第234話 お化け屋敷から出た
「前回のクイズの答えは『お化け』だ! ホラーはよいよな!」
「……あ、帰ってきた」
お化け屋敷から出て少し歩いてたら水麗が来た。
今はもうひなたさんはマスクとサングラスしてる。
「おかえり。楽しかった?」
「うん。怖くて楽しかったよ」
気分悪くて苦しかったよ。
「そっか、よかったね! それでさ、あそこに気になるお店あるんだけど買わない?」
気になるお店?
水麗がどっかに指差してるからそこを見てみる。
焼きそばの屋台だ。
そういえば最近焼きそば食べてないな。
「あ、私も食べたい! いい?」
「じゃあ一緒に食べようよ! お兄ちゃんは?」
「まぁ……、今なら食べれそうだけど、…」
「じゃあ食べようよ!」
おー、強引だな。
ま、ずっと立ちっぱなしで喋りっぱなしで写真撮られっぱなしだったから腹は減ってる。
二人と一緒にその屋台に行く。
ちょうど空いてるときだったからすぐに買えた。
ちゃんと美味そう。
「……康輝か?」
後ろから聞き覚えのある声が聞こえる。
振り向くと美月がいた。
手に焼きそば持ってる。
俺たちが今持ってるやつと同じ。
「あ、やはり康輝だったか! かなりメイクしたな!」
「美月か……。ってか、一人?」
「いや、向こうに冬乃たちがいる。それより焼きそば買ったんだな……」
「お前だって」
「我はもう焼きそばを奪われたくないからな!」
誰も奪わないよ。
「もう大雅に絶対に食べられない!」
大雅?
なんで大雅?
大雅と焼きそば……。
……! 思い出した!
そういえばこいつ去年、バーベキュー行ったときに大雅に焼きそば食われてたな。
まだ根に持ってたんだ……。
「それと、もう一人見慣れないお方がいるようだな。誰だ?」
「あっと……、紹介したほうがいいのかな?」
「……待って、室井美月ちゃんだよね?」
ひなたさんが小声で美月に言う。
美月のこと知ってるのかな?
「あ、はい……、そうですけど……」
「え、マジじゃん!」
大声になるひなたさん。
大丈夫かな? これでみんなにバレないかな?
「あの、『ルイナ』の人だよね! あ、あと『名取』も演じてた!」
……ルイナ?
あと名取って誰?
それと『演じる』?
「! 石川ひなた!」
美月も大声になる。
おいおい、ここでその名前を大声で言っていいのか?
「え、マジじゃん!」
「マジだよ! それと美月ちゃんもマジ!」
「え、ちょっ、握手してください!」
「こっちこそ!」
ええ……、これどういう状況?
なにがあんの?
「えーっと……、よくわからないけどここじゃまずいんじゃない?」
水麗が二人の間に入ってどっかを指差す。
人通りが少ないところだ。
「あ、うん! そうだった! ここであんま興奮しちゃダメだった……」
「す、すごいよ康輝……。マジだよ……」
うん、マジだよ。
それよりなんでこの二人はこんなに興奮してる?
「やっと我が出てきたな! あとひなたさんとの対面か……。ではクイズだ! 『この作品で最初に喋ったのは誰?』。まさかの第1話……」




