第21話 遊園地に行こう ~入園~
翌日、午前八時五十五分くらい
「あ、ここだよ!」
「見ればわかる」
俺と水麗はそんな会話をし、とある遊園地の入り口の前に立った。
しかし、大雅と美月の姿が見当たらない。
……まだ来てないのか?
そのときだった。
誰かが後方から俺を殴ろうとした。
バレずにやろうと思ってるんだけど、後ろからすげぇ『圧』が感じる。
俺は思わず背負い投げをしてしまう。
ヤバい……!
謝らなきゃ……!
俺がそう思い、投げてしまった人を見る。
……誰かと思えば、大雅じゃないか……。
「だからよせと言ったであろう」
美月の声が俺の後ろから聞こえる。
俺が振り向くと、そこには美月がいた。
……こいつの私服……。
水麗もそうだけど、制服と違ってなんか……。
普通の男が見たらきっとガン見してるだろうな……。
「で、大雅は何やってるんだ?」
「いや、お前を一発くらい殴りたいと思ってな……」
こいつ、本当のバカだ。
「俺が後ろからの攻撃を躱せないと思ったか?」
「いや、いけるかなー、って」
大雅は立ち上がる。
こんな下らないことをしているうちに、もう開園した。
「よし、じゃあ早速入ろ!」
水麗を先頭に俺たちは園内に入る。
……この遊園地……絶叫系しかなくない……?
「お? どうした、康輝。まさか、絶叫無理なのか?」
大雅が訊いてくる。
……余計なこと言いやがって……
「最初どこから行く?」
「ジェットコースターとかが良いと思うぞ? 今なら空いているからな」
水麗と美月はそう言う。
そんな勝手に決められても……。
「よし! じゃあ早速! レッツゴー!」
おいおい、待て待て。
俺は急いで三人についていく。
……着いてしまった、ジェットコースター。
めっちゃデケェ。
「よし! 並ぼうぜ!」
大雅はそう言い、さらに進む。
まぁ、乗るまで時間あると思うから、その間に心の準備を……。
「あ、四名ですか? どうぞ、お乗りください」
……できないみたいだ。
前に水麗と美月が座ったので、俺と大雅はその後ろに座る。
……ん? 安全バーとは別にベルトがある……?
「皆さん、今から係員が安全バーを閉めに行きますので、お客様ご自身でベルトをしてください」
係の人がそう言う。
……安全バーはまだわかる。
でも、ベルトも閉めるジェットコースターは見たことがない気がする。
俺が不安に思っていると、係の人が俺らの前にある安全バーを下ろす。
……乗んなきゃよかった……。
ジェットコースター……
最近乗ってないから今乗ったら死にそうw
皆さんはジェットコースター好きですか?




