 「……あ、水麗、早く寝ろよ?」


 俺が中に入り、水麗を見て言う。

 ……? 水麗が倒れてる……!


 俺は急いで水麗の近くに行き、水麗の脈を診る。

 ……気絶してる……?


 美月のあれで気絶したのか……

「びっくりしたか!? 鬼の仮面を被って行くのは少しだけ恥ずかしかったな……。ではクイズだ! 『大雅の好きな食べ物は?』。簡単か? それと、追記ですまぬ。土曜は投稿できない。日曜は多分いける。本当にすまぬ」

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