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第4話 入学式の朝

 翌日。


 ……もう朝か……。

 俺は目が覚めた。

 っていってもまだ目閉じてるけど。


 ああ、今日入学式だ……。

 親も来るのか……。


 ……ん?

 なんかめっちゃいい匂いする。


 温かい……。


 そういえば昨日は水麗が目の前にいたな……。

 妹の役目は兄をなんとかって言ってた……。


 ……ん? 待てよ?

 ってことは水麗は今日もいるよな……。


 ……で、さっきからすげぇいい匂い……。

 ……それに加えて温かい……。

 ……まさか!


 俺は目を開ける。


 すると、俺の横には水麗が寝ていた。


 めっちゃ気持ちよさそうに寝てる……。

 しかも、水麗の髪が俺の鼻に当たっている。


 ……って俺は何をしている!


 とりあえず水麗を起こさなければ!

 ……でも待て。


 もし、水麗が俺と寝たことに怒ったら……。






 「お兄ちゃんなんて大嫌い! お父さん! 私こんな人と生活したくない!」






 ヤバい!


 「……んん……」


 水麗が目を開ける。

 マジでヤバい!


 「――あ、お兄ちゃん、おはよ」


 水麗が笑いながら言う。


 ……怒ってない?

 とりあえず安心しよう。


 「あ、おはよ……じゃねぇ! なんでお前ここにいるんだよ!」

 「えー、夜中にお兄ちゃんと一緒に寝たくなっちゃって……」


 ……こんなこと言ってないでとりあえず体を起こそう。

 俺はベッドから降りる。


 「それにしてもお兄ちゃん。夜はすごかったね」

 「夜? 何かあったのか?」

 「忘れちゃったの? すっごく気持ちよかったな……」


 ……待って、もしかして……。

 俺はマジで焦る。


 これは水麗が『気にしなくていいよ』って言っても駄目だ。

 どうしよう……。


 「ハハ! 嘘だよ。お兄ちゃん、興奮した?」

 「……バッ! マジで焦っただろ!」


 ……またツンデレみたいなこと言っちゃった。


 「お兄ちゃん」

 「なんだ?」

 「お兄ちゃん、いい匂いした。今度はもっとくっついて寝たいな」

 「……そういうことは恋人に言え」


 俺は部屋を出る。

 ……この匂い、今日の朝飯は鮭だな。


 でも水麗の飯食っちゃうと、普通の飯食えなくなるんだよな。

 ……もちろん母さんの飯も好きだよ?


 俺が1階に行くと、父さんが座っていた。


 「康輝くん、おはよ」

 「おはようございます」

 「敬語じゃなくていいよ。それより、今日は入学式だね」

 「あー、そうです……そうだな。今日は家族みんなで行くのか?」


 俺は席に座る。

 食事が並べられている。


 母さんも座る。

 水麗を待っているようだ。


 「うん」


 母さんが俺の質問に答える。


 「……え! もうみんな準備してるの!? ごめんごめん!」


 水麗が急いで座る。 

初めて母さん出せました!

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