表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
239/350

第239話 二人に相談

「前回のクイズの答えは『✕』だ! 『あれ? ◯じゃないの?』って人、あれは康輝の妄想だぞー?」

 やっぱり今日の水麗変だ。

 朝から元気ないし、朝食も一言も話してくれなかった。


 頑張って話しかけたけど、『うん』とかそういう言葉しか返してくれなかった。


 一緒に登校してもいつもより元気なかった。

 学校まで来ても元気ない。


 ……これって俺のせい?

 俺が朝から怒ったせい?


 教室についてもどっか行っちゃった。


 とりあえず近くに美月と冬乃がいるから相談しよう。

 こういうのは女子に相談したほうがいい、多分。


 二人は今雑談してるっぽい。


 「なぁ、ちょっと時間いい?」

 「? どうした?」

 「ちょっと相談っていうか……、まぁ、相談かな?」

 「おー、それは今すぐ聞かなきゃいけないやつだね! よし! じゃあ聞くよ! ……あ、でもここじゃやりにくい?」

 「あ、我いいとこ知ってる。ついてこい」


 美月はそう言って俺に背中を見せて歩く。

 ……この二人で正解だったかもな。






 結構歩いた。

 階段も結構のぼった。


 でもどこに行くかはもうわかった。


 美月はとある教室の中に入る。

 『生物実験室』だ。


 それにしても、なんでここの鍵開いてるんだろ?

 閉めなくていいのかな?


 美月が当たり前みたいに入ったから俺たちも中に入った。

 相変わらず空気がこもってる。


 「ここなら安全だ! で、相談って?」

 「あ、ああ……。ちょっと……、水麗が変でさ……」

 「あー、今日の水麗ちゃん変だったよね。元気ないっていうか。なんかあったの?」

 「ああ、ちょっと朝から怒っちゃって……」

 「「え?」」


 美月と冬乃が同時に言う。

 そして似たような表情で俺を見てくる。


 そんな驚く?


 「ケンカか?」

 「いや、ケンカじゃないんだけど……。一方的に怒っちゃった」

 「康輝くん、怒るんだね……。しかも水麗ちゃんに」

 「まぁ、約束破ったから怒った」

 「そりゃ落ち込むと思うぞ? 我だって康輝にガチギレされたら数日はへこむな」

 「多分私も。あのとき以上に泣くよ。……あ、言っとくけど、あのときの涙は初めて他人に見せたやつだからね?」


 あのとき?

 あのときって、冬乃が泣いたときかな?


 ……そういえば冬乃泣かせたな、俺。

 あ、別に悪い意味じゃなくて。


 冬乃が無理してキャラつくってるの疲れたって相談してくれたときに泣いちゃってたな。

 ……あと、こういうときにこういうの思うのマジでよくないと思うけど、あのとき冬乃のお父さんからもらった杏仁豆腐美味しかったな……。


 美月は『あのときの涙』ってやつがわからなかったみたいで不思議そうな目で俺を見つめている。


 「それで、『約束』ってなに? それが1番気になる」

 「我も気になるな。教えてくれ。相談した礼だと思って話してくれないか?」


 ……話していいやつなのかな? あれって。

 

「やはり思い出があるな……、生物実験室……。ではクイズだ! 『このクイズコーナーの正式名称は?』。……なんか恥ずかしいな。それと、作者から伝言だ。『作者の定期考査が近いため、1週間〜2週間の活動を一時休止させてもらいます(これって一時休止っていうんですかね……?)。』……ご理解とご協力、よろしくお願いします……」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ