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第238話 久しぶりに水麗と……

「前回のクイズの答えは『○』だ!」

 ……もう……、朝か……?

 目を閉じたまま自分の頬を掻く。


 あー、なんかよく眠れたな……。


 布団かけてないはずなのにあったかい。

 最近暑くなってきたから布団はかけてないんだよね。


 でもなんかあったかい。

 暑いんじゃなくてあったかい。


 あとついでにいいにおいする。

 枕……、洗ったばっかだっけ?


 あーあ、また今日から学校か……。

 そろそろ定期試験も近いな……。


 ……あーあ、いいにおいだな……。

 それにあったかい……。


 ……あれ? なんかこういうの前にもなかったっけ?

 だいぶ昔に。


 ……! まさか……!


 目を開ける。

 そしたら目の前にある頭。

 黒くて長い髪。


 ……いや、これヤバくない!?


 起き上がってそれをよく見てみる。

 俺の隣で水麗が寝てた。


 めっちゃ気持ちよさそうに寝てる。

 ちょっ、これって……。


 いやいや、こんなことしてる場合じゃない!

 昔から水麗には『一緒に寝るのはダメ!』って言ってたのに……!


 また久しぶりに説教だな。


 「おい! 水麗!」

 「……んん……?」


 大声だしたらすぐに目を開けた水麗。


 「お前なぁ、前にも言ったろ? 一緒に寝るのは禁止」

 「……あ、おはよう……」


 ……こりゃダメだ。

 絶対寝ぼけてる。

 俺が怒ってることわかってない。


 ……じゃあちょっとかわいそうだけど『マジで怒ってますよ』って感じでやるか。


 「水麗、なんでここに来た?」


 声のトーン低くして言う。

 そしたら水麗も俺が怒ってることわかったらしくて俺の顔を見つめてる。


 「前に約束したろ? なんでした?」

 「え……」

 「ここに来ちゃダメって何回言ったらわかる?」

 「…………」


 黙り込んじゃった水麗。

 このあとなんか言い訳するんだろうな、きっと。


 だっていつもそうだもん。

 その言い訳、結構すごいんだよね。

 毎回言い返せないやつ来るから。


 でも今回は言い返したい。

 さすがに女子高校生が付き合ってもない男のところで寝るのはアウトだと思う。


 ……あ、そういうのでお金稼いでる人とかは除くけど。


 一応俺たち家族だけど、まだ1年くらいしか経ってないし。


 「……ごめん……なさい……」


 あれ? 素直に謝った?

 水麗も泣きそうな表情してるし。


 ……なにこれ、俺が悪いみたいになってる?

 悪いの俺?


 それよりどうしよう……。

 『言い過ぎた、ごめん』って謝るべき?

 そうしたら開き直られる可能性もあるしな。


 あー、難しい。


 「……戻る……」


 なに言おうか考えてたら、ベッドから降りる水麗。

 そしてトボトボ俺の部屋から出ていった。


 ……え、どうしたの?

 ストレス溜まってる?

「お、久しぶりに見たな、二人が一緒に寝てるところ。なんか面白いな! でもなんか笑える状況ではないみたいだな。ではクイズだ! 『水麗は康輝に対し、大嫌い、といったことがある。○か✕か』。……作者から伝言だ。『最近○✕クイズが多いのはクイズのネタがないから、とかじゃあ、ありませんからね!?』。……絶対思いつかないだけだな」

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