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第268話 また美月の家へ

「前回のクイズの答えは『喧嘩バカ』だ!」

 「あれ? 康輝くん……だっけ?」


 美月の家のドアから女の人が出てくる。

 見た感じ、美月のお母さんっぽい。


 なんで俺がここにいるのかって言うと、それはさっき――






 ひなたさんからお誘いもきたし、せっかくだし美月誘お。

 俺はそう思って美月にメールを送った。


 『ひなたさんからキャンプのお誘いきてるけど来る?』って。

 そしたらすぐに既読がついた。

 暇なのかな……?


 なんて返信来るんだろ……。


 『今からうち来れる?』


 ……え?






 で、今この状況。


 「美月がいつもお世話になってますー」

 「あ、いえ、こちらも楽しませていただいているので」

 「美月に用?」

 「あ、はい、メールで……」

 「あ、我が変わる! 助かった!」


 ドアの奥から美月の声。

 そしたらお母さんの後ろから美月が出てきた。


 わかってると思うけど『お母さん』って俺のお母さんじゃないからね?

 美月のお母さんだよ?


 「入ってくれ! 暑い中来てくれてありがとう」

 「じゃ、じゃあお邪魔します……」


 俺は美月のところまで行って家の中に入る。


 「我の部屋に……って、もう忘れてるか。1年前だもんな、我の部屋に行ったの」


 そっか、俺前に美月の家に来たことあるんだ。

 だからすんなりここに到着できたんだ。


 俺は靴を脱いで美月についていく。

 そしたら久しぶりに見る美月の部屋があった。


 「座ってて、準備する」


 やっと地声になった美月は、部屋の中にある冷蔵庫からメロンソーダを出す。

 前回も思ったことだけど、部屋に冷蔵庫ってすげぇ……。


 「……あ、メロンソーダでいい? これくらいしかなくて……」

 「いや、嬉しい。ありがとな」

 「せっかく来てくれたもんね。このくらいしなきゃ」


 コップにメロンソーダを注いで俺の前においてくれる。


 「……あ、忘れてた。お菓子食べる?」

 「いや、昼飯食ったばっかだから大丈夫」

 「水麗がつくったやつ?」

 「ああ」

 「今度は私がつくろっか?」

 「それは生死に関わるからいらない」


 知らない人もいるかもしれないから一応言っておく。

 美月のつくった料理はヤバい。


 油が多すぎる卵焼きとか食わされたし。

 しかも卵の殻とかめっちゃ入ってた。


 そういえば桃ラーメンとかもヤバかったな。

 名前は普通に見えるけど、食材が信じられない。

 生きたカエルとかダイオウグソクムシとか。

 あのあとネットで調べたらどっちも美味しいらしいけど。

 生だったからな……。


 「失礼だな、女の子がつくった料理にそんなこと言うなんて」

 「別に男でも女でも変わんないだろ。それと、なんでここに呼んだ?」

 「あっと……、ちょっと話というか……」


 話?

 結構シリアスなやつかな?

 だとしたらメールより直接伝えたほうがいいもんな。


 で、話ってなんだろ……。

「さ、康輝が家に来てくれたことだし、我はここから結構な話をするか。急展開だけどな。ではクイズだ! 『康輝が1年生のとき、美月の家に来たことがある。そのときに美月が康輝はに出した飲み物は?』。懐かしいな……」

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