第319話 ラスト準備
「前回のクイズの答えは『◯』だ!」
自分のクラスの出し物の感想。
これ子供に見せていいやつ?
トラウマになるぞ?
前崎先生大量に出てきたし。
俺が切った前崎先生もいた。
机とかはもう用意されてた。
「橋本くん! これ、原稿ね!」
椅子に座ったときに、女子からメモ用紙をもらった。
小さくて綺麗な字でいろいろと書いてある。
『今、この世界は謎の生命体、マエサーキによって壊滅状態になっています。このままでは人類は滅亡して、みんなマエサーキになってしまいます。マエサーキはとても強く、全世界の特殊部隊も全滅してしまいました。残った人類は100万人ほどで、このままでは人類滅亡は時間の問題です。そこで政府は生き残りに最期の希望をかけました。マエサーキを倒す用につくられた特殊な銃で、マエサーキを倒していってください。それに失敗したら、人類は滅亡します。では、人類の希望を背負って、行ってらっしゃい』
……マエサーキ強すぎない?
80億人くらいいる人間を100万人まで減らしたの?
その下にもまだ書いてある。
『注意事項です。心臓の弱い方、妊娠をされてる方、酒気を帯びている方の入場はご遠慮ください。また、一度に中に入れるのは4名様までとします。ビックリ要素があるのでご注意ください。年齢制限は設けておりませんが、こちらのサービスがトラウマとなってもクラス、学校は一切責任を負いません』
最後の言葉、怖すぎだろ。
そういえばビックリ要素あったな。
あそこは本気でビビったな……。
あの美月ですら叫んでたし。
俺も叫んだけど。
誰かが隣にタブレットを置く。
ずっとこの映像と音声、聞かなきゃいけないんだろうな……。
俺の隣に皆嘉が座る。
こいつも受け付け係だ。
「意外と銃、しっかりしてるね」
「あんなの喰らったら死んでもおかしくないぞ」
「撃ったことある?」
「ついさっき撃った」
「ヤバい?」
「ヤバい」
そんな会話をしてたら、もう時間になった。
ここからたくさんの人が来る。
いっぱい来てくれると嬉しいな……。
お化け屋敷とか人気だもんな。
……これお化け屋敷じゃなくてホラーアーケードだけど。
早速人がいっぱい来た。
他の高校の人が結構多い。
高校生とかこういうの好きそうだもんね。
俺も高校生だけど。
よし、こっちに並び始めたし、説明始めるか!
「……え? 『本番前のテスト』、もう終わりなの? まだ全然テストできてなかったじゃん。マンガでいうと、主人公に戦う目的ができたところで終わったよ? ……ま、いっか。ではクイズだ! 『1年生のとき、康輝は借り物競争に出た。そのときの康輝のお題は?』。あのときは楽しかったな……」




