第22話 遊園地に行こう ~ジェットコースター~
ジェットコースターに乗った俺。
マジで死にそうな顔してると思う。
! 機体が動き始めた!
「どうした、康輝。怖いのか?」
「べ、別に怖くねぇし!」
……なんで俺、言い方がいつもツンデレみたいになっちゃうんだろう……。
ああ……上がり始めた……。
「……ん? 高くね?」
俺が線路を見て言う。
線路ってあれ!
ジェットコースターの線路!
わかるよね……?
「ああ、確か百メートルだって。そこから急降下するらしい」
「急降下!?」
俺は思わず叫ぶ。
落ちる系無理なんだよね……。
俺らの乗っている機体は一番上まで来た。
そして、機体がゆっくりと傾く。
よし、覚悟はできた。
落ちるなら落ちろ!
……しかし、なぜか落ちない。
「大雅、壊れてるのか……? これ。全然落ちねぇぞ……」
「バカだな。こういうのはな……」
大雅がそう言った瞬間、機体が急降下する。
待って、身体が『ふわっ』ってなる!
この感じヤダ!
「急に落ちるんだよ!」
なんで!? なんでお前はそんな楽しそうなの!?
今俺ら落ちてるんだよ!
……色々と感じていると、急降下は終わったみたいで、再び機体が上に行く。
「やっと終わった……」
「まだだぜ、あと四回、今くらいの高さで落ちる」
……え? 俺の聞き間違いか……?
俺がそう考えていると、再び落ちる。
「うわあああぁぁぁぁぁ!」
俺は思わず叫ぶ。
大雅は俺の隣で爆笑している。
……ヤバい、吐きそう……
俺らは機体から降り、地面を歩く。
「康輝、お主顔色が悪いぞ! 大丈夫か!」
「ダメ……」
うう……もう絶対にジェットコースターに乗りたくない……
「情けねぇな……。次はあれに行こうぜ」
大雅かある建物を指して言う。
その建物はボロボロに古く、汚れている。
どう見てもお化け屋敷だ。
「え……あれ……?」
水麗がその建物を見ながら小声で言う。
怖がっているようだ。
「? 水麗、お主怖いの無理か?」
「うん……でも、みんな行くんでしょ? なら私も行くよ」
「康輝が手握ってくれるなら大丈夫だろ?」
大雅が言う。
……余計な事言いやがって……
「え、お兄ちゃん、手握ってくれるの!? じゃあ行く! もちろん行く! 行かないわけがない! 行かないやつバカ!」
……水麗も水麗で何言ってるんだ?
傍から見たらめっちゃ変な連中だぞ。
「じゃあ行こう!」
水麗がめっちゃ元気そうに歩く。
……人間、ここまで気分を急に変えられるんだ……。
俺はそう思いながら、水麗についていく。
ジェットコースターといえば黒歴史!
黒歴史を作りたい人はいっぱい乗ってください!
(我はたくさん黒歴史をつくりました)




