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第3話 二日目、朝起きたら……

 ……ん?

 水麗がここにいる……?


 俺は一瞬混乱する。


 「……! もしかして、ここお前の部屋か!?」

 「え? お兄ちゃんの部屋だよ?」


 俺は辺りを見る。


 確かにここは俺の部屋だ。

 机も椅子も、本棚に入っている本も俺のだ。


 じゃあ、なんで水麗がここにいる?


 「……水麗、なんでここにいるんだ……?」

 「お兄ちゃんを起こすのが妹の役目でしょ?」

 「どんな役目だよ! ……ってか今何時?」

 「7時。 ご飯はお母さんがつくってくれたよ」


 俺はとりあえず体を起こす。

 結構寝たんだな……。


 「すぐ行く」


 俺がそう言うと水麗は出ていく。

 俺は着替え、一階に行くと、食事が並べられていた。

 父さんと母さんはいない。


 「……父さんと母さんは仕事?」

 「うん、今さっき行ったよ」


 水麗はまだ食べていない。

 俺を待っていたみたいだ。


 「いただきます」


 俺が言うと水麗は食べ始める。






 昼。

 俺は水麗がつくってくれた美味い生姜焼きを食べていた。


 「お兄ちゃん、明日入学式だよね?」

 「? 入学式?」

 「高校の」

 「……あ、思い出した」


 そうだ、明日高校の入学式だ。

 完全に忘れてた。


 「ねー、明日どの髪がいいと思う? やっぱ定番のポニーテール? ツインテールもいいし、サイドテールも……」

 「……なんでもいいと思う」

 「えー、お兄ちゃんに決めてほしい!」


 水麗は俺を見ながら言う。


 んなこと言われても、女の髪型の種類全然知らないし……。


 「……そういえばお前、どこの高校なんだ?」

 「楓野学園(かえでのがくえん)だよ」

 「……待って、俺と同じ学校じゃん!」

 「そうだよ? 知らなかった?」

 「初耳だけど!」


 ……まさか兄妹同じ学校なんて……。


 「お兄ちゃんの制服姿見せてよ!」

 「明日な」

 「えー、かっこいいと思うのに……」

 「別にかっこよさは求めてない」

 「えー、でも始業式の日とかにテストあったらどうする?」


 俺は味噌汁を飲みながら水麗の話を聞く。


 「いや、普通に解くけど……」

 「頭いいの? 私さ、『watch out』と『look out』の違いが分かんないんだよね。教えて」


 おう、結構いい質問するな。


 これはよく理解してない人も多いんじゃないか?

 どっちも同じ『危ない』という意味だ。


 「『watch out』は対象物がはっきりしているときに使う。例えば『あの車に気を付けろ』っていうときにはこれを使うな。『look out』は対象物がはっきりしていないときに使う。『車に気を付けて遊びに行け』っていうときはこれを使う」

 「へー! お兄ちゃん頭いいね!」

 「そうか……?」


 こうして、俺に義理の妹ができてからの二日目のできごとが終わった。

康輝くん(主人公)頭いいですねー。

こんな人になりたかったです(泣)

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